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子宮・卵巣を全摘出......数千万円の年収を捨てアフリカに移住した日本人女性の偉業

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テレ東

2019.6.2 世界ナゼそこに?日本人

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世界で活躍する知られざる日本人を取材し、ナゼそこで働くのか、ナゼそこに住み続けるのかという理由を波瀾万丈な人生ドラマと共に紐解いていく「世界ナゼそこに?日本人~知られざる波瀾万丈伝~」(毎週月曜夜9時~)。「テレ東プラス」では、毎回放送した感動ストーリーを紹介していく。

マリ共和国の未来を変えた! 教科書にも載る日本人


今回注目したのは、日本での数千万円の高収入を捨て、アフリカ・マリ共和国に渡った日本人女性。テロリストも潜む危険な国で、彼女が打ち立てた金字塔とは?

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その日本人がいるという、マリ共和国に潜入! 日本からの直行便がないため、タイ・バンコク、アフリカ・エチオピアを経由し、26時間かけてようやくマリ共和国の首都バマコに到着。

サハラ砂漠を有する西アフリカの秘境・マリは、民族紛争により、ほとんどの地域が外務省の渡航情報で危険度が最高レベルに指定されている。今回は首都バマコ周辺の危険度が下がったことで、取材交渉開始から5年をかけ、ようやく許可が下りたのだ。

日本人は、マリの奥地にある秘境・マフェレニ村に住んでいるらしいが......首都以外は危険なため、なんと現地の軍隊がボディガードとして同行。車で3時間、ついにマフェレニ村に到着!

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マフェレニ村は、人口1000人ほどの秘境の村。主に農業で生計を立てているが、収穫は年に1回。それ以外の時期は、現金収入はほぼ0円という貧しい生活を送っている。

早速、日本人について聞き込み開始! どうやら名前はムラカミさんと言うらしい。
「ムラカミさんは、この村を救ってくれたのさ。だから、俺らにとって日本人はヒーローなんだよ!」

村人達から賞賛され感謝されているムラカミさんは、村の奥の建物にいるという。建物に向かうと、子供たちが授業を受けているようだが、後ろの方に日本人らしき人物が!

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彼女こそ、危険が伴う秘境の村で、国の未来をも変える金字塔を打ち立てた日本人、村上一枝さん(78歳)だ。

休み時間、村上さんが教室を出ると子供達が大勢ついて来る。子供たちから慕われている様子だが、なんとこの小学校は、村上さんが20年前に建てたというのだ。

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実はこの村、村上さんが小学校を建てるまで学校がなかった。この小学校ができたことで、村はもとより、近隣の村の子供たちまで通えるようになったのだ。今では村に中学校も建て、さらもマリ国内の他の村にも毎年のように学校を作り、これまで20校を建設。

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そんな村上さんのご自宅は、村の人々と同じ、土でできた家で屋根はトタン製。広さはわずか4畳半だ。

この日の気温は35度。村に電気はなく窓もないため、家の中は40度以上! 日本とはかけ離れた大変な生活を送っている村上さんだが、聞けば日本では歯科医院を開業していたという。

一体なぜ村上さんは、数千万円という年収を捨て、危険な国にやってくることになったのか? 謎を探るべく、過酷な生活にさらに密着することに!

年収数千万円のエリート人生を捨てて選んだマリでの生活


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ある日の朝、手掘りの井戸で水を汲む村上さん。村には水道もないため、井戸水を運ばなければならない。村の女性が手伝ってくれたのだが、彼女も70歳オーバー。

自宅に戻ると、スタッフに採れたての落花生を振舞ってくれた。届けてくれたのは、村上さんの親友バガヨコさん。

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中腰で作業する村上さんに、「腰が悪いんでしょ?おばあちゃん」と声をかけるバガヨコさんに、村上さん「自分もムソコロバ(おばあちゃん)なのに、ムソコロバ言ってー」と返し、微笑み合う。

お昼時、村上さんは鍋を持って外へ。村の家に台所はなく、村人たちは全員、建屋にある台所を使っているのだ。

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ガスもないため、料理は炭火で。この日の昼食は大好物のそうめん。そうめんだけは、日本から取り寄せているのだそう。

その日の午後、村上さんが外出するというのでついていくと、友達に会いに来たようだ。サフィアトゥさんはなんと8人の子供のお母さん。そして村上さんの弟子でもある。

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マリでは子だくさんな家庭が多く、子供の世話に追われて働けない、貧しい女性が多かったという。そこで村上さんは、家事の合間にでもできる裁縫を現地の女性たちに教えた。服などを作れるようになったことで、現金収入が生まれたのだ。

こうして、現地の子供のために学校を建て、女性には現金収入を得る技術を教えた村上さん。しかし、そもそもなぜマリにやって来たのか? その裏には、国の未来を変えるために尽力した人生ドラマがあった。

子供は産めないが、子供を助けることならできる


1940年、岩手県宮古市で3人姉妹の長女として育った村上さん。幼少期は体が弱く小児結核を患っていた。結核とは、結核菌が肺に感染し、発熱や咳の症状が出る伝染病。

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体が弱い村上さんに影響を与えたのが、歯科医だった父。歯医者がいない山間部を回って無料診療をしていたという。村人に尊敬される父を見て、いつしか村上さんも歯科医になりたいと思うように。

そして日本歯科大学の歯学部に進学。卒業後は父の歯科医院で働き、大学時代の同級生だった歯科医師と結婚した。しかし子供には恵まれず、38歳になったある日、突然悲劇が村上さんを襲う。

いつも通り仕事をしていた時、腹部に激痛が! 検査の結果は「結核性子宮内膜症」。原因は幼少期の結核。結核菌が子宮に感染していたのだ。しかも卵巣結核まで患っており、村上さんが助かるには子宮・卵巣を全摘出する以外選択肢はなかった。

6時間に及ぶ手術は成功したが、命と引き換えに子供を産めなくなってしまった。そのことが原因の一つとなったのか、夫とは離婚することに。

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「どんな状況でも人生前を向いて歩いて行こう」と誓い、44歳で子供専門の歯科医院を開業。近隣から評判になり、年収も数千万円に。

ここまでアフリカとは無縁の村上さんだが、歯科医院の開業以来、自分へのご褒美として行っている海外旅行でサハラ砂漠を見るために訪れた国がある。それこそがマリ共和国だ。

マリの路上で、弱った子供を抱いた母親を目にした村上さん。「大丈夫?」と声をかけると、母親は「この子は病気なの。でも、病院に行くお金もないから死ぬしかないの」と......。

この時村上さんは「自分は子供を産むことはできない、でも子供を助けることならできるのでは」と思い、日本に戻ると歯科医院を売却して資金を調達。49歳で単身マリへと渡ったのだ。

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子供が死んでしまう理由は何なのか? その原因を突き止めるため、村上さんは村の家族の人数や病歴、出産・流産の回数などを2ヶ月にわたり調査。その数、何と2000人以上!

その結果、子供の死因で一番多いのは流産。さらに畑など不衛生な環境での出産から、赤ちゃんが病気に感染していたことも判明した。

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病気に感染しても、お金がなく病院にも行けない......この現実を打破するべく、村上さんは安全に出産できる場所、助産院を作ったのだ。

寄付金を募り、11軒もの助産院を建て、11人の助産師も育成。努力が実を結び、4人に1人だった5歳未満の死亡率が、現在はなんと9人に1人にまで改善! マリは世界第4位の子だくさん大国となったのだ。

これこそが、村上さんが打ち立てた、国の未来をも変える金字塔。この偉業は日本の高校の教科書にも掲載された。

https://www.tv-tokyo.co.jp/plus/entertainment/entry/2018/018163.html



遠く離れたアフリカのマリ共和国に、1人でも多くの子ども達の命を救うため、奮闘し続ける日本人がいた。

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番組情報INFORMATION

世界ナゼそこに?日本人

世界ナゼそこに?日本人

世界で活躍する知られざる日本人を紹介する新番組。ナゼ海外で働くのか?日本から遠く離れた土地で働く理由を波欄万丈な人生ドラマをまじえて紐解いていく!

放送日時:テレビ東京系列 毎週月曜 夜9時放送

出演者

【MC】ユースケ・サンタマリア、新井恵理那 【ゲスト】世良公則、松島花、東貴博、渡部陽一、大場美奈(SKE48)

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