インドのスーパースター「シャー・ルク・カーン」に魅せられた古参ファンの愛ゆえの行動がアツすぎる!

映画『バーフバリ』のロングヒットをきっかけに、インド映画に親しむ人がますます増えてきた日本。今でこそSNSで簡単に情報収集でき、各種ファンイベントも充実していますが、さてこれが16年前なら? 海の向こうにいる 推しを、古参ファンはどう推してきたのか──?
インド映画界の大スター、シャー・ルク・カーンにふとしたきっかけでのめり込んだMishaさんが、限られた手段を駆使してファン活動を継続し、最終的に日本を飛び出すまでを伺いました。
2003年。全ての始まりは友だちの「なんとかカーンがかっこいい」

──Mishaさんのシャー・ルク・カーンのファン歴は16年と伺っています。ハマったきっかけを教えていただけますか?
最初のきっかけは友だちとインドツアーに行ったことですね。世界遺産のタージ・マハルなんかを巡るごく一般的な観光ツアーです。それだって私がインドに行きたかったわけではなくて、友だちから誘われただけ! 5日ぐらいだったかな。娘は小学生だったんですけど、親に相談したら「面倒見てあげるから行ってきていいわよ」って。
──子育ての合間に「ちょっと息抜きしておいで」と。
そうそう、本当にそんな感じ。そういうのってよくあるじゃないですか。
──その観光中にシャー・ルク・カーンを知ったんですか?
いえ全然、本当に普通のツアーでしたから。でも帰国したあと一緒に行った友だちがいきなり「なんとかカーンがかっこいい」って言い始めて......。
──シャー・ルク・カーンのこと?
いえいえ。インド最大級の映画業界・ボリウッドには「3大カーン」と呼ばれる3人の人気俳優がいるんです。シャー・ルク・カーンのほかにアミール・カーンとサルマン・カーンがいます。
16年も前のことだからいろいろ忘れちゃったけど、とにかくその友だちが「なんとかカーンが」って言うから私もつられて、日本でも(出演作品を)観れないか調べ始めました。でも、ものすごく限りがありましたね。
──16年前といえばまだTwitterやYouTubeもありません。
そうですね。なんでそういう風になったんだったか私は、3大カーンのなかでシャー・ルクが一番好きだなって。
──それは、どのタイミングで?
(ポスターを指差しながら)この映画を観てからです! こちらは自作のコラージュです。

『Dilwale Dulhania Le Jayenge』(邦題:『シャー・ルク・カーンのDDLJラブゲット大作戦』)っていうんですけど、ムンバイのMaratha Mandir映画館で23年以上ずっと上映され続けている記録的な映画なんです(※2018年10月現在 1200週 ノンストップ)。

そこからはインド雑貨ショップの通販でシャー・ルクの出ているDVDを買い漁る生活が始まりました。
──シャー・ルクの魅力を教えてもらえますか?
泣きがうまい......。 日本の俳優さんって、とにかく綺麗に泣こうとするじゃないですか。だけどそうじゃない。基本的にインド映画の俳優さんみんながそうなんですけど、もうドロドロになって泣くみたいな。鼻水が出ようが何しようが、目を真っ赤にして号泣する姿を平気でさらすわけ。それでこっちも泣いちゃうんです。
──では、シャー・ルクの泣きを観て。
はい。あとやっぱり顔が好きなんです。結局、顔が......。スポーツ万能で、体も鍛えているのでアクションでもスタントは極力使わない。背はあまり高くないんですが、踊りもとにかくうまくて。『Jab Tak Hai Jaan』(邦題:『命ある限り』)という映画は日本でも上映したんですが、最高です! 何回観たことか、一番格好いいシャー・ルクを引き出した監督にあっぱれです。観てください、ほら、セクシーでしょ! 私が好きなシャ・ールクはワイルドな感じなんですけど、この映画で初めて......。
【※以後シャー・ルクトークが約2000字分続きますが、文字数の都合上割愛させていただきます】
ヒンディー語教室とインドカレー屋で語学力アップ!

──ちなみに、これまでシャー・ルク以外にもファンになった人はいますか?
もともとおっかけ気質ではあるんです。中学のころにはサンデーズの山本陽一さんのおっかけをやって、高校に入ってからは女子プロレス。やっぱり昔から好きになると「会いに行こう!」って思ってしまうようです。生で見たいですよね。
──しかし、シャー・ルクがいるのはインド......。
行きたくて、行きたくて、しょうがなかったんですけど、手立てがありませんでした。子育てもありますから。
──そのあいだはどんなファン活動をされてきたんですか?
DVDは、それこそ本当に古いものから一番新しいものまで観ました。あとは「ナマステ・インディア」(※都内で開催される日本最大級のインド・フェスティバル)に行きましたね。そこでもDVDが売っているので買い漁ったり、民族衣装のパンジャビドレスを買ったり。あとは公用語のヒンディー語を習ったり。
──ヒンディー語を!?
ヒンディー語教室にも通いました。
──あ、そうでした! インドからDVDを直接取り寄せていたのですから、日本語字幕もないですもんね?
ないない。でもなくても良かったわけです。言葉でわかろうとしないもん、好きだから。外国語がわからなくても、観ていればストーリーはわかるじゃないですか。でも内容をもっとちゃんと理解したくて、1年ぐらい習いました。ヒンディー語を吸収したくてインドカレー屋にも通いました。
──ものすごい向上心です。当時、インド映画を日本の映画館で観る機会はありましたか?
映画祭では時々インド映画を上映していたんですよ。いつも大きいスクリーンで観れないし、観終わったあとに感想を言い合う機会がないのは切なかったですね......。
Twitterから始まるインド映画ファンの情報革命

──シャー・ルクを好きになってから基本的にはDVDを観ていたわけですが、ファン活動が変化したきっかけはありますか?
やっぱりTwitterを始めてからですよね。シャー・ルクがやっていたので私も始めました(※2010年)。インド映画関係のアカウントを片っ端からフォローするようになって、タイムラインもインド一色。現地の人ともフォローしあって。
──現地の人とフォローしあうんですか。
むしろ日本人は少なかったです。ほぼシャー・ルクに向けてツイートしてました。だいたい「love you」ばっかりで、あとはオーマイガーとかビューティフルとか(笑)。
──これまではるばるDVDを取り寄せていたのに、いきなりシャー・ルク本人の言葉や活動内容がリアルタイムで流れてくるようになったんですね。
どんどん情報が入りました! それで2014年に『Temptation』っていう、シャー・ルクがメインのコンサートツアーがあるのを知り、Twitterで仲良くなった日本人のシャー・ルクファンの友達に、「マレーシアでのコンサート行ってみない?」って誘ったら「行く行くっ!」って。
──仲間との出会いも......。いよいよ生シャー・ルクを拝めることに!?
本物ですよ! 初マレーシア、初シャー・ルク! まあまあ良い席だったから比較的近くで見れました! とにかく興奮状態で。やっと会えたな~と(涙)。

※今回のシャー・ルク追っかけストーリーは、公式の場やスター本人が公認する範疇での行動です。スター本人や周囲が嫌がるような行動は慎むよう、ご注意ください。
【プロフィール】
Mishaさん
2003年からシャー・ルク・カーンを追いかける歴16年の古参ファン。マレーシア、ニュージャージー、ニューヨーク、ブルガリア、ムンバイと、世界を股にかけてシャー・ルクに会いに行く行動派。普段は会社員。