アクシデント続出!”空の格闘技”ドローンレースを制したのは...!?

2017.07.19

さまざまな世界で新しいステージへ挑戦し続ける人がいる。そんな人々の"運命の日"までに密着した『「運命の日」~ニッポンの挑戦者たち~』。(BSジャパン毎週日曜夜10時~10時30分放送中) 

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最近ビジネスの世界でも注目されているドローンレース。別名「空の格闘技」とも呼ばれ、賞金1億円を超えるレースもあるほどだ。今回は『FPV ドローンレース"Drone Impact Challenge"』に出場する3人の男に密着した。

3月25日、千葉県幕張メッセには61名の腕自慢が全国から集結。ハイヤー乗務員の増田正一(46)が会場に現れた。深夜に及ぶ仕事の合間に練習を重ねて、この日を迎えた増田。去年は予選落ちだっただけに、気合が伝わってくる。

続いて現れたのは、ラジコン飛行機やリモコンの国内シェア5割を誇る双葉電子工業でラジコン飛行機のテストパイロットを務める音田哲男(30)。昨年は2位。こちらも雪辱に燃えている様子。

 そして高校生の高梨智樹(18)の姿も。ドローンを始めて3年目。メカニック担当は父の浩昭(52)。地方大会に遠征する際は、つねに親子で参戦する。昨年行われたドローンレース世界大会の国内予選で優勝した期待の星だ。

「狙うは優勝」(高梨)

そして、ついに運命のレースの幕が上がった。3人が挑むのは、縦19.3m横20m高さ5mのエリアを左回りで旋回する高速コース。スタート直後、2mの高さのトンネルを通過しなくてはいけない。入り口はかなり狭いのでテクニックが必要だ。

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そしてトンネルを抜けると左に90度の急旋回。すると床上20cmのトンネルが待ち構えている。その直後に再び90度左旋回。急上昇して高い位置にあるトンネルに挑むというこのコースを高速で旋回し、タイムを競う。優勝レベルは1周4秒。

慎重派の増田は早速、不安の色が隠せない。

「テスト飛行はいいのかな」(増田)

ハイヤーの仕事を休み、前日の練習走行にも参加したが、あまりの難しさに自信を失っていた増田。普段は河川敷での孤独な練習のため、高低差のある練習などしていないからだ。

午前11時。2時間待ってようやく練習飛行が始まった。許された時間は2分間。しかし増田は高低差のあるトンネルに気を取られ、スピードが出せない。あっという間に練習は終了してしまった。

「早く飛んだらどこかにぶつかる」(増田)

そんな増田に家族が応援に駆けつけた。これは自信に繋がるはず。

予選レースは3機同時に行われ、飛行時間は2分間。これを2回繰り返す。1周のベストタイムを競い、タイムの早い上位9機が準決勝に進むことができる。

予選1組には高梨が登場。ここで高梨、スピードを上げて勝負に出る。トンネルの上に激突してしまうが、慌てることなくマシーンを立て直す。そんな高梨の最速ラップタイムは1周7秒19。

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続いて挑戦するのは音田。

「とりあえず上位3人抜けしたいですね」(音田)

最初から飛ばす作戦の音田のレースでは、ライバルの機体がいきなりクラッシュ。それを見てスピードを上げ、勝負に出る。しかし......音田も高いトンネルで激突! その後、機体を立て直すことができず、タイムトライアルは終了。それでも最速タイムラップは1周5秒02と好記録を叩き出した。

途中経過は音田が2位。高梨は5位。1位は4秒53。15名が1周もできずにクラッシュしてしまうという波乱の展開だ。そして、いよいよ増田の出番。リタイア続出で絶対的有利な状況のため、1周15秒以内に飛べば予選通過できる。

しかし慎重派の増田はなかなかスピードを出すことができない。クラッシュを避けて丁寧に旋回する。そんな増田の気になる最速ラップタイムは9秒01。この時点で6位。このままいけば準決勝進出だ。しかし悲劇は2回目の旋回で起こった。なんと1周目でクラッシュ! 結局、記録を更新できずに予選通過者の発表の時間を迎えた。

「第1位......高梨さん!」

なんと高校生の高梨が4秒03で予選最速で準決勝に進出! 音田は5位で予選を通過した。そして、ボーダーライン9位の発表。

「オガワさん......7秒68」

惜しくもタイム及ばず、増田は11位で予選落ちしてしまった。

「予選が1回だけならセミファイナルまで行ったんですけど」(増田)

そしてついに迎えた準決勝。準決勝と決勝は3機によるタイムレースで争う。まずは音田が登場。会社の許可を得て、会社の空きスペースに大会と同じコースを作り、練習を重ねてきた。そしてレース開始。いきなり最初のトンネルで先頭だったドローンがクラッシュ! 音田が一気に先頭に立った。無理はせず、確実に周回を重ねていく音田は、ぶっちぎりのトップで決勝進出!

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続いて高梨。このレースでもいきなり1機がクラッシュし、余裕の独走状態となった高梨も決勝進出を決めた。

決勝メンバーは高梨、音田、そしてキャリア2年目の横田選手。ところが決勝レース直前に高梨にアクシデントが発生! 電波障害が原因なのか、ゴーグル画面が見られなくなってしまったのだ。協議すること10分。ノイズが入るもののまったく見えないわけではないので、そのまま決勝戦が行れることに。

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決勝戦スタート。高梨の画面にはノイズが入っているためほとんど見えないが、練習で培った感覚で旋回していく。そしてここでアクシデントが! 先頭の横田選手がクラッシュしてしまったのだ。先頭に躍り出たのは高梨。そこに音田が猛チャージをかける。

しかし3周目――なんと音田がクラッシュ! 高梨はそのまま旋回を続け、見事優勝を決めた。

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「優勝するのは親として嬉しいですね」(高梨の父)

産声をあげて間もないドローンレース。時速100キロの空中戦の勝負を分けたのは勇気と決断、そして確かな技術だった。今後さまざまな分野で利用が期待されているドローン。彼らの活躍はそんな未来を見据えた技術の進歩を助けていくかもしれない。

(2017年4月30日放送回より)

【番組概要】
番組名:「運命の日 ~ニッポンの挑戦者たち~」
放送局: BSジャパン BS7ch 全国無料放送
放送日時: 毎週日曜 夜10時放送
ナビゲーター: 小泉孝太郎
番組公式HP: http://www.bs-j.co.jp/official/unmeinohi/

※このページの掲載内容は、更新当時の情報です。
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