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“人形のように小さい少女” 気になるその後...

ライフ

テレ東

2019.3.25

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希有な病気にかかってしまった子どもたちとその家族に密着。家族は病気の我が子とどう向き合っているのか? 障がいを抱えながらも懸命に明るく生きる人々の姿を追い、家族の愛と絆を見つめ直す「奇跡の生命スペシャル~難病と闘う家族の愛~」(3月25日月曜夜9時 テレビ東京系)。

今回密着したのは、難病を抱える3人の子どもたちとその家族。ここでは、生まれつき血管に障がいを持ち、いつ命を落としてもおかしくないという難病にかかっているケナディ家族を紹介します。

雪深いカナダのとある町。ここに、突然命を落とす...そんな宿命を背負った4歳の女の子がいました。名前はケナディ。まるで人形のように小さいケナディは、体重およそ5kg、身長はわずか70cm。

その小ささゆえ、食事はいつもテーブルの上。内臓が小さいために飲み込めないものも多く、毎回、ビタミン剤を入れたミルクで栄養を補います。血管も細いので、2日に1回、血管を広げるための薬を飲み、命を繋いでいます。

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ケナディは、父・カート、母・ブリアンの長女として生まれました。早産ではなかったものの、体重わずか1,133g、身長は28cmと、平均体重の3分の1しかありませんでした。

カートとブリアンは、出産後、医師から「極めて珍しい小頭性原発性小人症(しょうとうせいげんぱつせいしょうじんしょう)通称MPDという病気だ」と告げられます。これは100万人に1人という難病で、著しい低身長になる疾患でした。脳や心臓の血管に障がいが現れることで、血管が薄く細いため、破裂すると脳梗塞を発症しやすいという深刻さを抱えています。

小児心臓専門のタパス・マンダル医師は、「一般の人と比べるとかなり早いタイミングで脳卒中になる危険性があります。血管が細くなることを今の医学で止めることは不可能」と話します。

医師からは、ケナディの命は持って1週間と告げられました。両親は泣き尽くし、我が子の死を覚悟しました。そして、ケナディが生まれたその日に牧師を病院に呼び寄せたのです。

新生児集中治療室での洗礼式。本来ならばこれから元気に育つようにと祝う時期に、無事天国に行けるよう...両親は娘の前で祈り続けました。

その時! ケナディの小さな手が母・ブリアンの指をしっかりと握り返してきたのです。

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「生きたい...」そんな彼女の意志を感じたブリアンは、「ケナディと一緒に生きよう。1分1時間、一緒にいる時間を大切にしよう」そう決意します。そして、そんなケナディに奇跡が起こりました。余命宣告の1週間を乗り切り、4歳になったのです。

ケナディには2歳違いの弟・タイがいます。体が成長しない難病のMPD。4歳のケナディと2歳のタイでは、これだけ体格差があります。

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ケナディは、小さな身体以外にもある問題を抱えていました。成長が遅いため、言葉を理解できても喋ることができないのです。そのため意志の疎通ができず、かんしゃくを起こしてしまうことも。ブリアンは、これからも喋ることができないままなのか悩んでいました。

11年の月日が経過、その後のケナディは...

それから11年の月日が経過。ケナディはどうしているのでしょうか? 番組スタッフは、カナダのオンタリオ州にある自宅を訪ねました。すると、15歳に成長したケナディが私たちを笑顔で出迎えてくれたのです。

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身長も104cmに、体重は24kgになっていました。ほぼ幼稚園児と同じくらいです。そして最近の趣味はYouTubeを見ることだそうで、今どきの若い子と同じように動画を見たり動画を撮ったりすることを楽しんでいました。夢はYouTuberになることだそうで、「貧しい人を助けるためにお金を稼ぐの。そしてたくさん稼いで家計を助けるの」と話してくれました。

この10年間で、ケナディの周りでは様々な変化がありました。ブリアンは、ケナディの父・カートと別れ、新たなバートナー・スティーブと生活しています。

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ケナディは、今でも血圧を上げないように落ち着かせるための薬が毎日欠かせません。月に1回受けている検査結果も、もうじき出ると言います。

ケナディは、生徒およそ1600人が在籍する私立の学校の高校2年生になりました。ケナディにとって高校生の机やイスは高すぎるので、学校がケナディ用のイスを用意してくれました。

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待ちに待ったランチタイムは、友人・オリビアと「どんな映画を観に行くか」話すケナディ。小さい頃はコミュニケーションが取れず苦労していましたが、今は仲のいい友人もできました。

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ケナディが学校に行っている間、ブリアンは葬儀コーディネーターとして働いています。「仕事をしている間、スティーブが子どもの面倒を見てくれるので助かる」とブリアン。そしてスティーブも家族を支えようと必死でした。

深夜0時。昼間働いているブリアンに代わって、今度はスティーブが仕事に向かいます。運送会社の倉庫でトラックの積荷を仕分けするきつい仕事を朝の8時までこなしています。

月に1度行われる定期検査の結果は...

いつ命を落とすかわからないという難病MPD。この日は月に1度行われる定期検査のため、小児専門病院にやってきました。「不幸なことに長くは生きられないでしょう。万が一のことがすぐにでも起こりうる状態です」と話すのは担当医。

前回受けた検査の結果を聞きます。ケナディの病は......悲しいことに進行していました。ここ数年で肺に向かう動脈が少し細くなってきているとのことで、これを食い止める手立ては今の医学にはないそう。
MPDは骨格にも異常をきたします。成長期の発達とともに関節の変形がひどくなり、痛みが悪化していくのです。まっすぐ立っていても背骨が曲がってきてしまい、やがては、痛みで歩けなくなってしまうといいます。

自分の身体に起きている現実を、ケナディはまだ理解していません。しかし、MPDは確実に進行しています。ブリアンは、いつかその時が来ることを知っています。

彼女は限りある娘の命とどのように向き合ってきたのでしょうか。ケナディの成長を記録した写真が400枚近く保管されていました。

「心配だったから四六時中こうやって見ていたの。膝の上に乗せて、とても小さくてずっと抱いていたわ。この顔は、機嫌がいい時のクセ。何か気に入ったことがあるとこの顔をするの」

あと何枚撮れるかわからないので、度々写真を撮っていたというブリアン。撮るのは何気ない日常でした。初めて自宅でシャワーを浴びた日、寝ている時、歯磨きができるようになった日など。

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「ケナディがもう少しでいなくなることを考えると耐えられないのです。同じ病気の子どもたちが急変したり亡くなる度に、次は私たちの番じゃないかと。そんな不安に押しつぶされそうになります。残り少ない人生を、痛みに耐え続けなければならないなんてかわいそう」と話すブリアンの目からは涙が溢れていました。

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取材中、ケナディが不思議なことを言い始めました。「明日学校から帰ってきたら家族の分の夕食を買ってくる」と言うのです。いつも自分を支えてくれるブリアンさんの気持ちに応えようとしているのです。

もちろん今まで一人でお使いに行ったことはありません。しかもここオンタリオ州では、16歳以下の子どもを保護者がいない一人の状況にすることは禁止されています。そこで急遽、取材班はガードマンを雇い、安全を確保しながらケナディのおつかいを撮影することにしました。


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そんなケナディ家族は、とある結婚式に...。そこにはなんと花嫁姿のケナディが! 実はこの結婚式には、ケナディと家族にとってとても深い意味がありました。涙の結婚式、その意味、そして家族の選択とは?

短い命であるがゆえに、1日1日を大切に生きているケナディとその家族。彼らが織りなす家族愛と深い絆に触れ、日々の生活を見直すきっかけにしてみてはいかがでしょうか。


今晩9時から放送の「奇跡の生命スペシャル」では、このほか、「咳をしただけで骨折してしまう難病と闘う6歳の少年」、「身長わずか84cmで妊娠した女性の感動エピソード」も放送。ご期待ください。

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