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1日1食はダイエットに効果的...それホント?:主治医の小部屋

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テレ東

2019.3.20 主治医が見つかる診療所

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「主治医が見つかる診療所」(毎週木曜夜7時58分放送)は、第一線で活躍する医師たちが、より健康により快適に生きるための医療情報を紹介してくれる知的エンターテイメントバラエティです。

今回「主治医の小部屋」に寄せられた健康相談は、さまざまな情報があふれている「ダイエット」と、気になる「むくみ」についてです。同番組のレギュラー・南雲吉則医師にお答えいただきました。

Q:20代のOLです。いつも母親から3食きちんと取りなさいと言われますが、カロリーが気になります。雑誌で1日1食にしてその代わり何でも好きなものを食べていいという食事法を見たのですが、ダイエットに効果的でしょうか。
また同僚と話すと、空腹時は燃焼しやすく痩せるという人もいます。運動をするなら空腹時に行うほうがよいというのは本当でしょうか。

―― ダイエットする場合、カロリーのことを考えてしまう人は多いと思います。

「この相談者もカロリーを気にしているようですが、1g当たりのカロリーを見ると、糖質は4kcal、蛋白質も4kcal、それに対して脂質は9kcalと倍以上の熱量になります。でも、カロリーが高い脂質を取ると太るのかというと、そうではありません。太る原因は糖質です。まず、糖質(炭水化物)を食べると血糖値が上がり、膵臓からインスリンというホルモンが分泌されます。これに反応して、脂肪細胞の表面にある糖輸送体(グルコーストランスポーター)が余分な糖質を脂肪細胞の中に押し込み、脂肪に変えて蓄えます。だから糖質は太るんですね。

逆に、脂質だけを取っても血糖値は上がりません。脂質を取ると血糖値を上げるグルカゴンというホルモンが膵臓から分泌され、脂肪の中にあるグルカゴンに感受性を持った脂肪分解酵素が働き、脂肪を分解して栄養素として血中に放出し始めるんですね。つまり、カロリーの高い脂質を取ったときが一番痩せやすいといことが最近わかってきたのです。

そもそもカロリーとは、カロリーメーターという断熱材に覆われた箱の中で物を燃やしたときに生じる熱量のこと。メラメラとよく燃える(カロリーの高い)紙を食べても消化吸収できないように、カロリー=太るは間違った考え方ということになります。太るかどうかはカロリーではなく、何を食べたかによって決まるということですね」

―― 1日1食にしたほうがダイエット効果は高まるのでしょうか。

「もしお母さんが1日3食きちんと取りなさいと言っているなら、まずは食事の回数を減らすのではなく、糖質制限を始めるといいでしょう。一番よくないのは"三角喰い"。ご飯(炭水化物)とおかずと味噌汁を交互に食べるという食事の仕方をしていると、これが太る原因になります。例えば、中華料理をコースで食べるとき、ご飯はなかなか出てこないですよね。和食も刺身や焼き物、煮物......とありますが、その間にご飯は出てきません。おかずを全部食べて、足りなければシメでご飯を食べましょうという順番になっているんですね。

家でも同じです。おかずをしっかり残さずに食べ、まだ食べ足りないようならご飯を少量取ります。こうすると簡単に糖質制限ができるので、十分ダイエット効果が期待できます。ご飯を食べないと栄養が偏ると思われるかもしれませんが、必須アミノ酸や必須脂肪酸がある一方で必須糖という言葉がないように、糖は必須栄養ではありません。ですから、まずはおかずを残さずに食べることを意識してみてください。それでも減らない、あるいはもっと減らしたいという人は、食事の回数を徐々に減らしていけばよいのです。順番としては、カロリー制限をやめる→糖質を制限する→食事の回数を減らす、ですね」

―― 食事の回数を減らす場合、具体的にどこから減らせばいいですか。

「例えば昼食。食後、眠くなって仕事に差し支えることがありますよね。そういう場合はコンビニで売っている塩を含まないミックスナッツに置き換えると、腹持ちもよく満足感も得られます。さらに朝は食欲がない、胃がもたれるという人は、朝食も抜くか軽くサラダだけにするというように、1食ずつ置き換えれば比較的楽に減らすことができます。つまり、"食"とは"ご飯"を食べたときのことで、"ご飯"を食べる回数を減らしていったほうがよいということですね。もちろん1日1食にする場合も、血糖値が上がりやすい食べ物には注意が必要です」

――空腹時は脂肪が燃焼しやすい状態なのですか。また、運動するのであれば、空腹時のほうが効果的なのでしょうか。

「空腹時は血中の糖を利用できないため、その間に脂肪が燃焼します。お腹がぐーっと鳴るまで待ったほうがよく、さらに空腹時には若返りホルモン(成長ホルモン)が出るので、体の若返りも期待できますよ。運動については、目的が筋肉をつけるためであれば、空腹時よりも蛋白質を取りながら行うほうが効果的です。逆に空腹のときにいきなり激しい筋トレをしたりすると、筋肉を分解してそこから糖をつくりながら血糖を維持することになるので、効率的とは言えませんね」

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Q:30代の男性です。お酒を飲みすぎた翌日は顔がパンパンにむくみ、特にまぶたがひどく腫れます。家ではほぼ毎晩晩酌しますが、せめてもの対策として、寝る前と起きたときにコップ1杯の水を飲むようにしています。営業職なので見た目も気になりますが、大病の前兆なのでは? と心配になります。顔のむくみが何かの病気のサインになることはありますか。

―― 寝る前と翌朝に飲む水ですが、これはむくみ対策として正しいでしょうか。

「結論から言うと、何の解決にもなっていないですね。むしろ悪いほうに働いている可能性もあります。まず、むくみとは何かを説明しましょう。私たちの体の中には細胞内液といって細胞の中にある水分と、血液に代表される細胞外液、そして細胞と細胞の隙間にたまっている間質液があります。この3つのうち、間質液が増えた状態がむくみです。

むくみの原因は何かというと、一つは水分の取りすぎ。血液や細胞の中の水分が過多になった場合、間質液に一時保存するのでむくみやすくなるんですね。二つ目は塩分の取りすぎです。細胞内の塩分濃度が高くなると、それを薄めるために間質液が増えてむくみます。三つ目は蛋白質が減少して血液中の水分が保持できなくなったから。血管の中では蛋白質が水を保持してくれますが、蛋白質が少なくなることで、水分が間質に漏れてしまうんですね。さらに四つ目として、炎症が起きてそこに腫れが生じた場合です。

お酒を飲みすぎたときというのは、水分の取りすぎだけでなく、おつまみで塩分もかなり過多になっています。余った水分が血液の中にたまったままであれば高血圧に、細胞の中にどんどん入っていったとしたら細胞が壊れてしまいますよね。お酒を飲みすぎた翌日に顔がパンパンにむくむのは、水分と塩分の取りすぎが原因で、一時的に間質液に水分が逃げて起きたということです」

―― 特にむくみやすい人などはいるのでしょうか。

「お酒を飲むと顔が真っ赤になったりする人がいますが、実はあれは血管に炎症を起こしている状態。そうなるとますます水漏れが激しくなってしまいます。また、お酒を飲みながらの喫煙も血管の壁を傷つけるので、むくみの原因になります。飲みすぎる傾向のある人、塩辛いおつまみが好きな人も当然むくみやすくなります。

それよりも心配なのは、お酒ばかり飲んでいること。30代の男性でそんなに顔がむくむのならば、重要臓器に重大な問題が起きている可能性も考えるべきでしょう。例えば、すでに腎臓が悪くなっていて浮腫が起きているのかもしれませんし、肝臓の機能が低下していることで蛋白質がつくれず、血液中の水分が漏れているのかもしれません。心臓や肺が悪くなって戻ってきた静脈を十分に送り出すことができないことも考えられます。まずは全身の状態をきちんとチェックし、これらの問題を除外することが大切です。そのうえで異常がなくてもお酒はほどほどに。日頃の生活習慣の見直しを図るよいタイミングかもしれませんよ」

――南雲先生、ありがとうございました!


【南雲吉則医師 プロフィール】
医学博士 昭和56年3月、東京慈恵会医科大学卒業
東京女子医科大学形成外科研修、癌研究会附属病院外科勤務、東京慈恵会医科大学第一外科乳腺外来医長を歴任。平成2年 医療法人の認可を受け、「医療法人社団ナグモ会ナグモクリニック」を開設。医療法人社団ナグモ会理事長、ナグモクリニック総院長 平成28年4月 ナグモクリニック福岡院長
著書に「命の食事 最強レシピ」(ワニブックス)、「その健康常識は大間違い! 男のカラダ」(双葉社)など多数。

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今回お話を伺った南雲先生も出演する「主治医が見つかる診療所」。明日3月21日(木)の放送は、3時間スペシャルで放送!命に関わる重大な血管の病気と深く結びついている「コレステロール」の最新情報と、「医師100人が教える!名医の見分け方」をテーマにお届けします。7人の芸能人のコレステロールドッグの結果は果たして...?

テレ東プラスでは、今後も健康にまつわるさまざまなお役立ち情報をお届けします!

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主治医が見つかる診療所

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医者や病院の選び方、病気に応じた治療方法…医療に関する様々な疑問に、スタジオに集結した現役医師たちが一挙お答えします。新しいスタイルの“医者を選べる”知的エンターテイメントバラエティ番組です。

放送日時:テレビ東京系列 毎週木曜 夜7時58分

出演者

【司会】草野仁、東野幸治  【アシスタント】森本智子(テレビ東京アナウンサー) 【ゲスト】 安藤なつ、坂下千里子、沢松奈生子、DJ KOO、西村瑞樹、藤田朋子、ほんこん、モト冬樹 ※五十音順 番組主治医:秋津壽男(循環器内科)、岡部正(内分泌内科)、上山博康(脳神経外科)、中山久德(内科・リウマチ科)、南雲吉則(乳腺外科・形成外科)、姫野友美(心療内科)※五十音順 ゲスト講師:奥村歩(脳神経外科)、杉岡充爾(循環器内科)※五十音順

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