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18歳になったはるかぜちゃんに聞いた。オトナになるってどんな気分?

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テレ東プラス

2019.6.9

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3歳でガラケーを使いこなし、9歳でTwitterを始めたデジタルネイティブ世代。2001年生まれの元子役・春名風花さんは現在、18歳。

一人称・「ぼく」、語尾の「(ω)」をトレードマークに、Twitter上で社会問題について言及をつづけた9歳の少女・はるかぜちゃん。前編では世間からの「アゲ」も「サゲ」も味わった彼女にSNSについて話をきいた。

https://www.tv-tokyo.co.jp/plus/entertainment/entry/2019/019605.html



女優として、次なる舞台へ向け日々稽古に励む彼女だが、だんだん発信するスタンスが、「子ども寄りから大人寄りに変わってきた」と語っていた。かつて「子ども代表」のご意見番だったはるかぜちゃんこと春名さんに、大人と子どもについて伺った。

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社会的な役割を持つタイミングで人は大人になる


――2019年現在、成人は20歳、選挙権は18歳、女性が結婚できるのは16歳......と節目の年齢も様々ですが、大人と子どもの境界線はどこにあると思いますか?

春名:僕は、大人と子どもに精神的な境界線はないと思います。もちろん、制限がある、保護されているという立場と、保護はされないけど、自由にできるという「立場の違い」はありますけど、「正しい判断ができるかどうか」という部分では、そんなに違いはないのと思います。

僕は、年齢や精神的なところよりも、「社会的な役割を与えられるかどうか」ではないかと思っていて。幼稚園児とか、小学生とか普通はお仕事しないじゃないですか。社会に貢献してその対価を貰う役割を与えられるのは、高校生になってバイトが解禁になるタイミングとか。就職して仕事をするようになったり、社会の一員として自分ができることを見つけたりするタイミングだと思うのです。

そういうのって、本来中学生までは必要がないことというか、考えてはいても、実行に移せることではないじゃないですか? それが保護であって、制限でもあると思うんですけど。

harukaze_20190609_03.jpg春名さんは「普通の子」よりずいぶん早くから社会的役割を持つこととなった

"子役"という仕事の役割でもあり、"子供"というレッテルに思い悩んだ頃



――子ども代表という扱いを受けることが多かったと思うのですが、それに対しては?

春名:昔から家ではあんまり子どもとして扱われてはいなかったから、外で急に子ども扱いを受けることに違和感がありました。

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仕事とか、僕が「やりたい」って言ったことに対しては、自分のギャラから必要経費を払ったり。習い事も、「通わされている」から僕が自分の意志で「やりたい!」ってなった瞬間に、自分で払うようになりました。

外では、僕の意見に対して賛成するにも反対するにも「子ども」っていう言葉がつくんですよ。「子どもなのに」か「子どものくせに」、どっちかの反応しかないんです。でも、そうじゃなくて、僕は「あなたは僕の意見に対してどう思うんですか?」って聞きたいのに、すぐ「子どもなのにすごいね」とかレッテルが貼られちゃうので、それはすごく嫌でしたね。年齢がまったく関係ないとは言いがたいけど‪、「子ども」としてじゃなくて、春名風花「個人」として見て欲しかった。

でも、僕自身、Twitterが話題になってからは、いろんな期待が自分に集まってきているのを感じていて、「それに応えなきゃ、応えたい‪......‬」という気持ちも少なからずあったと思います。

harukaze_20190609_05.jpgみんなが期待する「はるかぜちゃん」でありたい

素敵な大人はちょっとワルい?


――どこか取り繕っていた部分があったんでしょうか?

春名:そうですね。小さい頃はいい子でいることが好きだったんですよ(笑)。期待に応えている、自分に価値があるっていうのが心地よかった。だからもっと正論を振りかざして、「人をイジメてはいけません!」みたいな感じでした。

でも、「自分はいい人です」って言ってる大人に良い人はいないって気づいたんです。最近、ちょっとワルそうなこと言ってる人の方がかっこよく見えちゃって。

harukaze_20190609_06.jpgちょっとワルそうな方が素敵?

――反動が(笑)。

春名:「ワルそう」にも質の良し悪しがあるじゃないですか? どっちかの味方をすると、片方にとって味方じゃなくなる。そういうときに「それでも俺はこっちの方が好きだから、こっちを味方したいんだよ」って、綺麗事じゃなく言える人のほうがいい。正直でいるのが一番素敵なので、自分はそういう人間でいたいと今は思ってますね。

――改めて、カッコいいと思う大人像を聞かせてください。

春名:知識をちゃんと使える人でしょうか。やっぱり子どもは知識は少ないので、自分が言いたいことを表す的確な語彙を持っているじゃないでしょうか。できることや人生の選択肢が幅広くなった大人が、自由を最大限に活かして、人を助けているのを見ると、とてもかっこいいなと思います。

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「はじめて人を信用したい」と思った。14歳の雪解け


――以前 Twitter で、 周りの子どもを見下した時期もあるし、逆に、のびのびと育った周りを羨ましいと思った時期もあるとおっしゃっていて。学校生活はどうでしたか?

春名:小学校低学年の頃は、『どんなに疲れていても学校に行きなさい』という親の方針があったんですけど。映画の撮影が入ったとき、大人の役者さんが怪我をしてしまって、役者を変えて撮り直しになったことがあったんです。それで、小学校を2年生と3年生で半年ずつ、がっつり休んだら、勉強がぜんぜん分からなくなって。

友だちにノートとかとってもらっていれば良かったんですけど‪......その頃すごくプライドが高くて、人に何かをお願いするっていうのが嫌で。しかも、わかったふりがすごい上手だったから、先生にもそんなに困ってるってバレなくて(笑)。テストの点が取れなくても、「調子悪かったね」って言われる生活を続けていました。

それを、「自分は仕事だったから仕方ない」って思うことにしてました。本当は仕事をしていても、賢い子はいっぱいいるから、言い訳にならないんですけど。仕事を心の拠り所にしてたんです。

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――苦しい時期ですね。

春名:その後、中学校に上がると、学校生活をすごく満喫している子がいたんですよ。「学校超楽しい!」みたいな。

大人と接するのは上手かったし、同年代の中で珍しく仕事があるという身分はありがたくもありました。仕事自体も楽しいし、自分で好きな時に好きな物を買っても怒られない。だから「僕はけっこう幸せに生きてる」って思ってたんですけど、「こんなに学校生活を楽しめる人がいるんだ!」って思ってちょっと羨ましくなったりもして。

harukaze_20190609_09.jpg仕事の方が楽しくて、学校に行くのが嫌だったことも

――自分とはぜんぜん違う価値観の人と出会った。素直に自身の嫉妬や弱さを受け入れられるようになったきっかけはありますか?

春名:そうですね。僕自身も、1度Twitterの更新を辞めて、復活するまでの間にいろいろと変わったと思います。それまでのお仕事って単発なので、共演者とすごく仲良くなったりみたいなことはなかったんです。

でも中学2年生の頃、初めて舞台に出て。台本がない中で話をするような舞台で、1カ月ほど同じメンバーで過ごしました。1カ月も一緒にいると、話す機会がたくさんあって。

そこで初めて、「こんなに面白い人間がたくさんいるんだなー!」って思いました。本心を話す場所が、僕はずっとインターネットだったから。あのとき「人を信用したい」と思えたのは、大きかったと思います。「人に任せることは悪いことじゃない」と思えたというか。

その舞台では中学生ぐらいまでの年齢で4人。大人は2人しか出演者にいない舞台で。僕自身、初めての舞台だし、慣れないことも多くて、初仕事の子もいて、大人の役者さん2人がいろんなことを話してくれたんですよ。初めて「教わる」というのをちゃんとやって、それがすごく嬉しかったんですよ。

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――対等に物を作っていくという姿勢が。

春名:レッスンとはまた違う、同じ作品の出演者同士という関係で、教えてもらうっていうのが本当に嬉しかった。学校ではどんなに勉強についていけなくなっても、僕は絶対にクラスの子から教われなかったので、あれはすごく大きな変化でした。

――教わることへの苦手意識から、解き放たれた感じですか?

春名:うーん、まだ名残はあると思いますけど、だんだん解けてきたと思います。

harukaze_20190609_11.jpg「すごく嬉しかった」とくり返し話す春名さん

「子ども」に戻ることでバランスをとっている


――ずっと発信者・表現者として矢面に立ち続けていると、どうしても張り詰めますよね。

春名:僕は大人になるにつれて、「子ども化」してるように思います。きっともっと大人になるにつれて、「これってどういうこと?」って、いろんな人に聞いている人るになると思います(笑)。

小さい頃に、「この人は今忙しそう」とか、「これは聞かないで。自分で考えた方がいいべきことだな」とか、考えすぎちゃっていたので。それはそれで今活きているから後悔はしてないけれど、もうちょっと自由にしたいな、っていう思いもやっぱりあった。あの頃できなかったことを全部やり尽くそうとしているのかもしれません。そうやってバランスが良くなっていくような気がします。

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――1周回って教わりたい気持ちが出てきた。

春名:そうかもしれない。あいかわらず勉強は嫌いなんですけど、嫌いなことでも、遠い歴史上の出来事だと思っていた戦争の話も、直接人から聞くと感じ方が変わりました。今、稽古中の舞台がベトナム戦争の話なんです。

僕が演じる役が何気なく発したひと言は、普通の優しい人にとって当たり前に感じることなんですけど、戦争の当事者にとっては辛いことであって‪......‬みたいな、ネタバレだからあまりいえないんですけど(笑)。

その立場によって捉え方が違うみたいなことって、小さい頃だったら分からなかったことだったなと思っていて。

harukaze_20190609_13.jpg18歳の今だから演じられる役がある

――最後に、春名さんはこれからどういう人間になりたいかお聞かせください。

春名:答えのないことを、考え続けられる人になりたい。お芝居でも、観客をそういう感覚にできたらいいなって思っていて。そもそもお芝居って、言葉で表せられないものだとか、答えの出ないことを物語に落とし込んで演じているんだと思うんです。

「テーマが言えたら、映画なんか作らねーよ!」みたいなことを、北野武さんもおっしゃっていたんですけど(笑)。そういう答えの出ない問いを、自分でたくさん考えて、人に問いかけることができる人でいたいと思います。

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鈴が転がるような明るく響く声と、強い目が印象的な春名さん。
彼女は今まさに、大人への階段を上っているのだろう。軽やかな足取りで、はるかぜちゃんはどんどん自由になっていく。19万人のフォロワーを引き連れて、彼女はどこへ行くのか。これからも目が離せない。

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プロフィール
春名風花(はるな・ふうか)
女優・声優。2001年2月4日神奈川県生まれ。0歳から赤ちゃんモデルとして芸能活動を開始。5歳から子役としてのキャリアを積み、「早泣き」でブレイク。9歳で開始したTwitterのフォロワーは、現在では19万人を超える。

【公演情報】
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【異常の発端より、踏み入れり】
昨年の偏執狂短編集Ⅳにて上演中止となった「妲己」と「サド」を堂々封切!
Voyantroupe本公演
『Paranoia Papers 〜偏執狂短編集ⅣΣ〜』
6月21日(金)~7月1日(月)
劇場 サンモールスタジオ
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