クールな部長が部下のパーカー姿に「可愛すぎるだろぉぉ!」と悶絶!?:部長と社畜の恋はもどかしい
真由美が出社すると、三森さとみ(小野莉奈)が気まずそうに「先輩、あの写真見たんですよね?」と話しかけてくる。昨日、真由美に嘘をついて推しのアイドルのライブに行ったさとみは、ライブ会場にいる写真を真由美に誤送信してしまったのだ。
「どうもすみませんでした」と頭を下げるさとみだが、その顔には「私は悪くない」と書いてあるように見える。
「そのライブ、どうしても行きたかったんだよね? そういう時は私が代わりにやるから、正直に言ってくれてもいいんだよ」
「…本当に、『いいよ、いいよのまるちゃん』ですね」
「え?」
「いえ、別に」
なんのことか分からない真由美だったが、給湯室の前を通りかかった時、他の女子社員たちが噂しているのを聞いてしまう。
「いいなあ~営業部には『いいよ、いいよのまるちゃん』がいて」
「うん、だから私たちどんなに忙しくてもいつも定時に帰れるんだ」
「いいなあ。うちにも一人『いいよ、いいよのまるちゃん』欲しい。たまには貸してよ」
「だめー。超便利だもん」
裏でそんな風に言われていることが分かり、呆然とする真由美。『いいよ、いいよのまるちゃん』…確かに昨日も堤司の誘いを断れず、一夜を共にしてしまった。
(本当に私は『いいよ、いいよ』の軽い女…)
肩を落としていると、同僚の山崎麻衣子(永池南津子)がやって来て、さとみに話しかける。
「打ち合わせ用の書類、どうなってる?」
「明日までには」
「えっ、打ち合わせ午後一よ」
「え?」
「納品依頼はどうなってるの? 今日までよ」
「え…てっきり明日までだと」
「どうするの! 工場発注は午前締め切りよ!」
時刻はまもなく正午になろうとしていた。さとみは狼狽えながら真由美を見る。
「助けてください!」
「え…」
「ごめんまるちゃん、私からもお願い!」
真由美の脳内にもう一人の自分が現れ、「やめときなって」と警告する。今日中にと請け負った仕事は他にも沢山ある。また便利に使われるだけだと、葛藤する真由美。
「…いいよ、分かったよ。やる」
同じ頃、総務部では、草野優一(永田崇人)が『いいよ、いいよのまるちゃん』と真由美が呼ばれていることを、堤司の耳に入れていた。それを聞き、急に不安になる堤司。
(まさか…俺じゃない男に誘われても、『いいよ』って言ったのか? そんな…)
確かに、堤司が営業部にいた頃からそうだった。どんな仕事でも『はい、いいですよ』と笑顔で受け入れる真由美。
(人から頼まれるとなんでも引き受けてしまう…人がいいから、流されやすいから…)
その瞬間、ハッとする。
「いや…そうじゃない」
◆
一方の真由美は、さとみに的確な指示を出し、自身もパソコンに向かっていた。しかし、マウスを触る手が小刻みに震えている。
(忙しい時こそ落ちつかなきゃ…!)
メールフォルダをチェックすると、「今日中」のメールがびっしり。さらに焦る真由美だが…。
「あ!」
とあるメールに目が止まった。発注先の工場に電話をかける。
「はい、そこをなんとか…。あ、社長、趣味の堤防釣りの方どうなってますか? え〜クロダイが釣れたんですか? 今度魚拓見せてください。私、魚には詳しいんです。はい、では明日までによろしくお願いします」
工場は午前のFAXじゃないと受け付けてくれないことで有名だが、交渉はバッチリ成立。麻衣子が「すごいじゃん、まるちゃん!」と驚く。
その後もさとみと協力し、次々と仕事をこなす真由美。定時の18時を回る頃には全てを片付け、力尽きてデスクに突っ伏す。
「本当にありがとう! まるちゃんのお陰だよ。これ、2人に差し入れ!」
麻衣子は2人にコンビニスイーツを置いて帰る。誰もいなくなったオフィスで、スイーツを頬張る真由美とさとみ。
「んーおいしい! ね、三森さん」
「おいしい…ですね」
さとみの顔に「今日は本当にすみませんでした」という文字が浮かび上がる。
「先輩、私にもっと仕事を教えてくれませんか」
「え?」
「私、先輩みたいに人の分まで頑張ろうとは思わないけど、お給料分はしっかり働きたいです」
「……」
「先輩に仕事のことを聞くと、いつも『いいよ、いいよ』ってやってくれるから…本当はちゃんと教えて欲しいのに甘えることに慣れちゃって、仕事がどんどん適当になって…。それに、先輩の『推し』は仕事だから」
「お、推し?」
「私も推しがいるから気持ち分かるんです。きっと、推しが仕事の先輩は、私に仕事取られたくないから教えてくれないのかなって思ったり」
「いや、そんなこと…ごめん。三森さんにそんな風に気を使われてたなんて知らなかったよ」
「今日ぐらい謝らないでくださいよ。これ以上、私を嫌な女にしないでください」
「ごめん…いや、そうじゃなくて」
「そうだ。一口交換しません?」
「! するする」
スイーツを一口ずつ交換し、和やかな雰囲気になる2人。さとみの顔には「先輩、いつもありがとう」と書いてある気がした。
スイーツを食べ終え、意気揚々と会社の出口に向かう真由美。すると背後の自販機から音がし、ハッと振り返る。そこには、定時を過ぎたにもかかわらず、缶コーヒーを買っている堤司がいて…。
1月26日(水)深夜0時30分からは、ドラマParavi「部長と社畜の恋はもどかしい」第4話を放送!
真由美(中村ゆりか)を食事に誘うも、あっさり断られてしまい、負の妄想が止まらない堤司(竹財輝之助)。一方の真由美は、大人の関係を脱出して彼女として認めてもらうため、自分磨きに力を入れようとしていて…。
ある日、ひょんなことから定時前に直帰することになった真由美は、同僚たちのような趣味を探そうと街を歩きまわっていた。しかし、結局何をしていいかわからず、自分から仕事を取ったら何もないことに気づく。そんな中、真由美はナンパ男に絡まれてしまい…!?




