『カンブリア宮殿』×三谷幸喜1000回SPでハプニング!?金原ひとみ×ヒャダインが明かす舞台裏


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テレビ東京の長寿経済トーク番組「カンブリア宮殿」(毎週木曜夜11時06分)が、8月27日(木)の放送で節目の1000回を迎える。

【動画】「カンブリア宮殿」最新回

2006年4月のスタート以来、村上龍と小池栄子が長らくMCを務めてきたが、放送20周年を迎えた2026年4月2日の放送から、大幅リニューアル。新MCに就任したのは、作家の金原ひとみと音楽クリエイターのヒャダインだ。
毎週、時代の先端を走る企業のトップをゲストに招き、“ビジネスにおける勝利の方程式”を解き明かしていく。

「ヒャダインさんは、ゲストの知られざる横顔を引き出してくれる」(金原)


――名物番組のMCを引き継ぎ、約5カ月経ちました。番組を拝見していると、それぞれの役割もできてきたように感じます。事前に入念な下調べをして台本作りにも参加している金原さんが企業理念やゲストの人物像を深掘りし、ヒャダインさんが誰もが思う素朴な疑問や“らしさ”全開の合いの手で場を和ませる……というような。

ヒャダイン「そうですね。金原さんが事前に資料を読み込んで、聞きたいことを固めてくださるので、僕はそこから枝葉の部分を聞いて。視聴者目線を大切に、自分らしい言葉で聞くことを心がけています」

金原「私は、小説家なのでやはり人物像、生い立ちなどを深掘りしたくなるんですよね。あと、経済についてあまり詳しくないので、素人ならではの目線を心がけています」

ヒャダイン「僕がエンタメ番組に出ているのと同じような感覚で自由に泳がせてもらっているのも、金原さんが上手に回してくれるおかげ。ありがたいです」

金原「こちらこそありがたいですよー。ヒャダインさんが“そういう視点もあった!”という鋭い質問をアドリブで入れてくださるので、毎回広がりを出してもらっています。ゲストの知られざる横顔が見えてくるんです」

ヒャダイン「もうちょっと切り込みたい部分もあるんですけどね(笑)」

――リニューアル一発目のゲストは、「伊藤忠商事」会長CEO・岡藤正広さんでした。「いい生地ですね、触ってもいいですか?」とヒャダインさんが岡藤さんのスーツに着目したことで、繊維部門が長かった岡藤さんの、生地に対するこだわりを知ることができました。

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ヒャダイン「スーツを眺めているうちに、言わずにいられなくなって(笑)」

金原「視聴者の皆さんも気になっていたと思いますし、緊張感のあった初回の収録が一気に和みましたよね」

ヒャダイン「実は我々、収録前からゲストと仲良くできる才能があるみたいで」

金原「事前に楽屋にあいさつに伺うと、なぜか皆さん和んでくださる(笑)」

ヒャダイン「今のところ、ゲストの皆さんが『楽しかったよ』と言って帰ってくださいますし、『まだ話し足りない』という方もいらっしゃって……。懐の深さ、器の大きさを感じます」

「何を聞いてもコンマ何秒で返ってくるのがすごい」(ヒャダイン)


――金原さんは、これまでテレビ番組にほとんど出演されなかったこともあり、意外な一面と言いますか。今日初めてお会いして思ったのは、非常にナチュラルな感覚でお話される方なんだなと。

金原「テレビに出る機会があまりなかったので、(著者近影などで見るクールな)パブリックイメージが先行していたと思います。ただ私は一般市民なので(笑)。これからも、地上の人の目線でお話を伺いたいと思っています」

ヒャダイン「最近も、『モスフードサービス』や『オーケー』の回で、主婦目線を存分に発揮していましたよね」

金原「子供もいるので目線は厳しくなりますね。他にも、『理研ビタミン』や1000回落としても割れないお皿で話題になった『石川樹脂工業』などは気になりました。
逆に『日建設計』など、普段接点のない企業の裏側を知ることができるのも楽しいです」

ヒャダイン「僕はエンターテインメントの世界にいますから、『東宝』の回が興味深かった。電車が好きなので『京王電鉄』も印象に残っています」

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――特に印象に残っている経営者、トップランナーは?

ヒャダイン「皆さん印象的ですが、一人挙げてと言われたら、『東宝』の松岡宏泰さんです。テニスをやっていらっしゃったからか、ラリーをするように受け答えが速い。何を聞いてもコンマ何秒で返ってくるのがすごいなと。まるで事前にこちらの質問を知っていたかのような……頭の回転の速さに驚きました」

金原「それは、トップの皆さんに共通することでもありますよね。『味の素』の中村茂雄さんは、加えて引き出しが多く、数字も正確。一つ聞くといくつも答えが返ってくる。しかも、答えのどれもが的確であることに衝撃を受けました」

ヒャダイン「“AIなの!?”と思ってしまうスピード感と情報量、その正確さにちょっと笑っちゃうくらいでした」

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金原「『石川樹脂工業』の石川さん親子や、『コマニー』の塚本さん兄弟など、家族の物語も面白い」

ヒャダイン「互いに何かしらのコンプレックスがあって……とか、親子のちょっとした確執とか。『今日、ここで親父に初めて言えたことがある』という石川さんの息子さんの言葉にグッときました」

金原「あれは感動的でしたね。カンブリアだけど、ドラマを見ているようでもありました」

――“新しい時代の経営者”も数多く登場しています。

金原「それで言うと、『ARTH』の高野由之さんも印象的でした。他のトップが“儲ける”ことをベースにしている一方、高野さんは”これまでの技術では訪れられない場所に人連れていく”“自然の恵みを生かして、電力と水を完全自給するホテルをつくる”という目標ありきで儲け方を模索して事業を拡大していた」

ヒャダイン「それでいて、ちゃんと成果を上げているところがすごい」

金原「自分の理想を追い求めながら、しっかり利益を出す形をつくる。そしてそれを継続させる――それこそが、新たな時代の経営者の一つの形なのかなと思いました」

――初代MCの村上龍さんは、現代の優れた経営者の資質を「常に危機感を持ち、謙虚で、現場に足を運ぶこととコミュニケーションを何より大切にしていて、何より明るい」とおっしゃっていました。

金原「おっしゃる通りだと思います。謙虚で明るくてチャレンジングで、コミュニケーション能力に長けている」

ヒャダイン「さすが龍さん、過不足のない表現。加えて、現状に満足していないゲストが多い印象ですね。失敗を恐れない――失敗から何かを学ぼうということを社員にも伝えている」

――失敗を恐れず、ブルーオーシャンを開拓するけれど、目的は儲けることではない。

金原「自分の理想ややりたいことを継続してやっているうちに自然と成果がついてくる。若い人たちは、“儲ける=お金”というモチベーションだけでは動けないのかもしれません」

「(1000回SPは)いい意味で進行を狂わされました(笑)」(金原)


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――8月27日(木)の放送で、番組が節目の1000回を迎えます。ゲストは、脚本家で演出家の三谷幸喜さん。最後に見どころをお願いします。

金原「初めてほとんど台本を見ずに話したくらい、いい意味で進行を狂わされました(笑)。三谷さんがたくさん話してくださって、用意してきた段取りや質問が全ておじゃんになるんですけど(笑)、話し終えると“あれ? 聞きたいことが全て聞けている”と。“記憶に残る回”になりました」

ヒャダイン「楽しかったですね。最後は『これでいいのかな?』と、三谷さんの悩み相談になっていましたが(笑)。そういう予定調和で終わらないところが、三谷さんの三谷さんたるゆえんなのだと思いました。

同じエンタメの世界にいる身としては、三谷さんの『自分は脚本家で演出家ではない』という言葉が胸に刺さりました。あと、これまでぼんやりと思っていた“三谷さんは自分が見たいものを創っていて、もしかしたら三谷さんの前にはお客さんがいないんじゃないか?”という疑問も投げさせてもらいました。三谷さんが何と答えたのか――ぜひ、楽しみにしていてください」

金原「自分のやりたいことをやって、言いたいことを脚本に書いて、その上で人がついてきているのがすごいと思いましたし、私も自分を信じて突き進んでいいんだなと背中を押されました。『カンブリア宮殿』で、ここまで人間味が出た回はなかなかないと思います。皆さんぜひ、ご覧ください」

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【8月27日(木)放送内容】
舞台、テレビドラマ、映画、さらに歌舞伎や文楽まで…。常に新しい表現に挑み、日本エンターテインメント界の第一線を走り続ける三谷幸喜。
数々のヒット作を生み出してきた“創作人”は、今なお新たな挑戦を続けている。
この夏の創作現場、そして三谷をよく知る仕事仲間たちの証言から見えてくる、その知られざる素顔と独自の仕事ぶり。
数々のヒット作を生み出すアイデアはどこから生まれるのか?俳優の個性をどう作品へと生かすのか?
そして、あえて“制約”を創作の力に変える、三谷ならではの発想法とは…。ビジネスパーソンがすぐに使える“三谷幸喜流”の仕事術に迫る。

(取材・文/橋本達典)
 
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