「向いていないと思ったことも…」ドラマ初出演から30年、西田尚美の上京物語、メモリアルイヤーに思うこと
上京したての頃は、“すごい所に来ちゃった、大丈夫かな…やっていけるかな”と思いました
――少し遡ってお話を聞かせてください。18歳の時に上京した西田さん。当時の大都会・東京はどのように映りましたか?
「田舎から東京に出てきたので、最初はすごく都会で怖いと思いました。人がいっぱいいるし、建物も高くて、まず、周りを見渡した時に山がないことに驚きましたね(笑)。“すごい所に来ちゃった、大丈夫かな…やっていけるかな”と思いました」
――都会の人は歩くスピードも速いですよね(笑)。
「みんな歩くのがすごく速いですし、電車にあまり乗ったことがなかったので、満員電車に遭遇したときもビックリしましたね。とはいえ、私は当時住んでいた目白から学校がある新宿まで山手線に乗るだけだったので、数分のことでした。学校の友達は、遠方から通っている子もいて、“東京っていろんな所からいろんな人が集まる場所なんだ”と感じました」
――そんな学生時代を経て、モデルとして活動。1993年に、「オレたちのオーレ!」(TBS)で俳優デビューし、以来30年、この仕事を続けていらっしゃいます。
「本当に!? 30年経ってるんだ…(笑)。『オレたちのオーレ!』の時は、右も左も分からず大変だったので、あれからよく続けてこれたなぁ、私という感じです(笑)」
――30年というキャリアの中で、俳優として意識が変わった時期はありましたか?
「最初の頃は、現場でもどうしていいか分からず、自宅で泣くこともありました。撮影の時は、カメラ前に立つのが怖くて、セリフを覚えるのが精一杯。自分がどうやってそこに立っていればいいのかも分からなくて…。
でも、映画に参加するようになり、監督に役者としての意識をいろいろと教えてもらい、作品ごとに積み重ねていったような気がします。特に、矢口史靖監督の『ひみつの花園』(1997年)は、スタッフが少人数だったので、皆さんとすごく距離が近くなって、自分の意識も自然と変わったように思います。
元々、一人でいるのが好きなタイプなので、デビュー当時はあまり協調性がなかったのですが、”人と協力して物を作ることってこんなに楽しいんだ”と段々と感じるようになったんです。
例えば、撮影中にみんなが私のお芝居を見て笑顔になってくれる瞬間や、映画館でお客さんが楽しんでくださっているのを肌で感じるようになって、仕事に対する責任が自分の中に芽生えてきました。次第に“また、こういう作品に携わりたい”と思うようになり、今まで役者を続けてこられたような気がします」
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――歳を重ねていく中で、演じる役柄も変化していったと思いますが、そういう面でのご苦労はありましたか?
「20代の頃は、ヒロインやヒロインの友達役を演じていましたが、早めに母親役にチャレンジしました。当時所属していた事務所から『まだ早いんじゃない?』と言われましたが、世の中には若いお母さんもいるだろうし、演じてもいいんじゃないかと思ったんですよね。でも、若いお母さんを演じてからは、そういう役がすごく増えました。
例えば、主人公のお母さんを演じるにしても、お母さんにはお母さんの人生がありますよね。ただお母さん役を演じるのではなく、その人の人生があることを大切にして演じるように心がけてきました。どんな役でもその思いは変わらなくて、自分が演じる役が作品の中でちゃんと生きていて、ほんの一瞬でもいいから、その人の人生を観てくださる方に印象づけることができたらといいなと思います」
――西田さんもお子様がいらっしゃいますが、ご自身にとって仕事と子育ての両立は、いかがでしたか?
「子どもが小さい頃は大変でした。近くに親もいなかったので、託児所に預けたり、シッターさんにお願いしたり、何時に終わるか分からない仕事もあったので、そういう苦労はありました。シッターさんに時間を延長してもらうこともありましたし、夫が先に帰れる時は面倒を見てもらって…。今は、自分でご飯を作って食べるくらいまで成長したので、大分楽になりました」
――50代を迎えた今、西田さんが大切にしていることは?
「自分の時間を持つことでしょうか。 ゆとりというか、自分の中の余白みたいなものを持って過ごしたいです。余裕がないと、自分のことを“好き”と思えなくなってしまうので、いろいろなことをぎゅうぎゅう詰めにしないように心がけています。
50を過ぎると体力的にもなかなかしんどいので、自分でペース配分しながら仕事をして、プライベートも余白があったら自分の好きなことをして…そういう時間がすごく大切です」
――西田さんはBTSのファンとしても知られています。推し活も活力になっていますか?
「そうですね(笑)。BTSを観るのも、韓流ドラマを観る時間も本当に楽しいですし、いい気分転換になっています」
【西田尚美 プロフィール】
広島県出身。モデルとして活動し、1993年、ドラマ「オレたちのオーレ!」(TBS)で俳優デビュー。主演映画「ひみつの花園」(1997)で、日本アカデミー賞新人俳優賞ほか受賞。
映画「ナビィの恋」(主演 1999年)、映画「青葉家のテーブル」(主演 2021年)、ドラマ「三匹のおっさん」シリーズ(2014~2019年)、ドラマ「うきわ -友達以上、不倫未満-」(2021年テレビ東京)など、多数出演。待機作に「EVOL(イーヴォー)~しょぼ能力で、正義を滅ぼせ。~」が、11月3日(金)よりDMM TVで配信。映画「言えない秘密」(2024年夏公開予定)にも出演する。
「最初の頃は、現場でもどうしていいか分からず、自宅で泣くこともありました。撮影の時は、カメラ前に立つのが怖くて、セリフを覚えるのが精一杯。自分がどうやってそこに立っていればいいのかも分からなくて…。
でも、映画に参加するようになり、監督に役者としての意識をいろいろと教えてもらい、作品ごとに積み重ねていったような気がします。特に、矢口史靖監督の『ひみつの花園』(1997年)は、スタッフが少人数だったので、皆さんとすごく距離が近くなって、自分の意識も自然と変わったように思います。
元々、一人でいるのが好きなタイプなので、デビュー当時はあまり協調性がなかったのですが、”人と協力して物を作ることってこんなに楽しいんだ”と段々と感じるようになったんです。
例えば、撮影中にみんなが私のお芝居を見て笑顔になってくれる瞬間や、映画館でお客さんが楽しんでくださっているのを肌で感じるようになって、仕事に対する責任が自分の中に芽生えてきました。次第に“また、こういう作品に携わりたい”と思うようになり、今まで役者を続けてこられたような気がします」

――歳を重ねていく中で、演じる役柄も変化していったと思いますが、そういう面でのご苦労はありましたか?
「20代の頃は、ヒロインやヒロインの友達役を演じていましたが、早めに母親役にチャレンジしました。当時所属していた事務所から『まだ早いんじゃない?』と言われましたが、世の中には若いお母さんもいるだろうし、演じてもいいんじゃないかと思ったんですよね。でも、若いお母さんを演じてからは、そういう役がすごく増えました。
例えば、主人公のお母さんを演じるにしても、お母さんにはお母さんの人生がありますよね。ただお母さん役を演じるのではなく、その人の人生があることを大切にして演じるように心がけてきました。どんな役でもその思いは変わらなくて、自分が演じる役が作品の中でちゃんと生きていて、ほんの一瞬でもいいから、その人の人生を観てくださる方に印象づけることができたらといいなと思います」
――西田さんもお子様がいらっしゃいますが、ご自身にとって仕事と子育ての両立は、いかがでしたか?
「子どもが小さい頃は大変でした。近くに親もいなかったので、託児所に預けたり、シッターさんにお願いしたり、何時に終わるか分からない仕事もあったので、そういう苦労はありました。シッターさんに時間を延長してもらうこともありましたし、夫が先に帰れる時は面倒を見てもらって…。今は、自分でご飯を作って食べるくらいまで成長したので、大分楽になりました」
――50代を迎えた今、西田さんが大切にしていることは?
「自分の時間を持つことでしょうか。 ゆとりというか、自分の中の余白みたいなものを持って過ごしたいです。余裕がないと、自分のことを“好き”と思えなくなってしまうので、いろいろなことをぎゅうぎゅう詰めにしないように心がけています。
50を過ぎると体力的にもなかなかしんどいので、自分でペース配分しながら仕事をして、プライベートも余白があったら自分の好きなことをして…そういう時間がすごく大切です」
――西田さんはBTSのファンとしても知られています。推し活も活力になっていますか?
「そうですね(笑)。BTSを観るのも、韓流ドラマを観る時間も本当に楽しいですし、いい気分転換になっています」
【西田尚美 プロフィール】
広島県出身。モデルとして活動し、1993年、ドラマ「オレたちのオーレ!」(TBS)で俳優デビュー。主演映画「ひみつの花園」(1997)で、日本アカデミー賞新人俳優賞ほか受賞。
映画「ナビィの恋」(主演 1999年)、映画「青葉家のテーブル」(主演 2021年)、ドラマ「三匹のおっさん」シリーズ(2014~2019年)、ドラマ「うきわ -友達以上、不倫未満-」(2021年テレビ東京)など、多数出演。待機作に「EVOL(イーヴォー)~しょぼ能力で、正義を滅ぼせ。~」が、11月3日(金)よりDMM TVで配信。映画「言えない秘密」(2024年夏公開予定)にも出演する。
ヘアメイク/光野ひとみ スタイリスト/下山さつき(クジラ)
衣装クレジット/ブラウス、スカート共に IHNN。アクセサリー、靴 スタイリスト私物。
問合せ先/ BRAND△NEWS (ブランドニュース)
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1-19-8岡田ビル5F TEL/03-3797-3673
(取材/文・伊沢晶子)
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