⚙AIでアイデア深掘り|太田勇の5分で読めるテレビの裏側日記
こんにちは。今月のP日誌です。

●7月後半撮影でした
撮影でした。中身についてはあまり話せないのですが、良かったです。予算の関係で東京じゃないところで撮影したんですが、結果、そこが涼しくて良かったです。予算がなくてよかったです。ここ数年、夏は本当に暑いですよね。気温が35度を超えたら撮影してはいけないとか、細かいルールが決められてきました。撮影をするロケ地サイドもそうです。今回も外での撮影があったんですが、そこのルールはちょっと厳しくて「30度を超えたら撮影中止」と言われたんです。だから気温を超えたら室内に撮影を切り替えるつもりでいたんですが、撮影の朝、通り雨が降ってくれたおかげで涼しくなり、気温は28度。雨が降った直後なので晴れているけど、気温はそこまで高くない、という最高の撮影環境でした。
真夏の外の撮影は辛いです。俳優部も頭はボーッとするし、そもそも汗をかいてはいけないですし、技術チームは炎天下の中、重い機材を持ち運びますし、制作部はずっと熱中症対策のことを考えないといけない。だからなるべく外を嫌って室内に切り替えようとしますが、とはいえ、最低限の外での撮影は必要ですからね。
ただ今回の撮影、良かったです。全体、天気に恵まれて、けど気温はそこまで上がらず、でした。正直、ギリギリのスケジュールだったんで、1日でも雨が降っていたらキツかったです。予備日がほぼなく、雨が降ったり高気温だったらBプロの室内にロケ場所を切り替える想定でした。ただBプロのロケ場所は撮影はできるけど、けして良い場所ではなかったんです。けれど、Bプロ発生せず、全部良いロケーションで撮影できました。無事、クランクアップした日、「勝った」と思いました。
この撮影については、発表され次第、また書きたいと思います。

●AI使ってますか?
最近、きっといろんな場所で交わされる会話ですよね。自分の使用頻度はわからないですがけっこう使っている方かもです。今は有料プラン2つ入ってます。元々、Midjourneyという画像生成AIが出回り始めた時に、加入しました。年間で120ドルとかだったと思います。僕はパワポをほぼ使えないので、ワードで企画書を作ることがほとんどです。そうなると企画書の表紙がすごいシンプルでさみしいので、その時に使ったりしてました。ただ逆に言うと、それくらいしか使い道がなかったんで、それであれば普通のAIに入ってみようと思い、切り替えました。今入ってるのは、ChatGPTと、Perplexityという2つのAIです。当たり前ですけど、答えも全然違います。個人的には、Perplexityのほうが気が合います。気が合う、というか、Perplexityの答えのほうが好きなことが多いです。あと、Perplexityのほうが考え中に、どのサイトを見て考えているか表示してくれるんで信用できる、気がします。
使い方についてです。一番多いのは、自分の考えたアイデアを聞く感じですかね。たとえば、最近、「生放送っぽいドラマを考えてほしい」と相談を受けました。その時にパッと思い出したのが『悪魔と夜ふかし』という映画でした。その映画は、「生放送中に悪魔が降臨したためお蔵入りした、1970年代のアメリカのトーク番組のテープが見つかった」という内容でした。なので、
・『悪魔と夜ふかし』という映画について調べてください。
から入り、
・この映画の評価について
を確認し、いよいよ本題です。
・この映画を2025年の日本を舞台にしたドラマにしたらどうするといいですか?
とか、
・もしも、「悪魔降臨」以外の展開で考えると、どんな展開がいいですか?
とか、聞いていきます。
AIに対しての個人的な印象は、ざっくり聞くとあんまり良い答えはかえってこないイメージです。ただ細かく聞くとそれはそれで、細かいとこしか考えてくれない、みたいな感じです。だから、程よく絞って聞く、ですかね。
あとAIを使っていて圧倒的に便利だなと思うのは、まとめるのと、似たアイデアを出してもらうことですかね。たとえばドラマだったら、このシーンでやりたいこと、言わせたいセリフをバーッと箇条書きして、「プロットにしてください」とお願いすると、上手にまとめてくれますし、同じ表現が続いた時に「言い換えてください」とお願いすると、面白い表現を出してくれます。
だから、僕のAIの総評は、0→1は苦手、1→10くらいはまあ得意、散らかった数字を並べるのは大得意、みたいな感じですかね。けど、もう僕はAIのいない世界線には戻れない気がします。と、書いている時点で相当AI使ってるほうかもしれません。
●人間ドッグの結果「再検査」でした!
やっぱり健康って大事ですよね。今年、7年ぶりに人間ドッグに行きました。7年前が生涯初の人間ドッグだったんで、今回が人生2回目の人間ドッグでした。
結果は、「再検査」。
自分のどこが悪いのかと思ったら、腹部のCTスキャンの結果がC判定でした。メモには「”副腎”という腎臓の横に影がある」とのこと。
怖くなって調べました。まず「副腎」の機能について。
・生命維持に必要なホルモンを分泌する
・血圧や血糖値を一定に保つ働きをする
・身体をストレスから守る働きをする
ただ、仮に腫瘍だとしても生死に関わる病気にはならなさそうな雰囲気だったんで、ちょっと安心。
で、「再検査」ということで、人間ドッグを受けた病院に行きました。以下、大体、こんなやりとりでした。
医者「今回、腹部CTを受けようと思ったのは自覚症状が何かあったんですか?」
太田「違います。人間ドッグを受けるならやっておこうか、みたいな」
医者「そうですか」
太田「腫瘍はあるんですかね?」
医者「わからないです。 今回のは単純なCTスキャンなんで、次回はちゃんと検査してみますね。ただ、血糖値も血圧の値も正常値なので、見間違いの可能性もありますね」
みたいな。わかりやすく言うと、今回のCTは2Dの平面的な画像で、次の検査は3Dの立体的な画像で調べるとのこと。2Dの平面的な画像だと、間違えて影っぽく映ることもよくあるそう。
とのことでしたので、だいぶ安心しました。ただ意外と、小心者なのでとにかく早く再CT検査をしたいので、そこから予約できる最短でしました。
結果は…10ミリほどの良性の腺腫でした。可能性として、今後腺腫が大きくなって悪性に変わることもあるそうなので、半年後に再検査となりました。
……うーん。こういう時って、人って楽観的に考えがちなんですね。思ったよりショックを受けてる自分に驚きました。腺腫が悪性に成長しないことを祈って、日々健康に過ごしたいと思います。
●今月の『チェイサーゲームW』について
今月もまだ大きな動きはないのです。すいません。ただびっくりしたのは、5歳のうちの子でした。一緒にお風呂に入っていると、いきなり言いました。
「ねえ、おとこどうしでもけっこんできるの?」
まさに『チェイサーゲームW』シーズン2の1話で、それと同じ質問を娘の月ちゃんがお父さんにするのです。そして、ドラマと同じように「好きであれば、男同士でも女同士でも関係ないよ」と答えました。「けど、日本ではまだ法律的には認められてなくて、権利は不十分だったり色々問題ある。けど、北欧の国では法律で認められている国もあるよ、ノルウェーとかデンマークとか」と、お風呂場にちょうど世界地図が貼ってあるので教えてあげました。
答えたあとで、「なんでそんな質問したの?」と子どもに聞いたのですが、そこはあんまり容量を得ませんでした。まさか保育園の先生の中に、『チェイサゲームW 』を観ている人がいるのかな、なんて思っちゃいました。
●「仕事が遅い」問題
今月は提出期限が迫っている企画書がいくつもあり、日々それに時間を取られています。土曜日もシェアオフィスに行くので、子どもに「パパ、しごと のろいね」と言われてしまう始末です。……その通りです。遅いです。そして原因も自覚しています。
仕事の進め方には、大きく分けてプロデューサー的アプローチとディレクター的アプローチがあると思ってます。プロデューサー的アプローチにも段階があって、
一番容量がいいのは「人だけアサインしてアイデアも考えてもらう」
次に容量がいいのは「企画だけ考えて、あとは人にお願いする」
さらにその先は「企画の方向性まで決めてからお願いする」
あるいは「企画案を1つ2つ出して、考え方まで提示してからお願いする」
などなど、関わり方に濃淡があります。
一方のディレクター的アプローチは、実務をする側。プロデューサーが出したアイデアや企画に具体的に肉付けしていく人。
テレビ局員の場合、求められるのは多くがプロデューサー的アプローチですが、僕は元来ディレクター的アプローチの人間。そのため、結果的に両方をやってしまうことになります。理由はシンプルで、ディレクター的アプローチを経ないと、プロデューサー的アプローチの“正解”にたどり着けないからです。
たとえば「ホラーコメディのドラマを考えて」というお題があったとします。プロデューサー的なアプローチなら、設定をいくつか考えた時点で、ディレクター的にそのジャンルに強い人をアサインし、あとは出てきた案に意見を言えばいい。でも僕はそれができないんです。設定を考えたら「この設定で本当に成立するのか?」を、自分でディレクター的に検証したくなります。しかも、その検証過程で元の設定がブラッシュアップされることも多いのもわかってるんです。正解にたどり着くのに時間がかかるのです。
だからドラマの設定を考える時も、プロットまである程度、自分で書いてみます。「設定を考えるまで」が本来の仕事なのに、「この設定で本当に脚本が書けるか」を確かめたくなり、試しに書く。書いてみると不具合に気づき、設定を直し、また書き…を繰り返し、最終的に「これは脚本が書ける設定だ」と確信してから脚本家さんにお願いする、という流れになります。だから時間がかかる。
性格だと思います。
だから制作人生で一番つらかったのは、『YOUは何しに日本へ?』でプロデューサーだけをしていた時です。あの番組はディレクターが空港に行き、面白い外国人を見つけて密着するのが肝。つまりディレクター主体の番組なんです。プロデューサーは空港に行かず、ディレクターが取材してきたVTRに意見を言うだけ。これはさっきの例でいうと「設定を考えただけで、試し書きをせずに脚本家にお願いする」ような感覚に近く、どうにも落ち着きませんでした。
今なんてそのドツボの真っ只中です。元々、設定だけ考えてください、と言われたのですが、やっぱりそうはいかず、2000文字くらいのあらすじまで考えました。それを提出し、「良いですね」となったのは嬉しいのですが、「もう少し細かい起承転結をお願いします」と言われて、書き足し、読み返しを繰り返し、気づくと2万文字に。それを読み返して、色々考えていくうちに、もう4万字を超えてます。原稿用紙100枚分です。さすがに長過ぎるので、今度は削る作業。あ、削る時に、AIは便利ですね。AIに削ってもらうと、思い入れがないからバッサリ短くしてくれます。それを見て、「あ、たしかに伝わる」と思ったり、「さすがに切りすぎでしょ」と付け足したり、を繰り返し、3万文字くらいで、一旦、起承転結がついたプロットになりました。たぶん、これをまた読み返してリライトして、を繰り返しそうです。時間がとられて辛いですけど、それでも『YOUは何しに日本へ?』のプロデューサーだけやっていた頃よりは全然楽しいです。ちなみに『YOU〜』は最初の3年間がディレクターのみ、次の2年間がプロデューサー/ディレクター、最後の1年がプロデューサーのみだったんで、本当に辛かったのは最後の1年だけです。
そんな理由で、今月はオススメのエンタメがありません。まだ『国宝』も観られてないんです。今、書いている企画書が通れば……それだけを祈っています。
今月も自分の拙い文章を最後まで読んでくださってありがとうございます。