二葉への想いが募り、麻衣子は心ここにあらずの状態に...何も知らない夫の拓也は「不倫がバレたのでは?」と動揺し...:うきわ―友達以上、不倫未満―
【3行まとめ】
・「うきわ―友達以上、不倫未満―」第5話をプレイバック!
・二葉という浮き輪を失った麻衣子は、心ここにあらずの状態に。そんな妻の様子を見た夫の拓也は、「不倫がバレたのでは?」と動揺する。
・一方の聖は、田宮と若い女性の2ショット写真を見て嫉妬。だが田宮は「彼女じゃないから...」と弁明し、聖をギュッと抱きしめる。
「夫婦だからこそ言えないことってたくさんある。言葉にするって難しいな」「メインキャストの4人が本当に素晴らしい。ドロドロを目指さず、淡く移ろいゆく日常を描き、水面下に幾つもの感情が渦巻いている感じ。それで救われるなら、それはもう仕方がないことなのかも...」と反響続々!
野村宗弘の「うきわ」を原作としたドラマ「うきわ―友達以上、不倫未満―」(毎週(月)夜11時6分)を放送中! 「テレ東プラス」では、第5話の内容をプレイバックする!
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結婚3年目を迎えた中山麻衣子(門脇麦)は、夫・中山拓也(大東駿介)が東京に転勤となり、仕事を辞めて共に広島から上京。社宅に入り、隣室に住む夫の上司・二葉一(森山直太朗)と妻・聖(西田尚美)に温かく迎えられる。しかし、拓也は転勤を機に福田歩(蓮佛美沙子)と浮気し始め、それに気づいてしまう麻衣子。そして二葉もまた、妻・聖に陶芸教室の講師・田宮悠(田中樹/SixTONES)と浮気されていたのだった。
秘密を共有し合った2人の距離は次第に縮まり、初めて一緒に外出。楽しい時間を過ごし、麻衣子は思わず二葉の手を握ってしまう。しかし数日後、二葉は麻衣子に「あれはなかったことにしましょう。僕はただの相談相手」と告げる。二葉という浮き輪を失った麻衣子は、ゴミ捨て場から戻ると玄関でうずくまるのだった。心配した拓也は起こそうとするが、麻衣子は嫌悪を示すようにその手を振り払ってしまう。
一方の拓也も、浮気相手の福田が自分と取引先のエリート社員と二股かけていたことを知ってしまうのだった。
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ダイニングに座り、ボーッと外を眺める麻衣子。出勤前の拓也が「本当に大丈夫か?」と声を掛けると、「ちょっと立ちくらみしただけだから、大丈夫」と答える。違和感を感じつつも家を出る拓也。
出勤した拓也は、スマホで『妻』『様子おかしい』と検索していた。すると浮気している妻についての記事が表示され、「まさかな」と呟く。次に検索したのは、『浮気』『バレた』というキーワード。『浮気がバレる理由8選』という記事をタップすると、『携帯・スマホを見られる』と書かれており、動揺する。
クリーニング店での仕事を終え、一緒に帰宅する麻衣子と佐々木誠(高橋文哉)。「今日は早いんだね。もしかしてデート?」と尋ねる麻衣子に、佐々木はムッとした様子で否定する。
「失恋でもした?」
「は? 大学のレポートが憂鬱なだけですよ。失恋したの、中山さんでしょ」
「!」
「図星だ。今日、今までにないレベルのモヤモヤ出てましたよ」
「そんなわけないでしょ」
「この前の話からして、おかしいと思ってたんですよ。...最低ですね。やめたほうがいいですよ。不倫っていろんな人を傷つけるんで」
「違うって、不倫じゃ...」
「ああ。愛とか恋とか言って、正当化しちゃうんだ」
「...私だって、誰かを傷つけたいわけじゃないよ。でも、想っちゃうんだよ」
「!」
普段とは違う麻衣子の反応に驚いた佐々木は、「俺、こっちなんで!」とそそくさと帰ってしまう。帰宅した麻衣子はベランダにしゃがみこみ、寂し気に仕切りの下の隙間を見つめるのだった。
夜になり、繁華街を歩く拓也と福田。「ウニ何貫食ったんだよ。まぁいいけどさ」と苦笑いする拓也に、福田は「今日うち来る?」と尋ねる。
「いいや、今日は」
「...やっぱ気にしてる? 彼氏のこと」
数日前、福田に東大出身でエリートの彼氏がいることを知ってしまった拓也。
「いや...でも、なんで俺といるのかなって」
「彼氏は私にとって武器みたいなものだから」
数年前、社内表彰で"輝く女性賞"を受賞した福田。「今は女性の時代だからね」と言う男性社員や「一緒に頑張りましょうね!」と笑う同性の先輩に囲まれながら、複雑な心境に陥っていた。そしてそんな様子に、愛宕梨沙(小西桜子)は「何? 輝く女性賞って」と冷めた視線を送るのだった。
子どもの頃から母親に「歩の時代は女性も仕事に行くのよ。あなたは自分の足で歩くの。負けちゃダメよ」と言われて育った福田。
給湯室の前を通りかかると、「やっぱり福田さんでしたね、輝く女性賞。すごいな、なんであんなに仕事ができるんだろう」という後輩の声が聞こえてくる。しかし「同期なんだけど、ずいぶん差が開いちゃったな」とため息をつく同僚を、「先輩には素敵な旦那さんとお子さんがいるじゃないですか。全然勝ってますよ!」と励ます後輩。福田は何も言わずその場を立ち去るのだった...。
「女が社会で勝つためには、必要なものがたくさんあるんだよ」
「なんか...打算的だな」
「うん...だから先輩といたいのかも。そういうの考えずに、ただ恋愛できるから」
「そっか」
拓也は嬉しそうに笑う。
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その頃、聖はスーパーで買い物をしていた。食材をカゴに入れていると、スマホが鳴る。見ると陶芸教室の生徒たちのグループメッセージで、田宮が若い女性と連れ立って歩いている写真が添付されていた。トーク画面は『思わず撮っちゃった』『先生、彼女いたんだ...ショック』『美男美女』『お似合い』などと盛り上がっているが、その写真に衝撃を受け動けなくなる聖。
すでに帰宅していた二葉は、305号室のベランダでタバコに火をつけていた。その煙をカーテンの隙間から見つめる麻衣子。タバコは次第に短くなり、灰皿に押し付けて火を消す。二葉は隣を気にしつつも、部屋に戻って行った。麻衣子の脳裏には一緒に過ごした時のことが次々と蘇り、その時々の二葉の表情が思い浮かぶ。
果たして二葉の言うようになかったことにできるのか、悶々としながらダイニングに戻った麻衣子は普段飲まない缶ビールを置き、「うー...飲んじゃろか」とにらめっこする。
305号室のダイニングには夕食が並べられ、二葉と聖が向かい合って座っていた。手作りの陶器に盛り付けられた料理を一瞥した後、何食わぬ顔で食べ始める二葉。と、元気がなく考え込んでいる様子の聖に気づく。二葉の視線を感じて取り繕うように微笑む聖は、食卓にビールがないことに気づき、急いで冷蔵庫から持ってくる。
303号室では拓也が帰宅し、麻衣子が慌てて冷蔵庫にビールをしまう。「どうした?」と不思議そうにする拓也に、「ううん、大丈夫」と麻衣子。
「会食っていうから、遅いのかと思った」
「仕事も落ち着いてきたからさ、しばらくは早めに帰れるよ。これお土産」
箱に入ったドーナッツを手渡すと、着替えるため寝室に向かう拓也。すると背後から「うわき」という声が聞こえた気がして、動揺しながら振り向く。
「なんて...?」
「うきわ。ドーナッツって浮き輪みたいだなって」
「ああ浮き輪、そうだね」
「ありがと。たっくんってドーナツ好きだよね」
「麻衣子も好きだろ? いつも美味しいって食べてるじゃん」
「ああ...うん、そうだけど」
「けど?」
「ううん、好き。好きだよ」
「...麻衣子っていつもそうだよな」
「?」
「ごめん、なんでもない」
そう言うと寝室に入っていく拓也。ドアを閉めベッドに倒れ込み、付き合ったばかりの頃を思い出す。「俺のこと好き?」という問いに、「それは...はい。中山さんがうちのこと好きって言ってくれて嬉しかったです」と微妙な答え方をした麻衣子。「そこは、できれば好きと言ってくれたら」そう言って苦笑いすると、「ああ、ごめんなさい。好き、好きです」と慌てて返す。
プロポーズをした時は「うん」とだけ言って微笑み、東京への転勤が決まった時も、地元を離れるのが嫌じゃないか尋ねると「うん。大丈夫」とだけ答えた。そんなことを回想しながら、「わかんねぇ」とため息をつく...。
◆
翌日。定食屋で愛宕と昼食をとる二葉。
「知ってました? 福田さんって、中山さん以外にも彼氏いるらしいですよ」
「!」
「近いうちに終わっちゃうかもしれませんね」
「...いいことじゃないか」
「本当にそう思ってます?」
「思ってるよ」
「......」
二葉と麻衣子が一緒にゴミ出ししているのを目撃し、2人の関係を勘繰っている愛宕。二葉の皿に残っていたから揚げに箸を伸ばし、パクッと食べてしまう。
「あ!」
「こうやって、いいとこだけ持っていく人っていますよね」
「子どもじゃないんだから」
「大人だって、取られたくないものはちゃんと守らないとダメですよ」
「......」
一方、クリーニング店のバックヤードでは、麻衣子が休憩していた。そこに佐々木がやって来て、「どうぞ」とジュースを差し出す。
「? ありがとう」
「そこの自販機、ろくなのないっすね」
プリンシェイクという不思議なジュースにクスッと笑う麻衣子。
「昨日はすみませんでした」
「あ、うん、私もごめん...」
「実は僕の両親、どっちも不倫してたんですよ。僕の前では普通の夫婦を装ってたけど、家中嘘で溢れてて...最悪でした」
「そうなんだ...」
「とっとと離婚すればいいのにって思ってましたけど、未だに一緒にいることを考えると...人の気持ちってそんなに単純じゃないのかもしれませんね」
「......」
「嘘は見抜けても、そんなこと考えもしませんでした。中山さんがあんな風に本音を言うとは思いませんでした」
「あれは...」
「やればできるじゃないですか」
「なにそれ」
「中山さんって、表情には出すくせに言葉に出すの苦手だから」
ムッとした表情の麻衣子。ジュースを一口飲むと、「このジュース、いまいち」とハッキリ言う。佐々木は笑いながら「そっすね」と答えた。
夕方になり、聖は陶芸工房の前にいた。意を決して中に入ると、田宮が粘土をこねている。聖に気づき、慌てて駆け寄る田宮。
「あれ、違うからね。今日生徒たちに言われて...写真、彼女じゃないから。あの子は昔から仲良くて、でも全然そういう関係とかじゃなくて」
必死に弁解する田宮。その姿が愛おしく、聖は微笑みながら頷く。
「聖さんが良ければ、会ってもらったっていい」
「気にしてないよ」
真っ直ぐな眼差しから逃げるように、作品棚の前へ行く聖。「この中で一番高いのどれ?」と尋ねる。
「なんで?」
「買ってあげる」
「だからなんで?」
「私にはこれくらいしかできないから...」
数日前、田宮宛の奨学金返済の督促状を見つけてしまった聖。「いいって、そういうのは」と言う田宮に、高そうな陶器を手に取り「これはいくら?」と聞く。
「...嘘。あなたに恋人がいるって聞いて嫉妬した。でも今、必死になって弁解してくれて嬉しかった」
「......」
「嫉妬なんてそんな資格ないのに。救われてばっかりで...だからお願い、受け取って」
財布からお金を出そうとする聖を、田宮がギュッと抱きしめる。
「聖さん。俺、待ってるよ」
「!」
「決めたんだ。ずっと待ってる」
「そんなこと言わないで...」
「本気だから」
果たして、聖が出した答えとは...。
9月13日(月)夜11時6分放送! ドラマ「うきわ―友達以上、不倫未満―」第6話は...。
ベランダの壁を、ついに越えてしまった麻衣子(門脇麦)。二葉さん(森山直太朗)に気持ちを伝えようとした矢先、二葉さんの妻・聖さん(西田尚美)が帰宅する。逃げ惑う二人だったが、予想外のことが起きて...!? さらに会社の納涼祭では、麻衣子の夫・たっくん(大東駿介)の不倫相手・福田さん(蓮佛美沙子)と麻衣子が出会ってしまい...。女子トイレで修羅場が巻き起こる!?