グルメ
テレ東プラス
ネオンが眩しい渋谷区円山町、道玄坂のど真ん中に「立呑み なぎ」はあります。ちょっとわかりづらい上に入って行きづらい立地ですが、福島の地酒を豊富に揃えた名店なんです。小料理にも定評があるというから、食いしん坊さんも必見です。
この道であってる......? 不安の先に、日本酒のパラダイスが!
道玄坂方面へ上っていき、大通りから右折して、ネオンを抜けるまで直進。意外と渋谷駅から近く、JR渋谷駅ハチ公口から向かえば5分ほどです。この写真、もうお店が写っているのですが、お分かりになりますか?
ここです! 緑の軒先と、笹が目印。暖かそうな光がもれる店内に、思わず吸い寄せられます。
オシャレなBGMとスマートだけど暖い空間
立呑み屋って聞くと小汚いイメージがありますが、コンクリートの壁と木のテーブルが和風でありながらモダンな印象の店内です。
細長い敷地には、6つのテーブルと、キッチンを囲むL字カウンター。10畳ほどのミニマムなお店ですが、MAX30人ほどが集うそう。
日本酒は日替わり! オーナーこだわりの「全部福島産」
日本酒はなみなみと注いでくれる
「なぎ」のオーナー甲田力さんが仕入れるのは、すべて福島の日本酒。メニューには常時32種類が並び、日本酒はすべて100mlグラスで提供。1杯500円からとリーズナブルです。
福島県は、権威あるお酒のコンクール、全国新酒鑑評会の最上位である金賞獲得数最多を6年連続で記録。蔵数の多さも全国2位です。酒販免許のない蔵も多いので、福島にある3件の酒屋から仕入れているんだとか。
会津のマスコット「赤べこ」がひっそりと
口当たりが柔らかく、度数が高くても呑みやすい。
「福島の日本酒は、「キレイなお酒」が多いです。甘めで後味すっきりですごく呑みやすいんですよ」とは甲田さん。
「立呑み なぎ」の真骨頂は一人呑みにある!?
「こんな狭いお店ですが、8人近くのグループが来店することも(笑)。だけど、お客さんの4~5割はお一人様です。来店はお一人でも、結局誰かとお話していることが多いですね」
予想以上の一人呑み率の高さ! 仲良くなった常連さん同士で飲み会が開かれたり、その中でご結婚された例もあるそう。一人呑みだけど、独りにならないのが「立呑み なぎ」の良いところです。
「一人酒」が進む、旬の小料理
一人呑みで、「一人飯」をしていく方も多いという「なぎ」。ご飯メニューも日替わりで、国産で旬のもの、なおかつ日本酒に合うものというセレクトだから、美味しくないわけがありません。
赤貝、とり貝、帆立貝と九条ねぎのぬた(800円)
国産牛もも肉のたたき(900円)
ああ、これはサイコーのおつまみです。しっかりタンパク質が摂れるので、悪酔いしづらいのも嬉しいですね。中でも、甲田さんイチオシの看板メニューがあります。
「ぜひ食べて欲しいのが、小鍋メニューです。日本酒片手に一人でつつく鍋って、なんかいいなぁと思って、開業時から置いています。開業したのが8月だったんですけど、真夏でもやってました(笑)。意外と好評でした」
真夏でもそんなに美味しいなんて!? 今、ベストシーズンの「鍋」、食べないと帰れませんね......。出してもらったのは「ぶりしゃぶ、クレソン」(900円)。刺身でも食べられるという脂の乗ったぶりを、澄んだ一番出汁にそっと湯通ししていただきます。贅沢な一人鍋です。
〆の焼きおにぎり(200円)
オススメは、〆に飯ものを投入すること。
香ばしさを出すための「焼き」おにぎりを、お茶漬け風にさっと割って食べるのが粋なんだとか。出汁の旨味と温かさが染みます。いただいた新酒に思わず「おいしい!」ともらすと、隣り合ったお客さんと「味がふくよかでしょ」なんて会話に発展。「立呑み なぎ」には、そんな柔らかい空気が流れています。
円山町の移り変わりを肌で感じてきたオーナー甲田さん。後編では、「立呑みなぎ」の成り立ちについてお話を伺いました。
店舗情報:
「立呑み なぎ」
住所: 渋谷区道玄坂2丁目20-7
電話番号 : 03-6416-5257
営業時間 :月曜~土曜 17:00~24:00
定休日:日曜・祝日
HP : http://tachinomi-nagi.com