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子どもが生まれたら本当に自由はなくなるの?おはるさんに聞く、子どもとの「落としどころ」を見つけた世界旅行HOW TO

ライフ

テレ東プラス

2019.1.2

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韓国、ベトナム、ラオス、マレーシア、ウズベキスタンにトルコまで! 有給と夏休み休暇を組み合わせ、息子・ボン君(5歳)と世界中を旅しているシングルマザーのおはるさん。小さなお子さんがいる旅って大丈夫なの? そんな疑問に対しておはるさんは「そんなに大変ではない」と語ります。今回、おはるさんに目的地選びの具体的なコツや必須アイテム、ボン君と旅をする上でのポリシーを伺いました。

航空券の安さから目的地をリサーチ

――旅行先の選び方を教えてください。

お金があるわけではないので(笑)、安く行ける国を調べることから始めます。「スカイスキャナー」っていう格安航空券を検索できるサイトがあって、暇さえあればよく見てますね。出発する空港と旅行期間だけ決めて行き先は「すべての場所」と入力して検索すると、世界中への航空券が安い順にばーっと出てくる検索方法があって。

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――ボン君も一緒に行くうえで、特に気をつけていることはありますか?

飛行時間で絞ることはありますね。ベトナムに行くことに決めたときも、台湾よりは遠く行きたい、でもインドほど遠いのはちょっと、と考えていたので、その条件に合うちょうどいいエリアから絞っていきました。ベトナムのときはまず台北まで3時間、そこから乗り継いでホーチミンまで2時間半くらい。

ミャンマーも候補地だったのですが、食べ物と気候的に厳しかったので外しました。バガン遺跡に行ってみたくて色々と調べたんですが、旅行会社の人に「ミャンマーの食事は脂っこくて、小さな子どもには厳しいかもしれない」と言ってもらって。ベトナムは味付けも優しいし、子どもが食べるのにあまり不安がないというのは大きかったです。

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ベトナムに行くなら時間もあるし、じゃあ足を伸ばしてラオスにも行こうと、そんな感じで決めましたね。ラオスに寄ったのはルアンパバーンという街全体が世界遺産になっている場所があるっていうのをネット記事でたまたま見かけて。ベトナムの時もハノイの都会っぷりに疲れてしまい急遽田舎の方に移動したりと、ほんとうに行き当たりばったりな組み方をしてます。

あと、行き先を決めた段階で外務省のサイトは必ずチェックします。感染症が蔓延してないかとか、テロがあったかどうかとかの治安面も確認してから最終的なジャッジをします。Twitterを使って現地に旅行している人のツイートから探りを入れたりもしますね。

移動時間の退屈しのぎグッズは必須

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――小さな子どもを連れての海外旅行って、どんなものを持って行けばいいのでしょう。

現地で買える物ものも多いですし、基本的にはちょっと公園に遊びに行くとか、週末にお出かけに行くのと持ち物的にはそこまで変わりませんが、移動時間の対策は重要だと思います。

――移動時間のためにどんなものを用意しましたか?

ボンの退屈しのぎになるグッズはいろいろ持って行きましたが、一番役に立ったのはシールブック。飛行機などで間が持つようにいろんな種類を買って行きました。お菓子はチュッパチャップスとか、個別包装されたマシュマロを持って行って、ぐずりそうなときに出してます。

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――失敗談や予想外のトラブルなどありましたら教えてください。

スマホのなかにボンが好きな動画をたくさん落としておいたんですが、イヤホンがボンの耳のサイズに合わなくて、ずっと私が抑えていなければいけないことがありましたね......。あれは盲点でした。今は出国前に確認してから持って行ってます。

会話も移動もスマホがあればOK

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――海外旅行で不安要素と言えば、現地の人とのコミュニケーション。やっぱりおはるさんは英語がペラペラなんでしょうか?

いえいえ、全然しゃべれませんよ! チェックインとかごはんを頼むときとかは、義務教育で習うぐらいの英語でなんとかなっちゃいますし。もっと込み入った話をするときなんかは、スマホでGoogle翻訳を開いて、会話モードにしてそこに話しかけてもらいながらリアルタイムで翻訳された音声を介しながら会話しています。

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――Google翻訳で対話! ちゃんと通じるものなのですか?

精度は高いですよ。「タクシー運転手のおじさんがトルコ語で自分の家族の話を一生懸命してくるけど何言ってるかわかんない」みたいなときはトルコ語と日本語の会話モードでやりとりしましたけど、言わんとしてることはわかります。自分には娘が何人いて、今何の仕事をしていて、みたいな......。

――Google恐るべしですね......。

回し者じゃないですけど、Googleはすごいですよ! スマホにGoogleマップが入っていれば、一度現在地を取得するだけで、そのあとはネットを切ってもマップ上で自分が今どこにいるか常にわかります。電車に乗るときも国内で移動する時と同じように複数のルートを提示してくれるので、そのなかから選べばいいし。

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「ディナー」で検索かけたら現在地付近にあるお店が上がってきて、ここは何系のお店で雰囲気がカジュアルとか価格帯は高級とか、そういうところまで出てきます。世界中の人が自由にレビューを書けるし写真も掲載出来るので、内装が分かることもありますね。それが味気なくしてしまう部分もあるけど、子どもがいてある程度安全を担保しなきゃいけないときだと、すごく便利です。

ボンのおかげで楽しい旅をさせてもらっている

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――旅先でのボン君はとてものびのびしていますよね。現地でもあっという間に友だちを作っていますし。

言葉が話せないってことが全然壁にならないっていうのが面白いですね。去年ウズベキスタンに行ったときは、向こうが何をしゃべってようが全く関係なく日本語でコミュニケーションをとり続けてました。向こうも子どもだから「よくわかんないけど楽しい!」みたいな感じで、そのまま小一時間一緒に遊んでることもざらでしたね。

今年は英語を習い始めているので、英語っていう言語があって、自分がそれを完璧に扱えないっていう自覚が出てきているみたいで。そこで恥ずかしがったりする所にも成長を感じたり。

――Twitterではボン君のことを「基本は放牧」と表現されていたこともありました。

もちろん目の届く範囲内にはいてもらいますけど、できるだけ制約はしないようにしてます。ここまで付き合ってもらっているのに行動まで制限されたら、ボンからしたら苦行になっちゃいますし、そこは自由にしてもらって当然だと思っています。基本的には子供が歩いても危なくないところを選んでいるので、ボンが行きたいところがあるなら行ったらいいと思うし。

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――でも実際、ふたりだと大変な場面もたくさんありませんか?

ありますよ! 海外だからということではなく、子育てしているみなさんが普段からしんどくなるようなシチュエーションはたくさんあります。道路の真ん中に向かってふらふら歩いているときなんかはきつめに声をかけますし、露店で売ってるおもちゃが欲しかっただとか、些細なことで泣かれたり......。

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けど、そんなに危険がないところで自由に走り回ったり、人に話しかけてる分には「どうぞお好きに」というか、近所を散歩してるときと同じ感じですね。特に男児の子育てをしている人ならわかると思うんですが、ずっと隣にへばりついているなんてことがまず無理なので。

――おはるさんは「贈り物みたいな写真がとれた」、「いつかボンに恩返しがしたい」というような、ボン君との旅行そのものを感謝する投稿をよくされていますよね。

「子ども連れだから疲れる」、「子連れ旅だから大変」とぼやいてしまう権利が、私にはそもそもないと思うんです。ボンが行きたいわけじゃなくて、親が行きたくて連れ回してるわけだから。大変なことも織り込んだ上で自分でやりたくてやってるんだから、それはもうしゃーない。それ以上でもそれ以下でもないと思ってるし、その上で、何よりボンと一緒に旅が出来る事が純粋に楽しくて。一緒に歩いてくれてありがたいなあと思います。

――ボン君との旅行だからこそ得られるものはありますか?

子どもに対して優しい国がとても多くて、今やボンがいるから発生するコミュニケーションが旅のほとんどを占めています。ボンが現地の子どもとずっと遊んでて、その子のお母さんにあたる露天商のおばちゃんが「こんなに一緒に遊んでくれて、ほんとにいい子だね」みたいなことを言ってくれて、「こちらこそ遊んでくれてありがとう」とママ友みたいな会話が不意に発生したりとか。

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ここまで楽しい旅を経験させてもらっていると、今後物足りなくならないかなって不安すらありますね。良い旅にしてもらっているパートナーという感じが大きいです。

「あの子は、私の子どもです」

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――これまでの旅行で、特に印象深かった出来事を教えてください。

いろいろあるんですけど。今年トルコに行ったときに一番印象深かったのが、アンタルヤって港町の広場でのことです。風船を勝手に子どもに渡して親にお金を請求するような、ずるいタイプの露天商がいたんですよね。

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既に1回引っかかっていたので、疲れていたこともあり、流石にイラッとしてしまって。今回はもういいでしょと思ってボンに風船を返しに行かせたら、そのやりとりを見ていたトルコ人の若い男の人が露天商とボンの会話のなかにすっと入っていって、風船の代金を支払って、ボンの頭をポンポンと撫でてそのまま立ち去っていっちゃったんです。

慌ててボンと一緒に追いかけて「風船ありがとう」と言ったらトルコ語で話しかけてきたのでGoogle翻訳を開いてスマホに話しかけてとジェスチャーしたら、ボンのことを指さしながら「あの子の名前はなんですか。あの子は、私の子どもです(私の子どもだと思って大切にしている)」っていう翻訳で浮かんできて。

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すごいですよね! 旅人を助けよというイスラムの教えが影響しているのかなと思ったりもしたんですけど、それにしてもそれをさらっと言ってしまうトルコ人の、特に男の人のホスピタリティに衝撃を受けて。びっくりしました。あれは最大のカルチャーショックでしたね。

――すごいです。正直、日本とのギャップも感じます......。

海外旅行にいるほうがよっぽど楽だと感じることも多いですよ。日本だと、子どもが外出先で騒いで周りから白い目で見られるなんてエピソードもよく聞きますけど、向こうでは「子どもはそれぐらい元気で当たり前じゃん」って感じなので。その通りだよなと思うし、気が楽です。

自分にも子どもにもちょうど良い「落としどころ」を見つける

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――日本だと、小さな子どもを連れて行きたいところに自由に行くのはまだまだ難しいですよね。おはるさんとボン君がふたりでアジアを旅行していることをよく思わない人も、どうしてもいると思うんです。

それはすごくもどかしい部分ではあります。公開している以上そうならざるを得ないんだなって理解はしてるんですけど、もやっとしますよね。「子どもがかわいそう」、「親なんだから我慢をして当然」みたいな風潮もやっぱりあるじゃないですか。

でも親だって一人の人間だし、子育て中に自分のやりたいことをやっちゃいけない訳でもないし、子どもがいるからっていろいろ我慢して後々後悔しても、それは決して子どものせいにはできない。だから、子どもにも自分にもいいと思える落としどころを見つけてやっていければいいと思うんです。

――実際、おはるさんとボンくんはこれまでの旅を思い切り満喫していますよね。

無理をさせるってことさえしなければ、そんなにハードルは高くないというか。あまり欲張らず、その国に行けただけでもうけもんみたいなスタンスで行ければ全然成り立つと思うんです。

旅の様子を公開することで「子どもが生まれたら何もできないと思ってたけど」というメッセージを多くいただくようになりました。私が出歩くことで、子育て中の方にもそうでない方にも何か希望のようなものを見いだしていただけるのであれば、発信している甲斐があるなと思います。

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【プロフィール】:
おはる
福島在住。夏休み休暇を利用して、息子のボン君が1歳のころから毎年海外旅行へ。これまでにウズベキスタンやラオスなどアジア6ヶ国を巡る。美しい写真とともに旅の様子をTwitterで紹介して注目を集めている。
Twitter:@ohrsan

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