外交官だった父の死......母娘が乗り越えようとする悲しみの訳

街の人に声をかけ、その家にお邪魔する「家、ついて行ってイイですか?(明け方)」。2月27日(月)の放送では、大雪の日の渋谷駅前で出会った、もりさんのおうちにお邪魔しました。

 

バイト帰りにスタッフからの「家、ついて行ってイイですか?」の問いに、二つ返事で「いいですよ」と答えてくれたもりさん。お父さんが外交官だったという都合で海外生活が長く、日本語をあまり上手に話せないとのことなので、答えづらい質問の返答は、英語の方が話しやすいようです。


今はお母さんのさと子さんと2人暮らし。お父さんは5年前に自ら命を絶ってしまったのだとか。到着したおうちはオシャレな見た目の豪邸です......。しかしおうちの中は、片付けている最中だそうで、物が溢れている様子。


大きなダイニングキッチンは、食べることが大好きだったお父さんのための広さ。部屋の中にはたくさん、お父さんと写った家族写真が飾ってあります。「家族みんな、お父さんのことが大好きだった」と、もりさんは語ります。

 

外交官だった、もりさんのお父さんのお仕事は、参事官という外交官の中でもNo.3のポジション。南アフリカやロシアなど数々の国を拠点とし、日本と世界中の架け橋になるお仕事をされていました。


亡くなった時は、内閣情報調査室に出向中で、さと子さんにも話せないほどの重責を抱えていたお父さん。両親の介護もありながら、誰にも話せない機密事項を扱う仕事を抱え、家族が気づかぬうちに、精神的にもかなり追い込まれてしまっていたようです。亡くなった際、その報せは全国区でニュースになりました。


もりさんはお部屋でウクレレの弾き語りを披露してくれました。もりさんのウクレレが好きだったお父さんにも聞かせてあげたかったと言います。


そんなもりさんの恋愛対象は女性。もりさんの家族はカトリックであるために、その事実を知ったさと子さんは「びっくりした。私自身、ものすごく葛藤があった」と話します。しかし、さと子さんが「キリスト教の教義から外れていても、神はもりを愛してくださっている」ということをもりさんに伝えたいという気持ちで、レインボー(LGBTの象徴)で彩られたロザリオをもりさんにプレゼント。そのことを改めて聞いたもりさんは、照れながらも嬉しそうな表情を浮かべます。

お父さんが亡くなるときに、もりさんに宛てた最後のお手紙を見せてもらいました。そこには全文英語で、「本当はもっと一緒にいたかった」「いつでももりのことを愛しています」と綴られていました。


さと子さんは、お父さんがどんな考えを持って命を断ったのかわからず、今でもすべてを受け入れきれていないと言います。「主人の妻であることがアイデンティティだった。主人が亡くなって、私自身も死んでしまった」と語るさと子さん。もりさんは、さと子さんの手を握りながら、話に耳を傾けていました。


この放送は、現在「ネットもテレ東」で配信中です。

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