• #
  • トップ
  • ライフ
  • HDLコレステロール(善玉)を上げたい時は、○○が有効だった...

HDLコレステロール(善玉)を上げたい時は、○○が有効だった!:主治医の小部屋

ライフ

テレ東

2018.7.18 主治医が見つかる診療所

shujii_kobeya_20180718_thum.jpg

医師や病院の選び方のコツや、無理なくできる健康法など、医療に関するさまざまな疑問に答える、知的エンターテイメントバラエティ「主治医が見つかる診療所」(毎週木曜夜7時58分)。


今回の「テレ東プラス」では、同番組で毎回レギュラー医師として健康にまつわる情報を解説してくださる中山久德先生に、コレステロール値の異常に関する読者からの質問に答えていただきました。知っているようで、知らない!? コレステロールの体への影響について考えてみましょう。


Q1:会社の健診でコレステロール値が高めと診断されてしまいました。コレステロール値が高いと、体にどんな影響がありますか? また、最近テレビで「悪玉コレステロール」「善玉コレステロール」という言葉をよく聞きますが、その違いを教えてください。


「コレステロール値が高いと聞くと、体への影響を心配される方は多いですよね。そもそもコレステロールは体にとって悪いものではなく、細胞膜をつくったり、さまざまなホルモンや栄養素の吸収を助ける胆汁酸の材料になる、体には欠かせない物質です。しかし、食生活や運動習慣、体質などが要因となってコレステロール値が高くなり、その状態が続くと、動脈硬化をもたらして心筋梗塞や狭心症、脳卒中といった深刻な病気を引き起こし、場合によっては死に至らしめることがあります。


本来、コレステロールにはいわゆる"悪玉""善玉"という区別はないのですが、なぜそう呼ばれているのかは、それぞれの働きの違いが関係しています。
コレステロールは肝臓でつくられると、血管を通して全身に運ばれます。このとき、脂質のコレステロールはそのままでは血液に溶けることができないため、蛋白質に乗って移動します。その乗り物の役割を果たしているのが、肝臓から全身へ送る「LDL」と、血液中の余分なコレステロールを肝臓へ運ぶ「HDL」という蛋白です。


"LDLコレステロール"はLDLに含まれるコレステロールのことで、血液中に過剰に存在すると一部が血管の壁に入り込み、血管のコブをつくります。それによって血管壁は厚くなり、硬くなって、動脈硬化を引き起こします。これが"悪玉コレステロール"と呼ばれるゆえんですね。一方のHDLコレステロール"はHDLに含まれるコレステロールのことで、血液中の余分なコレステロールの回収役であることから、"善玉コレステロール"と呼ばれています。脂質異常症(高脂血症)では、LDLコレステロール値が高くなることと、HDLコレステロール値が低くなることの双方が問題になるのはそのためなんですね。


さて、脂質というともう一つ皆さんが気にする数値がありますよね。そう"中性脂肪"です。中性脂肪とコレステロールはどう関係しているかというと、中性脂肪が高くなると悪玉コレステロールの粒子は小さくなり、さらに血管壁に入りやすくなります。つまり、余計動脈硬化を進めてしまうんですね。おまけに中性脂肪は善玉コレステロールを少なくさせることも知られています。中性脂肪が増えれば善玉コレステロールは減る、シーソーのような関係といえばわかりやすいかもしれません。脂質異常症にはコレステロールだけでなく、この中性脂肪に対する注意も必要だと覚えておきましょう。


また最近は、動脈硬化を促進する物質として、悪玉のLDLコレステロール以外のコレステロールの存在も注目されています。実はコレステロールにはいくつか種類があって、LDLコレステロールとHDLコレステロールの合計がすべてのコレステロール(総コレステロール)ではないんですね。そこで、善玉以外のコレステロールを総称して"non-HDLコレステロール"と名づけられたわけです。


お話ししたように、コレステロール値が高くなることで怖いのは、コレステロールが血管壁に入り込んで動脈硬化を引き起こすことです。ただ、それを血液中に増えたLDLコレステロールが単独で行っているのではなく、他のコレステロールが関与していることがわかってきています。今年度から特定健康診査の検査項目にも導入されていますので、注目してみてください。


shujii_kobeya_20180718_01.jpg


Q2:コレステロールの上昇を抑えるにはどんな方法があるのでしょうか? また、先生ご自身で気をつけていることがあれば教えてください。


「体には欠かせないコレステロールですが、食事から取るコレステロールが多すぎたり、運動不足が原因となって、コレステロールバランスが悪くなっている人が若い方にもいるようです。中には早くから家族性の高コレステロール血症で薬物治療が必要な方もいますが、それ以外の場合は食生活や運動習慣を改善することが大切でしょう。


まず、食べすぎはよくありません。どうしても炭水化物、肉類、甘いものの過剰摂取につながるからです。またコレステロールというと、脂を取りすぎてはいけないと思う人は多いはず。たしかに肉に含まれる飽和脂肪酸は、LDLコレステロールを高める働きがありますが、一方で、魚(サバ、サンマ、イワシなど)に含まれるEPAやDHAなどの不飽和脂肪酸にはその働きがありません。コレステロールを多く含む卵も、脂質異常症などを指摘されていない健康な人であれば、コレステロール値を上げないために控える必要はありません。


ちなみに、中性脂肪も脂肪分の過剰摂取で上がるように思われがちですが、ほとんどの場合、ご飯や麺類などの炭水化物(糖質)の取りすぎが原因です。エネルギーとして使われなかった炭水化物は肝臓で中性脂肪に変わり、体内に蓄えられてしまうので注意しましょう。


以上のように、食生活の見直しはLDLコレステロール(悪玉)の改善に有効ですが、HDLコレステロール(善玉)を上げたい場合は運動習慣が効果的です。ただし、文字通り習慣であることが重要。1週間に2〜3回、1日30分以上の運動が必要で、週1回ジムに行く、あるいはスポーツをするのは運動しただけであって、習慣とはいえないんですね。むしろ日常の中で体をよりよく動かすことを意識することが大切です。例えば、通勤・通学時に歩幅を広げたり、腿を上げたり、肘を後ろまで引いて歩いてみるといったことを取り入れるだけでも、初めはかなりの運動量になります。慣れてきたら少しずつ負荷をかけていくといいでしょう」


中山先生、ありがとうございました。コレステロールの異常が大きな病気の元になっていること、生活習慣の見直しが大切なことがよくわかりました。


shujii_kobeya_20180718_02.jpg


今回お話を聞いた中山先生も出演する「主治医が見つかる診療所」。明日19日(木)は、「コレステロールを速攻で下げる方法2時間SP」をお届け。血液が不健康で、コレステロールに問題がありそうな芸能人たちに、コレステロールドッグを敢行すると、思いもよらぬ問題が続々と発覚。番組主治医の指導のもと、コレステロール改善プロジェクトにあの人が挑戦します。果たしてのその成果は? 今日からできる、コレステロール値を"速攻"で改善する方法をたっぷりご紹介します。「テレ東プラス」編集部では、今後も健康にまつわるさまざまなお役立ち情報をお届けします。どうぞお楽しみに!

※このページの掲載内容は、更新当時の情報です。

関連タグ

一緒に読まれています!

この記事を共有する

番組情報INFORMATION

主治医が見つかる診療所

主治医が見つかる診療所

医者や病院の選び方、病気に応じた治療方法…医療に関する様々な疑問に、スタジオに集結した現役医師たちが一挙お答えします。新しいスタイルの“医者を選べる”知的エンターテイメントバラエティ番組です。

放送日時:テレビ東京系列 毎週木曜 夜7時58分

出演者

【司会】草野仁、東野幸治  【アシスタント】森本智子(テレビ東京アナウンサー) 【ゲスト】 麻丘めぐみ、カンニング竹山、木下隆行、チャンカワイ、はいだしょうこ、モト冬樹 【番組主治医】秋津壽男(循環器内科)、岡部正(内分泌内科)、上山博康(脳神経外科)、丁宗鐵(漢方)、中山久德(内科・リウマチ科)

人気の記事POPULAR ARTICLE

    カテゴリ一覧