焼き鳥に恋したスイス美女が、取材NGの名店で修業:世界!ニッポン行きたい人応援団

2018.08.06

ニッポンに行きたくてたまらない外国人を世界で大捜索! ニッポン愛がスゴすぎる外国人をご招待する「世界!ニッポン行きたい人応援団」(毎週月曜日夜8時~)。毎回ニッポンを愛する外国人たちの熱い想いを紹介し、感動を巻き起こしています。


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立ち食い焼き鳥、ボニッシモ~❤


今回ニッポンに招待したのは、スイス最大の都市チューリッヒに住む、イタリア出身のベネデッタさん。焼き鳥好きになったきっかけは、16歳のころイタリアの日本大使館からプレゼントされた日本食の本。焼き鳥の写真を見て、一瞬で恋に落ちたのだそう。


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そんなベネデッタさんが、スタッフを自宅の「焼き鳥パーティ」に招待してくれました。精肉店で鶏のムネ肉やハツを調達。ただスイスでは内臓を食べる習慣がないので、憧れのナンコツなどは手に入りません。独学で調理し、炭火焼の代わりにバーベキューセットを使い、友人たちと週に1度は焼き鳥を楽しんでいるそう。そんな彼女が「やっぱり本場の焼き鳥職人に美味しい焼き方を教わってみたい。鶏のさばき方も教わりたい。炭で焼いた焼き鳥をどうしても食べたい!!」ということでご招待。


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初来日となったベネデッタさんがまず向かったのは、東京・武蔵小山の商店街にある昭和元年創業の名店「鳥勇 本店」。立ち食いしてみたいという彼女を、三代目店主の板倉さん夫妻が店頭でもてなしてくださることに。先代が作った門外不出の継ぎ足しタレを使う焼き鳥が人気のこのお店で、ベネデッタさんは夢にまでみたナンコツ3本を一気に食べ、「ボニッシモ(超美味しい)」「ファンタスティック」と感涙。その後もレバーなど計8本を完食し、お腹も心も大満足。鳥勇さんオリジナルTまでプレゼントしていただき、またの来店を約束しました。


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続いて向かったのは、東京・西早稲田にある炭火焼専門店「焼鳥 はちまん」。ここは紀州備長炭で焼く、連日予約で満席という名店。備長炭で焼くとなぜ美味しくなるのか知りたいというベネデッタさんの熱意を伝えたところ、店主の安井さんが快く引き受けてくださいました。
さっそく備長炭を使って焼き始めると、ベネデッタさんは立ちのぼる煙にビックリ。安井さんは、落ちた肉の脂が炭で気化して煙になり、それがまた肉につくという燻煙効果によって、いっそう焼き鳥を美味しくするのだと教えてくださいました。すかさず手帳にメモする熱心なベネデッタさんを見て、安井さんは「うちで働いてほしいくらい!」と目を細めます。


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安井さんの奥様や3人娘とごあいさつした後、待望の焼き鳥作りを教えていただくことに。まずは串打ち。安井さんが惚れ込んだ滋賀県産淡海地鶏を使い、ベネデッタさんのやり方の誤りを指摘しつつ、美味しい打ち方を伝授。下から肉を小・中・大の大きさで打って焼き加減を均等にする、繊維に対し串を垂直に刺して肉割れを防ぐなど、美味しく焼けるポイントを教わりました。


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次は備長炭をキレイに並べて火加減を安定させ、タレ焼きへ。ツボに入ったタレにたっぷり浸し、焼け具合を見ながら常に位置を変え、タレが固まって焦げないようにタレをのばしながら焼きます。こうした安井さんの細かなこだわりに、「これがニッポンの焼き鳥なんですね」と感心しっぱなしです。
別れのとき。出発を前に、なんと23年使い続ける継ぎ足しのタレを分けてくださった安井さん。「焼き鳥を世界に広めてもらえたらタレも喜ぶ」とほほ笑む安井さんとご家族に、ベネデッタさんは涙ながらに何度も何度も感謝を伝えました。



最高峰・紀州備長炭作りを初体験!


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続いて向かったのは、和歌山県田辺市。ここは世界一高級と言われる紀州備長炭の発祥の地。外国産に比べ3倍もの価格だが、他に類を見ない火持ちの良さが人気。これを生み出す、知られざる職人技とは?


安井さんの紹介で、職人歴25年の製炭士・北山さんを訪ねたベネデッタさん。焼き鳥を最高においしく焼く紀州備長炭の秘密を教えてほしいと伝えたところ、熱意が伝わり受け入れてくださったのです。田辺市でわずか3人の紀州備長炭指導製炭士にも認定されたすごい職人・北山さんのはからいで、普段は公開しない工房を特別に案内していただき、ウバメガシで作る備長炭作りの工程をすべて見せてくださることに。さっそく曲がった木をまっすぐに矯正させたり、高熱の窯に1本1本木を立て掛けたり、職人技を駆使して何時間もかけて作業。ベネデッタさんも手伝いますが、1本20㎏もあり、あまりの重さに断念。


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午後は、備長炭作りにとって最も大切な工程を。煉瓦とこねた灰を積み上げ入り口をふさいで種火をつけ、なんと10日間も蒸し焼きにします。10日経って煙やニオイが変わったら、次は精錬(ねらし)という工程。窯の口を少しずつ開け酸素を送り込み、徐々に中の温度を上げる難しい作業を夜通し行います。
早朝5時にベネデッタさんが見に来ると、1200度に達し金色に変化した炭に「窯の表情が全然違います」と驚きます。北山さんが窯から取り出した真っ赤に燃える備長炭にも感動。なにしろ4トンもの原木が、最高級の450㎏の炭になったのです。
ベネデッタさんも手伝い、5時間かけて窯から取り出し、2日間灰の中で冷却し、膨大な手間をかけた紀州備長炭がついに完成しました。


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夜は、奥さまの手料理でベネデッタさんの歓迎会を開いてくださいました。鹿肉の竜田揚げや、ゴンパチという山菜の梅和えなど、初めての食材や郷土料理がずらり。


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お礼に北山さんの備長炭を使い、「はちまん」で習った焼き方で焼き鳥を焼いて、みなさんにふるまいました。味に合格点をいただき、ベネデッタさんは「焼き鳥屋さんになったみたい!」と幸せそう。


別れのとき。お手紙を読み、感謝の気持ちを伝えるベネデッタさんに、帰国後も焼き鳥を焼けるようにと、北山さんから七輪のプレゼントが!「生きていて最高の幸せ」と喜びを噛みしめながら、またの再会を約束し、備長炭の里をあとにしました。


今回ニッポンでたくさんの技術を学んだベネデッタさん。「ニッポンの焼き鳥はとてもシンプル。シンプルだからこそ、一本の串に込められた職人さんたちの強い思いにとても感動しました」と語る彼女が、ニッポンの国民食・焼き鳥の美味しさを世界に広めてくれるといいですね。ベネデッタさん、またの来日をお待ちしています!

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