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「ゲイ=オネエ」は偏見。ゲイ専門結婚相談所が感じる、同性愛者が持つ多様性

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テレ東プラス

2019.12.31

doseiai_20191231_00.jpg画像素材:PIXTA

「恋愛観は人それぞれ」と分かっているものの、多数派を形成する異性愛者にとって、他のセクシャリティである人たちの恋愛事情について知る機会がほとんどないのが実情です。自分の無知ゆえに気づかないままに人を傷つけていた......なんてことは避けたいはず。

そこで今回は、ゲイの恋愛について学ぼうと、ゲイのパートナー探しを支援するゲイ専門の結婚相談所「ブリッジラウンジ」を立ち上げたxxx株式会社の代表・高田圭さんと、「ブリッジラウンジ」のコンサルタントとして会員サポートをしている田岡智美さんにお話を聞いてきました。

ゲイだから「美形である」「才能がある」という偏見が、カミングアウトをしづらくさせている


doseiai_20191231_01.jpg▲左:田岡智美さん 右:高田圭さん

──そもそも"ゲイ"とは、どういう人のことを言うのでしょうか?

高田さん「自身の性別を男性だと自認していて、恋愛対象が男性の方のことです」

田岡さん「まわりに『ゲイだ』とカミングアウトされているご友人がいない場合、テレビやインターネットに溢れた偏った情報から女性的な仕草や服装をしている男性のことをゲイだと誤解している方もいますが、むしろ『ブリッジラウンジ』に来られる会員さまの多くは仕草や話し方など、見た目だけでセクシャリティは分かりません。『職場で女性にアプローチを受けることが多くて、対応に困っている』と悩みを話される会員さまも少なくないです。異性愛者だと思い込んで周りが接しているケースは多いので、その分オープンにしていないゲイの方はストレスが大きいと思います」

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田岡さん「ゲイの方の出会いをサポートし始めて4年目ですが、(以前働いていた)男女の結婚相談所で働いていた時と比べて接客数は10倍以上なんです。ですから、ゲイの方が『少数派』という感覚はないんですよね」

高田さん「ゲイの方は美形であるとか、ゲイの方は才能豊かでクリエイティブであるなどと決めつけるような言い方を耳にすることもありますが、私はそれも偏見の一つであるような気がしています。メディアで出ているゲイの方は、カミングアウトされている方ばかりで、美形だったり特筆すべき才能を持たれていたりすることが多いからかもしれませんね。でもその風潮を受けて『僕みたいに、どう見ても普通のサラリーマンのオジサンが、ゲイなんてカミングアウトできないでしょ』とこぼす方も過去にいました」

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高田さん「私はカミングアウト推奨派でもないのですが、それは世間のセクシャルマイノリティへの知識がまだ浅く、話したことで偏見や好機、差別的な目で見られる可能性があるからです。男性だからこう、女性だからこう、という決めつけを嫌う方が多いのと同じで、ゲイの方だからこうみたいなことは特にないんですよ。ただ、それらの偏見もあるゆえに、ほとんどのゲイの方はカミングアウトできていないということは異性愛者の方々に知っておいていただきたい」

田岡さん「もし同性愛者が多数者の社会なら、自分が異性愛者だと話すことにはきっと勇気がいるはず。過去、会員さんが『僕らはミルフィーユなんだよ』と話された方がいましたが、これは嘘に嘘を重ねているという意味なんです。誰かを好きになるという当たり前の感情すら隠さなければいけない人がいるということ。そのことをほんの少し想像して考えてみるだけで、周囲の方々とのコミュニケーションは変わっていくと思います」

──同じ会社の上司や部下、友人を異性愛者だと決めつけて話している時、無自覚に相手を傷つけているのかもしれないんですね......。

カミングアウトしていない人は、アプリ登録すらできない場合も...


doseiai_20191231_04.jpg▲「ブリッジラウンジ」お見合いブース:お見合い時間は10分

──ゲイの方々がパートナーを探すための主な手法は何なのでしょう?

高田さん「出会いの方法はアプリが主流です。昔は雑誌の投稿欄から連絡をやり取りして会ったり、掲示板利用が流行ったりしたそうですが、今はアプリを開けばたくさんの人がいて、気軽にアクションすることができますから。若い世代は特にそうですね」

──便利なアプリがある今の時代に、あえて「結婚相談所」を立ち上げられたのは何故ですか? アプリでの出会いに何か課題があったのでしょうか。

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高田さん「アプリには、カジュアルな出会いを求めている方も一定数いるからです。真剣に生涯を連れそうパートナーを探そうとアプリに登録したのに、登録した途端にカジュアルな誘いのDMがたくさん届いて、恋愛に対する前向きな心が折れてしまう人もいるんですね。相手が男性だからカジュアルな誘いが嬉しいとは限らず、それもまた個人によるんですよ」

田岡さん「オープンにしていない方は社内や取引先にゲイの方がいた場合、見つかるかもしれない......と考えて、アプリ登録すら出来ない人もいます。今だとアプリに登録できないイコールほぼ恋愛活動をすることは難しいので、会員さまとはじめて面談した際に『はじめて人にゲイであることを話しました。肩の荷が軽くなった気がするし、おかげで今後パートナー探しをすることができます、有難う』と感謝の声をいただくことも多いんです。私は10年異性間のマッチングをサポートする婚活所で働いていましたが、こんな言葉を受け取るのははじめてで......、今後このサービスの需要はもっと高まっていくんじゃないでしょうか」

──その他に、ゲイの方が婚活所でパートナー探しをするメリットって何なのでしょう?

田岡さん「先ほど申し上げたような理由で交際経験がない、または少ない人の場合には、第三者(コンサルタント)の客観的な意見を取り入れることで、現実的なパートナー探しが叶いやすいという点があると思います」

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田岡さん「誰でもはじめての恋愛って理想が高いし、恋愛観が重くなりがちですよね。女性だと収入、学歴、長男じゃない......などの条件をあげられることが多かったのですが、ゲイの方同士の場合、例えば顔は薄顔で身長は175cm以上、筋肉質な人がいいなど、見た目の条件をあげる傾向もあります。婚活所だと、私のようなコンサルタントが『体型が筋肉質ではないけれど、その他の条件は満たしていて趣味が同じだから話が合うと思いますよ』など、そのつど現実的なアドバイスすることができるので、そこは大きな違いかなと」

高田さん「同じゲイの方でも、幼少期からセクシャリティの自認があって、大学時代に新宿2丁目で飲み歩くようになり、複数の恋愛経験がある!という人もいれば、今まで積極的にゲイの方に出会う機会がなかった人もいますから。せっかく出会っても経験値が違いすぎて会話が噛み合わなかったり、アプリだとマッチしてもメールのやり取りが分からずデートに結びつかなかったりすることも多々ありますしね」

田岡さん「婚活所だと、お互いの条件だけでなく、過去の恋愛歴やフィーリングの合い具合等も加味した上でマッチングするので、恋愛活動に割く労力的な負担を少なくできます。逆にアプリを上手に使えるものの、複数とマッチしすぎて全員に対応できず、ひとりひとりの出会いに対して希薄になってしまうことに疲れて婚活所に来る方もいますね。人それぞれに抱える事情は違いますから、それぞれのお悩みに応じたサポートをできるのが婚活所の魅力ということになるんですかね」

高田さん「実は弊社では『Bridge(ブリッジ)』というアプリも提供しているのですが、アプリ内で上手にパートナーと出会っている人もいるんですよ。ですから、経験値や手法の好み等、色々ある中で、一番自分に適したものを選び取って、パートナー探しをすることが大切なんですよね。話せば話すほどに感じるのは、ゲイの恋愛事情も異性間同士と変わらないということ。私共としては、もっと多くの人にセクシャリティの多様性について理解してもらうことで偏見がなくなり、それぞれの"幸せのカタチを認め合える"社会を実現していければ。そんな風に強く思うばかりです」

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【取材協力】
xxx株式会社(呼称:エイジィ)
東京都新宿区西新宿7丁目2番5号 TH西新宿ビル8階
ゲイ専門の結婚相談所「ブリッジラウンジ」

※このページの掲載内容は、更新当時の情報です。

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