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濱津隆之「”家族ってこんなもんだよね”くらいの 感じがちょうどいい」 テーマはコロナ禍の”絶メシ”と”ファミリーディスタンス”:絶メシロード

ドラマ

テレ東

2020.12.28

日々の生活の中でさまざまなストレスを感じているごく普通のサラリーマン・須田民生。唯一の楽しみは、絶滅しそうな絶品飯="絶メシ"を求めて旅に出ること。期限は金曜の帰宅後から妻と娘が大好きなアイドルグループの追っかけを終えて戻ってくる土曜日の夕方まで! 誰も誘わない・誰も巻き込まない・予算はお小遣いの範囲内で! をモットーに"絶メシ"を求め日本全国を車ひとつで駆け回る――。

中年サラリーマンの週末限定一泊二日の小さな冒険を描いて好評を呼んだ「絶メシロード」待望のスペシャル版「絶メシロード 元日スペシャル」が、2021年1月1日(金)夜0時30分より放送。

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主人公の民生を演じるのは、2018年、映画「カメラを止めるな!」で主演し、一躍時の人となった濱津隆之。とりたてて事件が起こるわけではない、主人公が成長するわけでもないストーリーでありながら、そののんびりとした空気感がじわじわと人気を呼び、朴訥とした濱津の人柄そのままの自然な演技は「#濱津かわいい」とSNSでも話題に。

ドラマ終了後から続編の制作が期待されていたが、放送中の評判のほどはどうだったのか? また長く地元に愛されながら後継者問題など岐路に立たされている絶メシ店はドラマの影響によってどう変わったのか? "絶メシ"にフォーカスを当てた群馬県高崎市発の地域創生プロジェクト「絶メシリスト」の発起人で本作の原案・プロデューサーを務める「博報堂ケトル」の畑中翔太氏を交えてお話を聞いた。

#濱津かわいい の盛り上がりを受け...


――2020年1月クールに放送された濱津さんの連続ドラマ初主演作「絶メシロード」。放送後の評判はいかがでしたか?

濱津「主演が発表された後は俳優仲間からメールが来ましたし、放送中は親や姉からも連絡が来ましたし、Twitterでもたくさん反応をいただきました」

――スタートからしばらくすると、民生=濱津さんがかわいいと話題に。濱津さんを愛でようという趣旨のTwitterのハッシュタグ「#濱津かわいい」が盛り上がりました。

濱津「(笑)、どうかしてますよね、こんなおじさんに"かわいい"だなんて」

畑中「いかがですか? 戦略的に上手くいきましたか?(笑)」

濱津「戦略も何も、僕は変に意気込んで力まないよう演じただけで......でも、そうやって盛り上げてくださったのは本当にありがたかったです。紹介される料理やお店だけでなく、民生も愛してくだったというのは幸せなことだな、と」

――畑中さんが感触を得たのはいつくらいですか?

畑中「感触としては4話目くらいから盛り上がりを感じました。だんだんファンが増えてきて、SNS等でも一気に盛り上がって。ドラマの見方、楽しみ方をわかっていただいたのが、中盤あたりだったんじゃないかなと思います。"#濱津かわいい"にしても最初は"何言ってんだ!?"という人が多かったと思うんですけど(笑)、濱津さんの楽しみ方もようやく伝わって。終了後は続編を望む声を、あちらこちらで聞くようになりましたね」

――4話といえば、とんかつ屋で、初めて来るお客さんは「ミックス定食」でと強制的にメニューを決められた回。いわゆる"神回"と呼ばれた1本ですね。濱津さんのお風呂シーンも話題になりました。

畑中「背中がキレイでした(笑)」

濱津「風呂のシーンはともかく(笑)、そのへんからあちこちで『ドラマ観たよ』と声を掛けらるようになって。それだけもうれしかったんですけど、放送後みなさんがもれなく『あれって、もうやんないの?』と言ってくださったのが、ものすごくうれしかったですね」

――「絶メシロード」で検索しますと、スペースの後に紹介されたお店や料理に次いで「パート2」というワードが。続編を期待するファンがいかに多いかがわかります。

濱津「放送後はそう聞かれるたびに、声を掛けてくださったみなさんに『(続編が)できたらいいんですけどねぇ』なんて会話をしていたんですが、期待にお応えできてよかったです」

畑中「コロナ禍によって飲食店がピンチな時だからこそ、各地にある絶品メシを発掘し、どんどん食べに行ってもらいたい......という思いでテレビ東京の寺原(洋平)プロデューサーとともにいろいろ画策していたら、まさかの元日放送に決まって。『絶メシロード』って数あるテレ東さんのドラマの中でもわりと大穴だと思っていたので最初は多少プレッシャーを感じたんですけど(笑)、より多くの人が見てくださる元日ならばやってみたいと思いました」

濱津「奇しくもと言いますか、コロナ禍という状況になって。民生の旅は一人で行って、一人で車中泊をして、一人で完結するものなので、今の時代には合ってるんじゃないかと思います」

ドラマの反響による"絶メシ"新たな展開


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――本作の、キーワードのひとつとなっている「絶メシ」。群馬県高崎市発の地域創生プロジェクト「絶メシリスト」を通じて店主の高齢化や後継者不足で閉店の危機にある個人店で提供される安くてうまくて地元の人たちに愛されている絶メシ店を紹介してきた畑中さんですが、これら今、日本中のそこかしこで起こっている問題を映像として提示できたことでの反響はありましたか?

畑中「放送後すぐ紹介したお店に行っていただいたり、紹介したお店以外でも絶メシ店巡りをする人が増えたり、インターネットサイトや書籍を超える反響がありましたね。お店の人たちにとってすごくうれしいことですし、2020年という年は、全国の飲食店にとってとても大きな試練の年となったので、こういう時期に元日SPをやれることに意義があると思います」

濱津「絶メシ店じゃないと思っていたお店も次々と閉店していますから、今回のSPで少しでもお役に立てればと思います」

――濱津さんご自身、ドラマに出演されて絶メシに対する意識は変わりましたか?

濱津「それまでは"昼飯何にしよう?"という時に肉か米かラーメンかしか思いつかないくらい食べ物に頓着しなかったんですけど(笑)、"うまいなぁ"と噛みしめるようになりました。大好きな、それこそ絶メシになるかも知れない町中華屋さんなんかに行くと、より一層、思います」

――畑中さんは、絶メシプロジェクトの一環として、この7月、東京は新橋に全国の絶メシグルメを集めた「烏森 絶メシ食堂」もオープンされました。

畑中「そうですね。濱津さんにも来ていただいて」

濱津「『白いオムライス』をいただきました(群馬県高崎市「からさき食堂」のメニュー)」

畑中「コロナ禍で現地の絶メシ店に行けない人も増えた中、何かできないかなと思い始めたもので。レシピを再現して店舗で料理を食べられながら、そのうちの代金の一部(5%)をそれぞれのお店に還元することにして。思ったより多くのお客さんに来ていただいたので、今後は東京と地域をつなぐフードシステムを目指して、通販ですとか持続可能なシステムも構築できればと思っています」

――また折からのキャンプブームと相まって、本作のもうひとつのキーワードである「車中泊」も浸透しましたね。

濱津「そうですね。車中泊の装備があれば災害時にも役に立ちますし。ただ寝るだけではなく、いろんなことに役立つこともわかってきて」

――放送時のインタビューでは、車中泊をしてみたいかと聞かれて「音楽好きなので車にターンテーブルを積んでフェスに行けたら」「2020年は新しい自分に出会ってみたい」とおっしゃっていましたが、その後、実現しましたか?

濱津「それが......実現できてないです!(笑)。なにせ車を持っていないので」

――本作の主演が決まって免許を取得されたんでしたよね?

畑中「濱津さん、連ドラのクランクアップから運転してないですもんね? だから今回のSPでは運転できなくなっていて(笑)。撮影前にちょっと練習していただくという」

濱津「やはり最初の一歩って難しいですよね......。そうこうするうちにコロナになっちゃって、外出もできなくなって。今回のSPでも、民生はしばらく旅に出ていないんですけど」

畑中「多くのみなさんと同じく民生さんも車中泊の旅を自粛していたので、お店の前で逡巡したり、自分の店選びの勘に自信がなくなったり、しばらくぶりの旅が描かれます」

テーマはコロナ禍の"ファミリーディスタンス"


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――元日SPではコロナ禍の影響を受けた須田家の模様が描かれますが、そこはやはり、取り入れるべき要素だった?

畑中「どこのご家庭もそうなったように、民生さんがテレワークで家にいるようになって、娘もリモート授業になって。かと言ってお母さんはずっと家にいて。ちょっとバランスが崩れた須田家から始まる物語を作ろうと思いました。民生さんは本当にどこにでもいる普通のサラリーマンで、制作チームとして"中の中"のおじさん像を目指したので、とりわけ世のお父さんに"わかる、わかる"とうなずいていただければな、と」

――家で肩身の狭い思いをしている民生の姿が目に浮かびます(笑)

濱津「本当にかわいそうでしたよ(笑)。家族のために毎日がんばっているのに車の中で仕事をして」

畑中「ただでさえ居場所がない上に、今回は家を追い出されてますからね。冒頭から"#濱津かわいい"姿を楽しんでいただけると思います(笑)」

濱津「かわいいシーンではないです!(笑)。自分自身が一番"#濱津かわいい"に対してピンときてないんですから」

――そんな中、久しぶりに妻・佳苗(酒井若菜)と娘・紬(西村瑠香)がアイドルの追っかけにより外出。民生は自身初となる二泊三日の車中泊旅に出かけることになります。

濱津「今回はちょっと足を延ばして群馬県、長野県に向かいますが、基本は何も変わらないですね。車中泊をして土地の景色を楽しんで、美味しいものを食べて、お店の人たちのストーリーを知る。30分が1時間の枠になっただけで民生がやっていることは同じです」

畑中「元日だからって特別なものを食べるわけではなく、ものすごく遠くへ行くわけでもなく。いつも通り民生さんのできる範囲内の小さな旅を描いていきます」

――ちなみに民生はどこに住んでいる設定なんですか?

畑中「劇中で提示してはいないですけど、東京の小平市に住んでいます」

――肩身の狭い思いをしつつ、都内の戸建てに暮らす一国一城の主で、キレイな奥さんがいて、かわいらしい娘さんがいて。実は大変うらやましくもある民生です(笑)

濱津「そうなんですよね(笑)。独身の僕からするとうらやましいですし、すごいなと尊敬します」

畑中「いかがでしたか? 久しぶりの家族との再会は?」

濱津「酒井さんは相変わらずおキレイで、ほんわかした雰囲気には今回も癒されましたし、西村さんは1年会わないうちにすっかり大人になられて。あれくらいの年齢のお嬢さんの成長は早いなと、民生目線になっちゃいました(笑)。酒井さんも『大人っぽくなったね~』って驚いてましたね」

――今回の元日SPのテーマは「ファミリーディスタンス」。おうち時間が増えたことで妻との関係に亀裂の入った民生が、旅の途中たまたま入った店で店主の夫婦と出会い、彼らの関係性から理想的な"夫婦のディスタンス"を学んでいきますが、濱津さんの家族観は何かありますか?

濱津「友人同士でもそうなんですけど、僕がベタベタするのがあまり好きじゃないので、まさに須田家が理想の家族だと思います。やりたいことを各々自由にやっていて、お互いお互いを干渉しないものの、どこかで家族のことを気に掛けていて。ああいう距離感って素敵だと思いますし、今回もそういう家族関係が描かれるので放送を楽しみにお待ちください」

畑中「コロナ禍はやはり寂しくなりました?」

濱津「なりました! 特に4月、5月は全然人に会えなかったので......コンビニのレジで『パスモでお願いします』しかしゃべらなかった日もたくさんありました(笑)」

――その点、家族がいれば......濱津さんは結婚したいですか?

濱津「できればしたいです(笑)。民生のような奥さんと娘さんでしたら何も文句ないと思います」

畑中「テレワークという特殊な環境下で暮らしましたし、今も暮らしている人も多いと思うんですけど、どのご家族もコロナ禍でなければ経験できないこともあったと思いますので、須田家の人々を見て家族のありがたみですとか、何かしら感じていただけるとうれしいですよね。かと言って、そんなに深いことを言ってるドラマじゃないんですけど(笑)」

濱津「でも、それがこのドラマらしいと思いました。"家族ってこんなもんだよね"くらいの感じがちょうどよくて。民生にしても、いつも通りのんびりした自分のペースで旅を楽しんでいますので、みなさんも元日の夜、こたつにでも入りながら気楽に観ていただければと思います」

畑中「『絶メシロード』はまずお店に取材して、そこでお話をさせていただいたことを脚本にしているのですが、今回も素敵なエピソードになっています。あと毎回、店主さんを演じる役者さんは、本物の店主さんとどこか雰囲気が似ている方をキャスティングしています。今回も顔はもちろん、醸し出す雰囲気も本当にそっくりです。いつも通り店主さんと役者さんのツーショット写真が出ますので、どうぞ最後までご覧ください」

待望の「絶メシロード 元日スペシャル」は、2021年1月1日(金)夜0時30分放送。これに先駆け、12月29日(火)深夜2時20分より「絶メシロード 再放送スペシャル」を放送。また、「ネットもテレ東」でも、ドラマ25「絶メシロード」(全12話)を順次配信中。新作放送前に、これまでの民夫の小さな大冒険を振り返ろう!

(取材・文/橋本達典)

【プロフィール】
濱津隆之(はまつ・たかゆき)
1981年生まれ。埼玉県出身。大学卒業後、お笑い芸人、DJを経て俳優に。2018年公開の映画「カメラを止めるな!」にて主役を演じ、第42回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞。2019年には「ノーサイド・ゲーム」(TBS系)のほか映画・ドラマ・バラエティ・CMと出演作が続き、2020年にはドラマ25「絶メシロード」(テレビ東京)で連続ドラマ主演も務めたほか、大河ドラマ「麒麟がくる」(NHK)にも出演。2021年には映画「ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~」の公開も控えている。

畑中翔太(はたなか・しょうた)
1984年生まれ。埼玉県出身。クリエイティブディレクター。2008年博報堂入社、プロモーション局に配属後、2012年より博報堂ケトル参加。これまでに8つのグランプリを含む、国内外150以上のアワードを受賞。Cannes Lions 2018 Direct部門審査員。2018年クリエイター・オブ・ザ・イヤー メダリスト。「絶やすな! 絶品高崎グルメ 絶メシリスト」。2020年9月には書籍版「絶やすな! 絶品町グルメ 高崎『絶メシリスト』特盛版」(講談社)が発売。

※このページの掲載内容は、更新当時の情報です。

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