Bリーグ 全国に新アリーナが続々誕生!新計画に賛否で住民投票も…:ガイアの夜明け


ガイアの夜明け

10月17日(金)に放送した「ガイアの夜明け」のテーマは、「Bリーグの野望~今こそハコモノで稼ぐ~」。

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地方を中心に“ハコモノ”(スポーツ施設)を核としたビジネス・地域活性化に取り組む企業やチームが増えている。
サッカー・サンフレッチェ広島の「エディオンピースウイング広島」、プロ野球・北海道日本ハムファイターズの「エスコンフィールドHOKKAIDO」などがその成功例とされる。そうしたなか、ハコモノを起点とした新たな取り組みを始めているのが、プロバスケットボールリーグの「Bリーグ」だ。

産声を上げた頃、その会場の多くは自治体が所有する体育館だった。コートが何面取れるかなど、あくまで競技者目線に設計され、土足や飲食も制限。座席は硬くトイレも行列必至で、ファンの観戦体験を高める意識が薄かった。
しかし今、Bリーグは、2020年に就任した島田慎二チェアマンの掲げる「B.革新」のもと、最新設備を備えた「アリーナ」を舞台に、プロクラブ運営を収益事業に変えつつある。
一度造ったら、その先は赤字を垂れ流すだけと考えられがちなハコモノを、収益を生み出し、周辺の人流を変え、経済効果を生み続ける施設と位置づける。
今こそハコモノで稼ぎ、地域を活性化させようと動き出した挑戦者たちを追った。

ボールパークで街が変わる!“稼ぐ施設”とは


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北海道・北広島市。プロ野球「北海道日本ハムファイターズ」のホームスタジアム「エスコンフィールド HOKKAIDO」には、大勢の観客が詰めかけていた。
約600億円かけて球団が自前で建設したスタジアム内には醸造所もあり、出来立てのクラフトビールやイクラが山盛りの「つっこ飯」など、話題の球場グルメが楽しめる。

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野球を見ながら入れる温泉やサウナ施設、テラスから観戦できる宿泊施設も。
「エスコンフィールド」はファイターズファンでなくても楽しめる一大スポットになり、開業3年目で、来場者数は1000万人を突破した。

「エスコンフィールド」の誕生は、人の流れも変え始めている。最寄りの北広島駅は、利用者が約4割増加。3月には駅直結の商業施設がオープンし、周辺の地価も開業前と比べて大きく上昇している。
経済効果は年間約500億円と言われ、札幌市のベッドタウンの一つにすぎなかった地域が、大きく変貌を遂げていた。

新アリーナで地域創生


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「スポーツ施設で地方の人の流れを変える」。そうした取り組みに力を入れるのが、2016年にスタートしたプロバスケットボール「Bリーグ」だ。
立ち上げから9年で、事業規模は3.6倍、入場者数は2.2倍へと急成長を遂げている。
Bリーグ チェアマン島田慎二さん(54)は、「我々の目指すところは、アリーナを通した地域創生。地域から日本を活性化していきたい。そのための手段として、夢のアリーナが必要不可欠」と話す。
千葉や長崎、兵庫など、全国に続々と誕生している新アリーナ。既存施設の改修も含めると、2028年までに25のアリーナが生まれる予定だ。

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7月に誕生した「IGアリーナ」(名古屋市)。10月4日はBリーグの開幕戦で、中に入ると、音楽と映像によるさまざまな演出が。この新アリーナは、地元「名古屋ダイヤモンドドルフィンズ」の本拠地で、開幕戦には1万3000人以上の観客が詰めかけ、チケットは完売。
満員になった会場を見渡す島田さんは、「観戦体験ができる施設であるのはもちろん、常にアリーナを中心に街が熱気を帯びる、そういう状況をつくりたい」と話す。
島田さんは「千葉ジェッツふなばし」の会長を経て、2020年、3代目チェアマンに就任。
「B.革新」と呼ぶ、稼ぐことを中心とした構造改革を掲げている。

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現在「B1」を頂点に、「B2」「B3」と3つのカテゴリーに分かれているBリーグ。昇格や降格は試合の成績によって決められていたが、2026年のシーズンから変更。トップカテゴリーを「Bプレミア」と位置づけ、勝敗による昇格や降格を廃止する。
その代わり、Bプレミアへの参加条件を「5000席以上のアリーナの確保」、「年間売り上げが12億円以上」など、ビジネス面を重視する方針へ切り替えることに。

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「(アリーナには)アウェーのお客さんもたくさん来る。ものすごい数の人たちが県外、世界から訪れて、宿泊、飲食、公共交通機関でお金を落とす。地域に価値をもたらす状況をつくっていけたらいい」(島田さん)。
そんなBリーグの改革に伴い、全国各地で新たなアリーナ造りが始まっている。

アリーナ新時代…“稼ぐハコモノ”に秘策アリ!


東京を拠点とするBリーグ「アルバルク東京」。運営する「トヨタアルバルク東京」の親会社は「トヨタ自動車」と「三井物産フォーサイト」で、2025年の開幕に向けて、新たに「トヨタアリーナ東京」(東京・江東区)の建設を進めていた。

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地上6階、地下1階、収容人数約1万人となるアリーナで、プロジェクトの責任者・林 洋輔さん(46)が最も力を入れているエリアが、コートに面したテラススイート。コンセプトは「東京」で、趣向を凝らした6つの特別室をつくる予定だ。

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「新しい観戦体験ができる。みんなが行きたいと思うアリーナにしたい」(林さん)。
三井物産から出向している林さんは、商社時代に4年駐在したアメリカで世界最高峰の「NBA」に触れ、バスケットボールに大きな可能性を感じた。

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自前のアリーナを持っていないアルバルク東京は、代々木第一体育館を借りて興行を行っていた。試合の前日から2日がかりで準備。100人近い人手も大きな負担になっていた。
さらに、スポンサーに関する課題も。チームの売り上げの大半はスポンサー収入で、企業のロゴを大きく打ち出したいが、横断幕を結びつけることしかできていない。
林さんは、横断幕ではなく、大型ビジョンを使った効果的な広告の打ち出し方を考えていた。

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4月。オープンしたばかりの新アリーナ「ジーライオンアリーナ神戸」(神戸市)を訪れた林さんは、国内最大級のLEDビジョンを使った演出やスポンサー企業のロゴの出し方を研究。
本社に戻った林さんは、大型ビジョンの映像演出を担当するメンバーを集め、ロゴの出し方についてアドバイスする。どうすれば新アリーナでの広告効果を高められるのか…検討が続いた。

実は「トヨタアリーナ東京」では、メインとなるBリーグのホームゲームが、年間約30試合しか開かれない。そこで林さん、300日以上に及ぶ残りの日数、アリーナの稼働率を高めるため“ある大がかりな設備”を投入していた――。

アリーナ建設計画が街を分断!?


愛知・豊橋市。東三河地域の中心都市で、人口は約36万人。今この街は、歴史ある公園の土地を活用した新アリーナの建設計画を巡り、大きく揺れていた。

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新アリーナは、豊橋を拠点とするBリーグ「三遠ネオフェニックス」のホームとして使用する予定で、5000席以上を想定。総事業費約230億円のほとんどが税金で賄われる。
しかし、工事が始まるタイミングで反対運動が活発化。市長が工事を差し止め、住民投票で是非を問うことになったのだ。

建設予定地の近くに住む藤田さんは、この計画に反対していた。「バブルの時、中央が地方に建物を造ると、いっぱい補助金を出していた。そういう仕組みで造ったものは、大体ダメになる。失敗した歴史の繰り返し」(藤田さん)。

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現在、三遠ネオフェニックスは、豊橋市総合体育館でホームゲームを開催している。
フェニックスの岡村秀一郎社長は、「つらい。どちらかが勝てば、どちらかが遺恨を残す。結論はすごく難しい。住民投票というかたちは悩ましい」と話す。

ここ2シーズン連続で、中地区の優勝を勝ち取っている三遠ネオフェニックスは、2026年から始まるトップカテゴリー、Bプレミアへの参加が認められている26チームのうちの一つ。
しかしこの体育館では、参加条件である5000席以上を満たすことができないため、将来新アリーナが使用できることを前提に、参加が承認されている。

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Bリーグ 経営戦略グループ マネージャーの古澤彬弘さん(42)は、新アリーナの建設が、街に分断を生んだ事態を重く受け止めていた。
「もうちょっとやり方があったのかもしれない。バスケットボール、スポーツを確固たる産業にして、幸せな人をつくりたい。そのためにアリーナがある」。

7月20日、新アリーナ建設の是非を問う運命の住民投票が始まった。果たして、市民の決断は――。

“最弱”5 勝55敗のチームにもアリーナを!


人口約50万人、四国最大の都市、愛媛・松山市。
松山市に本拠地を構える「愛媛オレンジバイキングス」は、現在、下部リーグのB2に所属し、平均の集客数は約1400人。こうしたチームをビジネス面から支えていくのも、Bリーグ・古澤さんの役目だ。

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古澤さんが訪ねたのは、1997年にこの地で創業したIT企業「サイボウズ」の松山オフィス。
サイボウズは、クラウド事業などを手がけ、年商は約300億円。
6月に「創業の地を盛り上げたい」と愛媛オレンジバイキングスを買収し、経営に参画した。
地域のためにもトップカテゴリーのBプレミアを目指したいサイボウズだが、新たなアリーナを造るには市民の後押しが必要だ。
「いつか夢のアリーナで地元ファンの熱狂のなか、プレーしてもらいたい…」そんな思いを抱く古澤さんが、サイボウズに送ったアドバイスとは――。

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