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サブスクを敬遠していた人必見。音楽コンシェルジュ・ふくりゅうが提案するプレイリスターのすすめ

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テレ東プラス

2019.4.20

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定額制聴き放題の音楽ストリーミング・サービスが多数出現した2019年現在。音楽は雑誌のレビューを見てチェックする時代ではなく、まずはストリーミンズサービスを聴いて、その上でディグる(掘る / 調べる)時代に突入したといえる。

数あるサブスクの中でも、「Spotifyは面白い」と語るのは、音楽コンシェルジュのふくりゅうさん。彼はいくつもの音楽系ストリーミング・サービスで、公式プレイリストの選曲を任されるプレイリスターだ。中でも、Spotify内で選曲し、運営する『キラキラポップ:ジャパン』は、1万4000人のフォロワーを持つ人気プレイリストに成長している。そこでふくりゅうさんに、Spotifyが100倍楽しくなるプレイリストの使い方を教えてもらった。

ステップ1:Spotifyを音楽カタログが「再構築」された聴けるメディアとして捉えてみる


――平成は音楽の楽しみ方や掘り方に大きな変化があったと思うんです。日常的な音楽の聴き方が、カセットテープから、MD、mp3、ダウンロードに移り変わって今は、ストリーミング配信された楽曲が、定額で聴き放題という時代になったじゃないですか?

ふくりゅう:音楽の聴き方は様変わりましたよね。Spotify、Apple Music、LINE MUSIC、AWA、Amazon Music、KKBOXなど。ストリーミングサービスの種類もいっぱいありますし。

昔、好きな音楽を友達にシェアするとき「CD-Rに焼いてあげるよ!」なんて、本来著作権的に微妙な話だったじゃないですか? でもそれがちゃんとコミュニケーションツールになったのが、ストリーミング時代の音楽サブスクリプション・サービスだと思います。

――なるほど。確かにオンラインでいくらでもおすすめ曲を友人にシェアできますもんね。

なかでも、Spotifyのプレイリストは特に面白いんですよ。聴ける音楽カタログとして再構築されてます。音楽をジャンル、シチュエーション別に、初心者向け、中級者向け、コア向けなどいくつ化のバージョンに分けつつ提案することで、プレイリストをメディア風に整頓してくれています。

――メディア風に......? でもApple Musicとかもプレイリストを作ったり、フォローしたりする機能がありますよね。Spotifyはどこが違うのでしょうか?

ふくりゅう:もちろん、それぞれに良さはあります。Apple Musicは楽曲数も多いし、CDで取り込んだiTunesの楽曲データも扱いやすいので、音楽ファンにとってはものすごい便利だと思います。でも、Spotifyが他のストリーミングサービスと違うのは、再生回数やフォロワー数を表示するなどオープン化してるところ。だから今の流行りがわかりやすい。それがメディアと呼べる部分です。

――なるほど。たしかにSpotifyはプレイリストのフォロワー数や再生回数を可視化表示されていますね。

ふくりゅう:聴けば聴くほどAIが好みを学習して、レコンメンデーションの精度も上がります。年末には「あなたは何回誰それの曲を聴きました。このアーティストを1番多く聴きました」というデータも教えてくれるんです。それが楽しみで聴いていたりもしますね(笑)。それに合わせて「あなたがまだ聴いていない、これから聴くべき曲はこれです」みたいな冒険チックな提案のプレイリストもあったりします。

ステップ2:Spotifyに学習させる


――登録したてのときは、レコメンド機能もまっさらですよね。「好きそうな曲」を見つけるには、やっぱりとにかく聴いていくしかないんでしょうか?

ふくりゅう:そうですね。ビッグデータやAIって、どういう指標を与えてレコメンデーションさせるかが面白いところなんです。

例えば、Spotifyで「小室哲哉」を検索すると、アーティストや曲だけじゃなくて、小室哲哉に関連したプレイリストも出てくるんですよ。

なので、自分が好きなアーティストがいたら、そのアーティストがどういうプレイリストに入っているか検索できる。そこからいろいろ聴いていくうちに、このプレイリスターのセンスを面白いなと思ったら、他に作っているプレイリストも見られるんです。このように好きなアーティストから好みのプレイリスターを探すのも手です。

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――なるほど! それだと外さないですね。

ふくりゅう:逆に、プレイリストから目新しいアーティストを探すのもオススメです。パソコンでSpotifyを開いて、アーティストの名前をクリックすると、トップ、ファンのお気に入り、詳細、コンサートという画面がくるんです。

この詳細を押すと、今このアーティストの曲がどのプレイリストに入っているかが表示されます。

――普段Spotifyはスマホでしか使ったことがなかったです。パソコンだとこんなに情報があるんですね。

ふくりゅう:スマホでも、アーティストページを下までスクロールすると、ちょっと出てくるんですけどね。意外と台湾の一般ユーザーがプレイリストに入れて聴いてたりとか。アメリカやフランスの方が聴いてたりとか。色々見ていくと、台湾のSpotify公式でJ-POPのプレイリストがでてきたり、「だからこの曲はこの国で人気なのか!」みたいなのがわかるんです。

リスナーの所在地のデータが表示されるのはおもしろいですよ。『キラキラポップ:ジャパン』でも取り上げたCY8ERは、バンコクで聴いてる方もいる、ということがわかりますね。

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――ふくりゅうさんには『キラキラポップ:ジャパン』の人というイメージがあります。いつから選曲されているんですか?

ふくりゅう:『キラキラポップ:ジャパン』は1万4000フォロワーほどで、世界的に見たら全然少ないけど、日本のプレイリストの感覚でいうと結構多い方かな? でも、ここまでくるのに2年かかりました。

――私自身、ライトな音楽ファンなんですけど、『キラキラポップ:ジャパン』は離脱しないで、楽しく聴いていられる絶妙なラインナップだなって思います。名前も肩肘張らない感じがいいですよね。

ふくりゅう:TOWER RECORDSなどCDショップへに行くと、ポップがあるじゃないですか? 「この曲はキラキラしててポップだよね!」みたいなレビューがついてる曲が、ギターポップ、ヒップホップ、テクノ、ハードロック......どんなジャンルでも、そういう曲は大体好きだったので、こんなテーマになりました。

例えば、今回の(※取材時)『キラキラポップ:ジャパン』に関しては、80年代ニューウェーブを裏テーマにしました。ZELDA、プラスチックス、有頂天とかをちょっと混ぜ込んでます。当時を知らない20代がこれを自然に聴いて、「いいな」って調べてくれたら嬉しいじゃないですか。

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――それはかなりハックしてる感じがしますね。「スッと入れこまれてるけど、こんな昔の曲だったんだ!」ってなりますね。

ふくりゅう:プレイリストは、いろんな表現ができちゃいますね。

まだプレイリストをプレイリスター的に作っている人は少ないので、始めるなら、今ってすごくいいタイミングかなって思います。「ジャンルのエキスパート」って早いモノ勝ちな気がするんですよね(笑)。

ステップ3:自分でお気に入りをまとめたプレイリストをつくってみる


――早いもの勝ち、という点でプレイリストを作る良さはどこにあるのでしょうか?

ふくりゅう:音楽を選ぶきっかけも、楽しみ方と一緒にどんどん変わってきてると思うんです。Spotifyは、毎週水曜日と金曜日に新譜を紹介したプレイリスト『New Music Wednesday』、『New Music Friday』が更新されます。なので、何を聴いていいかわからない方は、これを上から聴いて、「あ、いいな!」って思ったら自分のプレイリストに追加していくスタイルがおすすめです。気軽に日付をタイトルにプレイリストを作ってもいいですね。

――それだけでToday's my bestができちゃうという。

ふくりゅう:はい。そうやって入れていくだけで、自分好みのプレイリストができてしまう。Spotifyの面白いところは、自分好みのプレイリストを作ったら、オススメ曲っていう形で、さらに "これも入れてみては?"と、AIがレコメンデーションしてくれるんです。自分が好きだと思った曲と近いセンスの曲を教えてくれるんですね。

――それは年代を越えて教えてもらえるのでしょうか?

好きなコード感やジャンル感をビッグデータから解析してAIが教えてくれるから、知らない世代やジャンルの場合だと、これがものすごい役立ちます。

ステップ4:プレイリストで新曲チェックの取りこぼしをなくす


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ふくりゅう:『Release Radar』というプレイリストは、AIが履歴から学習して、「あなたこれが好きでしょ」って新譜を紹介してくれるんです。音楽好きでも新譜を「チェック忘れてた!」みたいなのが結構あると思うですけど、これをみてると、取りこぼしがだいぶなくなりますよ。

さらに盲点を突いてくるのが、『Discover Weekly』というプレイリスト。このプレイリストのアルゴリズムは、「自分が好きなアーティストの曲を聴いている他の人たち」が聴いていて、自分はまだ聴いてない曲をレコメンドしてくれるんです。

――ふくりゅうさんが選曲している『キラキラポップ:ジャパン』のような、Spotify公式プレイリストは、プレイリスターが手動で選んでいるんですか? これもなにかアルゴリズムが導入されているんでしょうか。

ふくりゅう:基本的には、オフィシャル・エディターとして各国に数人ずつ選曲家がいて、ひたすら手動で選曲してます。リスペクトですね。

アーティスト側には、「Spotify for Artist」っていうアプリがあって、それによっていろんなプレイリスト宛に「この曲リリースしました! 聴いてください!」って楽曲を送れる仕組みもありますよ。

――アーティストが、プレイリスターにコンタクトが取れるということですか?

ふくりゅう:はい。曲の説明も一緒に送れます。アーティストはそれを活用すると、プレイリストに入る可能性が増えるのでおすすめです。やっぱり、プレイリストに入ると再生回数が一気に上がるんですね。

――Spotifyはアーティスト側が活用するメリットも多そうですね。特にインディーズ・アーティストはここから活路が見えたり。

ふくりゅう:いま、マスで影響力ある音楽番組自体も減ってますし、アーティストが目立つのが難しい時代で。売れるきっかけの作り方として、ライブハウスで動員を増やすとか、YouTubeの再生回数を増やすとか手段はあると思うんですけど、それと同じ感覚で、Spotifyの再生数を増やしたり、バイラルチャートへのランクインを目指すと、1つ注目度が上がりますね。

――バイラルチャートというのは?

ふくりゅう:Spotifyにおけるプレイリストなのですが、SNS上で、その楽曲がどれだけ盛り上がってるかを可視化したチャートとなります。

――SpotifyのTwitterやFacebookリンクをツイートすると、それがカウントされるってことですか?

ふくりゅう:はい。わかりやすいですよね。Spotifyの曲の横に「シェア」というボタンがあるんですけど、これでTwitterやFacebookにシェアされたというのが、1つのポイントになってくるんです。

バイラルチャートにランクインすると、オフィシャルのプレイリストにも入りやすくなります。オフィシャルのプレイリスターやエディターたちもチェックしてますから。

総論:プレイリストには、音楽の過去も未来が詰まっている


――いま、人気楽曲の"ヒットの"指標も変わってきますよね。CDの売り上げランキングを見ても、ストリーミングサイトで聴かれている分についてはカウントできないわけで。

ふくりゅう:そろそろ、ストリーミングも指数となりつつある時代ではあるんですけどね。例えば、オリコンチャートは、「過去どれだけ売れたか」の結果じゃないですか。でも、プレイリストは目利きによるレコメンデーション。リスナーやプレイリスターによる未来への想いが込められているプレイリストなんですよね。そんなプレイリストにどれだけ楽曲が共通してリストインしているかというデータって、ものすごく今の時代的じゃないですか?

――プレイリストは「今」と「これから」なんですね。

まさに。アーティストもリスナーもプレイリスターも、これを活用しない手はないと思いますよ。

音楽ストリーミングサービスで音楽を楽しむことは、アーティスト支援に繋がり、これからの音楽シーンの盛り上げに貢献までできてしまう。これまで「なんとなく」音楽系サブスクを使っていた方もこれを機に、自分なりの活用方法で新しい音楽ライフを見出してみては?

【プロフィール】
ふくりゅう(音楽コンシェルジュ)。定額制音楽ストリーミング・サービスで、公式プレイリストの選曲を任されるプロ・プレイリスター。Yahoo!ニュースやJ-WAVEなどで、音楽について書いたり喋ったりすることも。Spotify公式プレイリスト『キラキラポップ:ジャパン』をサブミッションメディアとして主宰。毎週火曜日に更新している。著書に『ソーシャルネットワーク革命がみるみるわかる本』〈ダイヤモンド社〉など。

@fukuryu_76

『キラキラポップ:ジャパン』

※このページの掲載内容は、更新当時の情報です。

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