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「”どう生きるのか”、それは転じて”どう死ぬのか”」 福士蒼汰、デビュー10周年の新境地で思うこと:神様のカルテ

ドラマ

テレ東

2021.2.14

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あの大ベストセラー小説が、初のドラマ化。"24時間、365日対応"の地域密着の病院で働く若き医師と患者たちの交流を通じて、命の尊厳を温かな目線で描く「神様のカルテ」が、2月15日(月)午後8時からスタート。4週に渡り、2時間×4話=計8時間の大型スペシャルドラマとして放送します。

主人公の内科医・栗原一止を演じるのは、福士蒼汰さん。本作に懸ける思い、仕事と自分自身との向き合い方とは? また、今年でデビュー10周年。初々しかった十代の若者が今や、堂々たる主演俳優として日本のエンタメ界を支える一人に。節目の年を迎えた福士さんの思いとは?

人間の幸せな最期とは? 患者と向き合う主人公


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――今回演じるのは信州の本庄病院に勤務する5年目の内科医・栗原一止という役どころ。夏目漱石を敬愛し、話し方が古風で、周りからは変人と呼ばれています。"一止"を演じる上で、どのようなことを心がけましたか?

「医師なので聞きなれない医療用語もありますが、それよりも一止が夏目漱石を敬愛している影響で、話し方が文語調で難しい言葉も使うところが大変でした。話し方は古風ですが、いかに現代に生きる人間として自然に演じられるかがポイントだと思います。言葉を大事にしている人なので、言葉を立てるように表現したいと思っていますが、やり過ぎると、違和感がある人物なってしまうので、試行錯誤しながら演じています。

また、一止の心の声としてのモノローグが多いので、一止の客観的な視点のモノローグ、話す言葉、表情、この3つを合わせて一止という人物を作っていきました」

――福士さんは、一止のどのようなところに魅力を感じましたか?

「驚異的な技術で命を救って回復させることにフォーカスする医師というより、"人間はどのような最期を迎えられたら幸せなのか""人の最期の幸せとは何だろう"と、もがき苦しんでいる医師で、その苦悩が一止という人間を形作っていると思います。一止の悩みは作品全体のテーマであり、答えが出るようで出ないもの。気難しいところもありながら、患者さんと向き合う優しさを持っています。

変人と言われながらも、優しい空気をまとっていて、みんながついていきたくなるような求心力がある。そこが魅力だと思います」

――原作小説は人気の高い作品で、映画化もされています。原作と今回の脚本を読んだ印象を教えてください。

「原作を先に読みましたが、原作者の夏川草介さんが描きたいことがストレートに脚本に落とし込まれていると感じましたし、僕も原作に描かれていることを汲み取って演じようと思いました。このドラマは2時間×4回という形式だからこそ、原作に忠実に描けるのかなと思いました」

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――福士さんは今回、初めての医師役だそうですね。

「そうなんです。撮影現場で医療監修の先生に『こういう場合、お医者さんはどんな処置をされていますか?』と逐一聞いたりしながら、勉強させていただいています。以前、救急救命士の役を演じたことがあって、救急車が来た時の医師とは逆の視点から見ていたので、今回演じていて分かる部分もありました」

――救急救命では極限の緊張があるのでしょうね。今回、医師を演じて、医師というお仕事に対する考え方が変わりましたか?

「医師は、人の命を預かっているので責任が大きいと改めて思ったし、患者さん一人ひとりと向き合うことは容易にできることではないと実感しました。一止は患者さんが亡くなった時に思い詰めたり、反省をしたりするんです。そうやって日々考え続ける職業であり、時には自分の時間を犠牲にしてでも患者さんに向き合う、難しい仕事だと思いました」

――現在はコロナ禍で、医療従事者の方々の重みやご苦労が改めて知られたと思います。こうした状況で医師を演じることについて、どう感じていますか?

「今、医療ものを観る視聴者の方は、コロナ禍での医療従事者の方々のことを考えると思います。この作品は現在の医療を描いているわけではないですが、医療に関わる重さはしっかり伝えなくてはいけないなと。その上で、医師や病院にいる人たちの明るさも伝えたいですね。医師という仕事は苦しい気持ちになることも少なくないですが、楽しいときは笑って、人間らしく過ごしているところも表現したいと思っています。他愛のない看護師さんとの会話とかなど、そういう部分にも注目して観ていただけると嬉しです」

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新習慣「モーニングノート」による変化


――主演ドラマが続き、役柄の幅を広げて活躍されています。コロナ禍による昨年の自粛期間中は、仕事や自分自身について見つめ直し、新しい習慣として"モーニングノート"を始めたそうですね。どういうものなのか、詳しく教えていただけますか?

「朝起きたら、自分がその時に思っていることをノートにバーッと書いていく。朝に書く日記ですね。去年の10月ぐらいから始めました。夜は反省することばかり書いてしまいがちですが、朝に書くと前向きに一日を迎えられるのでいいですね。あと、起きたばかりのボーッとしているタイミングで脳から吐き出すと、頭がスッキリする効果があるそうで。そのおかげなのか、朝に強くなりましたね」

――毎朝書いているんですか?

「書ける日に書いてます。昨日はこうだったから、今日はもっとこうしようとか、生きる意味であるとか、幸せって何だろうとか。普遍的なことを考えるので、この作品ともリンクする部分があります。"どう生きるのか"、それは転じて"どう死ぬのか"でもあって。そういうことを考えるきっかけにもなるし、朝だと、それを思い詰めずに書けるんです」

――モーニングノートを始めたのは、コロナ禍に直面したことが影響しているのでしょうか?

「そうですね。去年の4月、5月、完全にドラマの撮影がストップした中で、いろいろ考えました。人間はみんな"幸せ"になりたいけど、"じゃあ、どうやったら幸せになれるんだろう?"と考えるうち、モーニングノートを書いてみようと思いました」

デビュー10周年、"これまで"と"これから"


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――2011年のデビューから今年10周年。節目をご自身では意識しますか?

「再スタートを切るという感覚は、少なからずありますね」

――10年前、デビュー当時の自分を今振り返ってみると、いかがですか?

「17歳で、普通の高校生でしたね。何も考えてなかったし、将来の夢なんてまったくなくて。大学に行って将来の夢を見つければいいやと思っていました(笑)」

――そんな高校生だった福士さんが、この世界に入って変わったことは何でしょう?

「たくさんありますが......多感な時期で学生から社会人になって、まだ訳も分かっていないのにプロ集団に囲まれてセンターに立たせてもらうこともあって。いろんな刺激を受けて自分の存在について考えるようになり、そのうちに、ようやく自分を認められたような気がしましたね」

――10年の間で自信もついたということですか?

「自信はそんなにないんですが、自分の仕事、やっていることに対して、"これでいいんだ"と思えたり、"やり続けていきたい"という気持ちを持てるようになりました」

――この仕事をやり続けていきたいと思ったのは、どんな時ですか?

「本当に辞めたいと思ったこともありました。でも、やり続けていこうと、いろんな時期に思いました。一番強く思ったのは、このコロナ禍でも、ドラマを観てくださる方、劇場に来てくださるお客さんの『ドラマを止めないでほしい』『観たい』という声を聞いた時です。この仕事をやってていいんだ、と。もしかしたら、生きるために絶対に必要ではないかもしれないけど、みんなに求めてもらえるんだと感じましたし、やっぱりエンターテインメントという産業は、人が生きていく上で必要なものと言っていいのかなと。そういう意味で、やっていてよかったし、自分にも存在意義があると思えました」

――辞めようと思ったのは、どんな時だったんですか?

「自分の頑張り以上に進んじゃうことがあって、それって誰かの列車に乗っかっているような感覚で。『自分で運転しないのかな、この列車は』と思って、体も心もがついて行かなくなったりしたんです。そういう時、人に助けてもらってきたと思います。周りで支えてくれる人、家族、行く先々でお世話になる現場のスタッフ・キャストの方とか。楽しいんですよ、人と一緒にいると。僕は基本、寂しがり屋で、誰かと一緒にいるのが好きだし。だから、続けてこられたのもあるかな」

――もしかして、人に求められると頑張っちゃうタイプですか?

「求められると、頑張ってムチャしちゃうタイプです(笑)」

――10年の節目を迎えて今後、仕事との向き合い方に変化はあるでしょうか?

「これからは、自分が何をしたいのか、仕事と自分自身のやりたいことのすり合わせは、より大切にしていきたいと思ってます」

――お話を伺っていると、福士さんはとても勉強家で向上心がある方なんだなと実感します。ちなみに、将来こうなりたいという理想像を持っているんですか?

「まだ分からないですが......ただ、幸せに生きたいなと思います。仕事のペース、この仕事をすること、今この時間を過ごしていること......とか、いろいろ考えていくと、"幸せって何だっけ?""どこにあるんだっけ?"というところに行き着いて、あまりに深くなっちゃうので、考え過ぎないようにもしてます(笑)。誰にとっても、一番は幸せに生きることだと思うので、それを求めて生きることが大事なのかなと。自分の幸せとは何なのか、ずっと考え続けていくんでしょうね」

真面目に一生懸命考え続け、学ぶ福士さんの姿勢は、一止にも通じるものを感じます。これからもまっすぐに進んで行くであろう福士さんがどんな作品で楽しませてくれるのか、期待が高まります!

(取材・文/伊沢晶子)

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ドラマスペシャル「神様のカルテ」は2月15日(月)夜8時スタート! 福士蒼汰演じる一止が勤務する「本庄病院」メンバーに、大島優子、イッセー尾形、北大路欣也、新山千春、伊原六花、上原実矩、村杉蝉之介、渡辺いっけい。第一夜ゲストに風吹ジュン、岡山天音、宮澤エマらが出演!

第一夜
「24時間、365日対応」の本庄病院に勤める内科医・栗原一止(福士蒼汰)は、不眠不休が続く過酷な毎日を送っている。そんな一止の支えは妻・ハル(清野菜名)と過ごす時間だった。ある日、一止は大学病院に誘われる。最先端医療への興味を抱きつつ、悩む一止の前に癌患者の安曇清子(風吹ジュン)が現れる。大学病院に見放され、一止を頼ってきたのだ。彼女と接する中で一止は「良い医師とは何か?」を見つめ直していく。

ドラマスペシャル 「神様のカルテ」
【放送日時】
第一夜:2月15日(月)夜8時~夜9時54分
第二夜:2月22日(月)夜8時~夜9時54分
第三夜:3月1日(月)夜8時~夜9時54分
第四夜:3月8日(月)夜8時~夜9時54分
【放送局】テレビ東京系(TX、TVO、TVA、TSC、TVh、TVQ)
【原作】夏川草介「神様のカルテ」「神様のカルテ2」「神様のカルテ3」「新章 神様のカルテ」(小学館刊)
【出演】福士蒼汰 清野菜名 上杉柊平 新山千春 伊原六花 上原実矩 村杉蝉之介 山崎銀之丞 黒田大輔
坪倉由幸 ・ 大倉孝二 渡辺いっけい / 大島優子 イッセー尾形 北大路欣也
第一夜ゲスト:風吹ジュン 岡山天音 宮澤エマ 平山祐介 小倉一郎
第二夜ゲスト:中村蒼 高橋ひとみ 藤井美菜 大橋彰(アキラ100%)実咲凜音 品川徹
【脚本】森下直
【監督】村上正典(共同テレビジョン) 谷口正晃 橋本一
【音楽】平井真美子
【チーフプロデューサー】中川順平(テレビ東京)
【プロデューサー】田辺勇人(テレビ東京) 黒沢淳(テレパック) 石井満梨奈(テレパック)
【制作協力】テレパック
【製作テレビ東京 BSテレ東
公式Twitter:@kamisama_karte
公式Instagram:kamisama_karte

※このページの掲載内容は、更新当時の情報です。

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