世界が注目!日本のAIユニコーン「Mujin」物流センター省人化へ:ガイアの夜明け


世界が注目!日本のAIユニコーン「Mujin」物流センター省人化へ:ガイアの夜明け
11月6日(金)に放送した「ガイアの夜明け」(毎週金曜夜10時)のテーマは「フィジカルAI~ニッポンの勝ち筋~」。
人の代わりにAIが考え、ロボットが働く――。「フィジカルAI」が、工場や物流の現場を変えようとしている。これまでプログラミングされた動きを繰り返すだけだった機械が、目の前の状況を自ら読み取り、自ら判断して作業するのだ。
フィジカルAIは深刻な人手不足に直面する日本の産業に、新たな可能性をもたらすのか。働くAI開発の最前線に密着し、ニッポンの勝ち筋を探る。

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物流センターの省人化へ…Mujinの挑戦


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今、日本の物流センターが大きく変化している。
「東邦薬品 TBCダイナベース」(東京・大田区)では、約2万5000品目の医薬品を首都圏を中心に届けているが、そこに人の姿はなく、薬を仕分ける重要な作業を26台の腕型ロボットが行っていた。
さまざまな製品を選んで取り上げる作業は自動化が難しく、これまで人の手に頼っていたが、このロボットアームはAIを搭載し、自ら製品の違いを判別、器用に仕分けていく。
これが「フィジカルAI」。頭脳となるAIと身体機能となる機械を連携し、自律的に作業させる技術のことだ。

梱包材を詰める作業はまだ人の手が必要だが、「将来、労働人口が減っていくので、積極的に自動化設備を導入している」(東邦薬品 佐藤元威物流本部長)。
これにより、従来型の物流センターと比べて、人件費を約35%削減できる計算。以前、人での作業で起きていた取り間違えなどのミスも、今はほぼなくなったという。

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自ら考えて働くこのロボットの側面には、「Mujin inside」の文字が。
「Mujin」(東京・江東区)は、2011年に設立されたスタートアップ企業。フィジカルAIで物流の現場を変えていく、世界が注目するユニコーン(企業価値が10億ドル・約1500億円を超える未上場企業)だ。
今、物流・製造業を悩ませている2040年問題。団塊ジュニア世代が65歳以上となり、現場作業員が約200万人不足すると予想されている。
CEOの滝野一征さん(42)は、この深刻な課題を商機と捉えていた。
「次の10年、20年は、自動化できている会社が、どこでも工場・物流施設をできないと世界で負けてしまう。歴史を見ると、常に自動化が人間の生活を豊かにしてきた」。

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9月25日。「日本スタートアップ大賞」の表彰式で、Mujinが大賞に選ばれた。
政府は、フィジカルAIの分野を成長戦略の一つに掲げており、2040年度までに官民で10.5兆円を投資する。

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こちらはMujinが得意とする、小売の物流拠点向けフィジカルAI。大きさや形の違うさまざまな段ボールをラインに流すと、AIが箱の重さや形を見て積み上げ方を判断する。

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「これがロボットの脳の部分。全てにMujinOSがついている」(滝野さん)。
Mujinはロボットアーム自体をつくるのではなく、さまざまな機械を動かすためのOS(オペレーティングシステム)をつくっている。

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OSと連携しているのが、ベルトコンベアの上に備えつけたカメラ。1秒間に60枚の静止画を撮影し、箱の形や置かれた場所を認識する。
段ボールを積み上げるカートの上にも別の3Dカメラがついており、カートへの積み上げ状況をスキャン。先に置かれた段ボールの高さと幅を認識し、空いているスペースに次の段ボールが入るかどうか、積み方を瞬時に検討する。
空いているスペースにぴったり合う2つの箱を選ぶことも可能。この積み上げ作業は、わずか3分ほどで完了した。

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MujinOSを導入すると、ロボットアームや無人搬送車などをまとめて管理できる。
このOSを搭載するために、日本の「ファナック」や「安川電機」、さらに海外のメーカーも、自社のロボットで使用している制御システムの詳細な情報をMujinに開示。
Mujinには、さまざまな会社の機密情報が集まっている。

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10月、そんなMujinにとって大きなプロジェクトの本格運用が迫っていた。その全貌とは――。

人の手作業を再現!?…新型ロボット開発の苦闘


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2040年には55兆円に達すると試算されているフィジカルAIの市場。そこへの進出を加速しているのが、製造業の老舗「安川電機」(福岡・北九州市)だ。

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安川電機は、産業用ロボットで知られる世界4大メーカーの一社。10月30日の放送でも、安川電機のロボットアームを取り上げた。

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実は安川電機も、2021年から独自のフィジカルAIを開発。7月には「ロボット第5工場」を稼働させた。
工場でAIを搭載した「モートマン ネクスト」が行っていたのは「ネジ締め」。人間の手作業に頼ってきた部分を、AI搭載ロボットに置き換えようとしている。

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その一つが、創薬の分野。「小さな試験管で下が透明、真ん中が白、上が透明。真ん中は不純物なので触らず、上だけを採りたいことがよくある」(RBI 松熊研司社長)。
熟練した研究者にとっても難しく、不純物が混ざってしまうことも多いという。
一方、AIを搭載したモートマン ネクストは、まず試験管を回転させて、さまざまな角度から撮影。その画像に基づいて、AIが最も効率よく液体を採取できる方法を判断。
ロボットならではの精密な動きで、小さな試験管から狙った成分だけを最大限採取してくれる。

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安川電機が、AIロボットの開発を強化する狙いは何なのか。
「人がいない。中国でさえ人がいない。この人手不足は2種類あり、物理的に人が足りないことと、そんなことをしたがらない人の両方ある。人を(ロボットに)置き換えられるなら置き換えたいということはずっと昔からあって、やっとそのベースができてきた」(小笠原浩会長兼社長)。

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安川電機は、2025年7月にスタートアップ企業「東京ロボティクス」(東京・文京区)を買収。東京ロボティクスの創業者でCEOの坂本義弘さん(49)は、安川電機に納入するための人型ロボットを開発している。
「自動化させたタスクの間は人が運んだり、スイッチを押したり、人がつないでいる。人がやる作業をヒューマノイド(ヒト型ロボット)ができれば、一気通貫で自動化できる。そういう世界がくる」。

坂本さんが目指すのは、産業用ロボットの周りで手伝う人型ロボットだというが、果たして…。
そして安川電機のAIロボットに、ある分野の世界最大手から新たな引き合いが――。

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