👶第二子誕生と育休ライフ|太田勇の5分で読めるテレビの裏側日記

こんにちは、テレビ東京の太田です。

●育休中です

 

 

第二子が10月15日に生まれまして、今月は育休とってます。予定日は10月25日でした。第一子は自然分娩でした。それは奥さんが「どれくらい大変なのか、体験したい」ということからでした。結果、第一子は予定日より2日遅れで破水し、生まれるまで26時間かかり、夜中の2時に生まれました。産んだ奥さんが一番大変なのは言うまでもないですが、付き添った自分もけっこう疲れました。 

今回は、計画出産でした。ただ、現在は日本の男性の育休ルールでは出産予定日以降でないと育休はとれないのです。というわけで、僕の育休は10月25日から11月いっぱいまで取っています。

 

 

上の子は今、保育園の年長組なんで生まれたのは6年前。この6年間で、社内の男性育休に対しての考えが大きく変わりました。6年前は「男性の育休」は社内でも珍しい雰囲気でしたけど、今回は「そうだよね」みたいな感じでした。たった6年で変わるもんですね。赤ちゃんは無事、生まれてくれました。心配だったのは赤ちゃんが無事生まれてくれることと、長男の赤ちゃん返り。保育園のパパ友、ママ友たちから、お兄ちゃんになった途端、甘えるようになったりワガママを言うようになったり。赤ちゃん返りがパワーアップすると、「赤ちゃん捨ててきて」とか「赤ちゃんいらない」とか言った、という話を聞いていたので、気をつけてます。今のところ大丈夫そうですが…。

 

●運動会、本気で走るか?派手に転ぶか?

育休中に、長男の運動会がありました。うちの保育園は、年長さんが主役です。一番盛り上がるのは「子ども vs 親」のリレー対決。毎年恒例です。正直、大人が本気を出せば勝てます。でも空気を読んで、うまく帳尻を合わせるのが大人の役目。

僕は考えました。中途半端に走るのが一番まずい。だから二択。大人げなく全力で走るか、笑いをとるために転ぶか。

スタート前、息子が横で「パパはヘタだから、どうせころぶんでしょ」と言ってきました。……いや、もう選択肢を勝手に決めないでほしい。

バトンが近づいてきた時点で、子どもチームが少しリード。腹を決めました。今日は全力でいこう。久々に本気で走って、子どもを一気に抜き去り、最後まで全速力。

 

 

息子は「パパ、けっこうはやいんだ」と驚いた顔。少し見直してくれたようで、よかった。リレーの結末は、最後のアンカーのパパが派手に上手に転んで、子どもチームが逆転勝ち。毎年恒例です。

僕は久々に「大人になってからの全力疾走」を体験。ただ、ふと思いました。第二子が年長になる頃、僕は54歳。……その時はもう、最初から転んで笑いをとるしかないかもしれません。

●面白かった本

というわけで現在、育休中です。生まれたての赤ちゃんは大変だけど楽ちんです。まだ動かないので、膝の上に乗せてれば本を読み放題です。これが1歳になって歩き出すとそうもいかないですからね。そんなわけで赤ちゃんを膝に乗っけたままいろんな本を読んでますのでどんどん紹介したいと思います。

 

漫画『スイートスポット』

参考資料として読んだ漫画です。皆さんは「オヤジギャル」という言葉を知ってますか?ちょうどバブルの時に流行った言葉で、オヤジみたいな振る舞いをするギャルのことを指すそうです。その「オヤジギャル」という言葉はこの漫画から生まれたそうです。とにかくパワフルな漫画で、バブル時代の強さや華やかさが全部詰まってます。そして「オヤジギャル」という言葉があったから、後に「コギャル」という言葉が生まれたんですね。

 

小説『渋谷神域』

ミルクティー飲みたいさんという都市伝説系YouTuberさんの書いた小説です。

現代の渋谷を舞台に史実を元にしたフィクションを乗せて、過去の渋谷と交差させていく設定が非常に巧みで、最後まで心を掴まれ続けました。特に、メインキャラクターの3人は魅力的で、とてもドラマ的で映像化できたらいいなと思って読んでましたが、昔の渋谷を再現しないといけないので、テレ東深夜では無理だろうなと諦めました…。実際に渋谷エリアにある地名が出てくるんで、楽しいです。

 

小説『鬼の哭く里』
 

中山七里さんの小説です。まず一番に感じたのは「やっぱり閉鎖的な空間って怖いな」ということでした。怖いっていっても、幽霊が出てくるとか、オカルト的なものじゃなくて――もっと現実的な、村社会の閉鎖感そのもの。

あと印象的だったのは「コロナ」という時代感を思い切り正面から取り込んでいるところ。正直、エンタメでコロナを扱うことについては、制作者は迷うと思うんですよね。良くも悪くも時代が限定されてしまう。今ですらもう5年前の話だから、ちょっと前になってきています。

30年後だったら、完全に過去です。けど、僕が『スイートスポット』を読んだように、「あの時代の空気」を知るには良い作品になります。この小説は「村社会の閉鎖」と「コロナによる閉塞感」が二重になっていて、ダブルで息苦しい。けれど、それが逆に読む手を止められなくする推進力にもなっていました。

 

漫画『カモのネギには毒がある』

「学べる勧善懲悪」の漫画です。悪いやつはちゃんと成敗されるけど、その過程でこっちも経済の仕組みをサクッと勉強できちゃう。主人公がまたいいキャラしてて、しかも職業が経済学者。いや、経済学者ってほんとに経済わかってるなら自分で大金持ちになってるんじゃないの?っていう、みんな一度は抱くあの疑問に、正面から「そう来るか!」って答えてるのが最高でした。難しくしようと思えばいくらでもややこしくできるテーマを、ここまで軽やかに読ませちゃう力。いやー、こういう漫画って貴重だなって思いました。

 

小説『でぃすぺる』

面白かった。とにかく面白かったです!……けど、正直に言うと、途中までは「?」マークが頭に浮かび続けていたんです。

 

ここから少しネタバレを含むので、読む予定のある方はご注意を。

 

僕の疑問は単純で、「これはオカルトホラー小説だ」とおすすめされて読んだのに、物語の序盤から中盤にかけては、むしろ“きっちりしたミステリー”だったからです。謎が提示されて、少しずつ解かれて、核心に近づいていく。その展開はむしろ僕の好きなミステリーの型そのものでした。ところが最後まで読み切って、ようやくわかりました。なぜ「オカルトホラー小説」と評されていたのか。

僕は基本的に、オカルトホラーというジャンルがあまり得意じゃないんです。悪い言い方をすると、「散々謎を広げた挙げ句、最後は“説明できない超常現象でした”で片付ける」イメージがあって。僕が好きなのは逆に、すべてを合理的に説明してくれるミステリー。きれいに回収されると気持ちいい。

『でぃすぺる』も最後は、説明しきれない“異常な現象”をオチに持ってきています。だから本来なら僕の好みではないはず。けれど、この作品は違いました。この作家さんの作家性なら、ミステリーとしてもきれいにオチをつけられたはずなんです。でもあえてそうせず、説明不能な“恐怖”で終わらせている。その選択が、この小説をただのミステリーでも、ただのホラーでもない、“ジャンルレスの一作”にしているんだと思います。『でぃすぺる』を読んで、僕はオカルトホラーへの考え方を変えました。

謎を回収しないことでしか生まれない強烈な余韻。これは、僕がこれから物語を作っていく上で、ヒントになるかもしれないです。

 

●グループのカラーについて

最近、グループや組織のカラーについて考える機会がありました。

実は先月、別件でRAMPAGEのとあるメンバー2人とお会いしたのですが、とてもLDHっぽく、ゴリゴリで熱い方々でした。 ところが、最近目にしたショートドラマで、FANTASTICSの中島颯太くんを見たのですが、彼は全然LDHっぽくないです。グループごとにあんな雰囲気違うなんて意外でした。

まあでもそうか。テレビ局も局ごとにカラーもありますよね。うん、ある気します。僕はテレ東にいるんで、テレ東のカラーはわからないですが、他の局の人たちは「あー、っぽい」って思うこと多いです。

 

 

●アクターズセミナーの審査員

アクターズセミナーという若手俳優さんが参加するワークショップがありまして、その審査員をしてきました。NHK、民放5局、大手映画会社の方たちが審査員をしていました。講師は、NHKの朝ドラ『あんぱん』の演出チームでした。参加した若手俳優さんは56人。すでに色んなドラマ・映画に出て活躍している人もいれば、まだキャリア1年目の俳優さんもいました。

俳優さんはビジュアルも商売道具のひとつなので、ルッキズムに触れることを書きますが、やっぱり皆さん、美男美女ばかり。有名雑誌のモデルをずっとやっている人もいれば、大きなコンテストで優勝した人もいます。

けれどまだ俳優一本では食えてない様子です。おそらく同じ雑誌出身のモデルで、その人より若いけどすでに俳優で売れている人もいますし、コンテストも然りです。だから、ワークショップが終わったあとに俳優さんとお話する機会があったんですが、「どうしたらいいと思いますか?」という質問に答えるのが難しい。その日、数時間見ただけなので、詳しいことはわからないです。ただ、下手ではないです。見た目はもちろん良いですし、礼儀正しいし、ガッツもある。けれどまだ売れていない。たぶん、テレビ東京の社員にいたら「あいつ見た目もいいうえに仕事もできるな」と評価されていると思います。そんな人たちだから、僕には正直、売れていない理由がわからないです。「良い作品に出会ってないだけですよ」と答えたいけど、それじゃアドバイスになってない。 

僕はこのワークショップの審査員は2回目。前回は、俳優さんと話し合う場があると知らなかったんで、ワークショップ中にそんなメモを取らなかったんですが、今回はメモをとりまくりました。なので、とりあえずメモしたことを答えました。「立ち上がる時に相手の膝に手を置いて立ち上がったのが良かったですね」とか、「あの「キライ」と言った後に間を作ったのが可愛らしくて良かったです」とか、なるべく細かく伝えました。けど、まあ、それくらいです。 

でもきっと、売れると売れないの間には何か差があるんですよね。それって、企画書とかも一緒かもしれません。「似たような企画書を作ったのに、なんであの人の企画が通って、自分のは通らなかったんだろう」とか思うことありました。実際、番組内容もほぼ同じでした。けど、タイミングとかありますもんね。時代もそうだし、企画を選ぶ編成部員の顔ぶれも変わるし。だから結局、諦めないってことしかないんですよね。

 

●今月の『チェイサーゲームW』

特に大きなニュースはありません。沈黙は金、と言いたいところですが、沈黙しすぎると石像みたいになってしまうので、近況をひとつ。最近、社内外から「菅井友香さんってどんな俳優さん?」とか「中村ゆりかさんなら、こういう役やれるかな?」なんて相談をよく受けます。

そのたびに、全力で答えてます。全身全霊、オススメしてます。彼女たちは、もっともっと大きなステージで活躍できる人たちなので。僕にできるのは、本当に微力ですが、ご一緒した立場から応援し続けることくらいです。

来月こそは、何か良いお知らせを届けられますように。

 

今月も自分の拙い文章を最後まで読んでくださってありがとうございました!

※このページの掲載内容は、更新当時の情報です。
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