夏の飲み物の代表格! 日本人にはおなじみの「麦茶」のあれこれ

"夏の飲み物"と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか? 「麦茶」と答える人はきっと多いはず。そのまま飲むだけでなく、家庭によっては塩や砂糖を入れて飲まれることもあるという麦茶は、日本の夏の定番ドリンクと言っても過言ではないでしょう。
6月1日は「麦茶の日」。6月が大麦の収穫始め・麦茶の季節の始まりであることから制定されたこの記念日にちなんで、管理栄養士の望月理恵子さんにお話をうかがいました。
戦国武将も飲んでいた!? 長い歴史を持つ麦茶
聞くところによると、日本に大麦が伝わったのが縄文時代の終わりから弥生時代の初めごろ。現在のように大麦を焙煎し、飲まれるようになったのは平安時代と言われています。緑茶よりも前に普及し、戦国武将たちも好んで愛飲していたのだとか。江戸時代の末期になると、麦茶は一般の人々も楽しめる気軽な飲み物として商品化され、町中に「麦湯店」なるものが登場して町人たちの憩いの場になっていたようです。
夏だけじゃもったいない! 一年中飲みたくなる麦茶の効果
麦茶に含まれる栄養素の量は、実はそれほど多くありません。でも、秘められた力はスゴイんです。
まず挙げられるのは、体の熱を冷ます効果。中国医学では、紅茶のような発酵した茶葉は体を温め、緑茶や麦茶など発酵していない茶葉は体を冷やすと考えられています。また、麦茶に含まれるカリウムの利尿作用により、体の熱が尿とともに外に排出されるため、夏場に飲む麦茶は理にかなっているといえます。熱中症の原因となる水分不足やカリウム不足が補えることも、夏場に麦茶が飲まれる理由かもしれませんね。
そして、血液をサラサラにする効果。大麦を煎ったときに生まれる香り成分の「アルキルピラジン」には血液の流動性を高める働きがあり、血栓ができたり血がドロドロになったりするのを防ぐ効果が期待できるのだそう。また、アミノ酸の一種であるGABAは、血圧を上昇させるノルアドレナリンの過剰分泌をおさえ、血圧を下げるといわれています。
カフェインが含まれておらず、子どもからお年寄りまで飲むことのできる麦茶は、妊婦さんにも安心な飲み物です。さらに嬉しいことに、麦茶のカロリーは100mlあたりなんと1kcal! ダイエット中でもカロリーを気にせず飲めるのも魅力です。
"ちょい足し"でいつもの麦茶が大変身!
さまざまな効果が期待できる麦茶ですが、意外なアレンジ方法があるそうなので教えていただきました!
「水出し用パックの麦茶を、人肌程度の温度(注:沸騰させない)の牛乳や豆乳で1~2分煮出して蒸らし、お好みで砂糖を加えると、カフェインレスの"麦茶オレ"に。カルシウムやタンパク質も補給できるおすすめの飲み方です。暑いときは氷を入れてアイスでも美味しく飲めますよ。
△見た目はカフェオレそっくり! 焙煎した大麦がふんわり香ります
また、ゼラチンと砂糖を加えてゼリーにすればさっぱり食べられます。他にも、リンゴやレモン、オレンジやキウイなど酸味豊かな果物を、煮出した麦茶に漬け込んで飲めば、クエン酸が疲れを緩和してくれます」(望月さん)
そのまま飲むことしか知らなかったので、まさに目からウロコ! ちなみに、家庭で麦茶を作る際のコツはあるのでしょうか。
「水出しの場合も含め、煮出す水に硬水を使うと風味が悪くなってしまうため、水道水か軟水のミネラルウォーターを使うことをおすすめします。まろやかな風味が楽しめますよ。また、水出しでも、最初はお湯を少量入れて蒸らし、その後に水を入れるほうが風味豊かになります。
煮出す場合も、水出しの場合も、ティーパックは1~2時間後には取り除いておかないと、苦味が強くなることがあります。風味を生かしたいのであれば煮出し、手軽さを求めるのであれば水出しにするのがよいでしょう」(望月さん)
今も昔も変わらぬ身近な存在でありながら、バラエティに富んだ楽しみ方ができる麦茶。今年は一味違った麦茶を味わってみてはいかがでしょうか?