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「性的同意」の本当の意味を知ってる? 「コンドームをつけないのはDVになることも?」未だに「ピル=性に奔放」のイメージは古すぎる!!SHELLY、ゆきぽよらが提案する”新・性教育”

ライフ

テレ東

2020.7.4

seikyoiku_20200703_01.jpg▲左からSHELLY、ゆきぽよ、鈴木涼美、宋美玄

6月27日からスタートした「テレ東無観客フェス2020」。テレビ東京のプロデューサー・ディレクター陣による毎日入れ替わりで様々なイベントを有料配信していくスペシャル企画! その3日となる6月30日(火)に配信されたのが「コロナ時代に必要な『新・性教育』セクシャルマインドセットをバージョンアップせよ!!」だ。

企画を担当したのは、幼児向け子ども番組「シナぷしゅ」(毎週月~金曜あさ7時35分)やドラマ「アラサーちゃん 無修正」(Amazon、Netflix、Paraviでも配信中)を手掛けた工藤里紗プロデューサー。MCをSHELLYが担当し、パネラーには、鈴木涼美(作家)、宋美玄(産婦人科医)、峰なゆか(漫画家)、ゆきぽよ(モデル・タレント)が勢揃い。工藤Pいわく「今一番キレッキレの面子」がキャスティングされた。終盤のコーナーでは、「来世ではちゃんとします」の原作者・いつまちゃんや、今回の「テレ東無観客フェス2020」を束ねる伊藤隆行プロデューサーも参戦するなど大盛り上がりとなった。

「この数年、ジェンダーの話や#MeToo、性的同意、色々なハラスメントや性的マイノリティに関するニュースやムーブメント、エンタメが急激に増えました。私自身は関心がある一方で、ますます性に関する考えの差が開いているのでは?とも感じていました。

そんな中、最近SNSを通したセクハラ問題や、話題になった不倫問題などを目にして、こういうトラブルの根底には、 "性に対する認識のズレや気持ちの変化"が大きく関与しているなと。宋先生からも『コロナで未成年の妊娠相談が増えている』話も伺って、テレビマンとして母親として、いつか向き合わなければいけない...と思いつつ後回しにしていた"性教育"に向き合う必要があるのではないか?と考えました。

コロナ禍の今こそ、男女共に"性に対する無意識の思い込み"に気づかねば、時代に見合った価値観をまず知らねば、いつ知るの? 向き合うの?とも。学校でも、もっと広義に『性』をとらえた‟セクシャル教育"を行うべきだと考えます」と工藤P。

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そんな工藤Pの想いと性に対して前向きかつ新しい価値観を持った出演者たちの本音が存分に詰まった約2時間半。イベントでは、「男女のすれ違う性的同意」を軸に、「生理」「コンドーム」「ピル」「避妊」「中絶」「セックスレス」など、地上波ではなかなか聞くことができないワードがバンバン飛び交い、果ては政治にまつわる見解まで...刺激的かつ真剣な「性にまつわる」トークが繰り広げられた。

今回「テレ東プラス」では、トークの一部を抜粋してお届けする。

「ピル=あばずれ」みたいな考え方をバージョンアップさせてほしい!


「これは古い! バージョンアップしなくちゃ」というテーマで、それぞれが性に関する古い価値観と新しい価値観を発表していく中、宋先生とゆきぽよが、偶然にも同じテーマを挙げていたのが「ピル(※避妊効果だけではなく、副効果に、PMS、生理痛、生理不順、子宮内膜症の改善などがある)」について。

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宋:OLDピル=あばずれ(淫乱)、NEWピル=自分でコントロール
ゆきぽよ:OLDピル=避妊のため、NEWピル=生理周期を整える

宋先生が「世の女性は生理に振り回されるのが当たり前だと思っているけど、いっぱい治療法があるんですよ。ピルは保険適用になる場合もあるし、自分で生理をコントロールして何が悪い! 男性だけでなく当事者の女性もちゃんとした知識を持っていない」と展開すると、ゆきぽよも「ピルの本来の意味を知らない人が多すぎる!」とピルに対する偏見がまん延していることを指摘します。

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「モデルさんと対談すると、みんな"ピルを飲んで生理をコントロールしている"と話してくれるんだけど、たいていの雑誌はカットされちゃうんですよね。やっぱりピルに対する偏見なのかな? と思っちゃう」

鈴木「タレントさんが性的なイメージを回避する傾向がある、ということと、ピルへの偏見が重なって、"ピルを飲んでいる=避妊が必要な生活=セックスしてるんだ!"と見られるのを避けたいんだと思います。必ずしも本人の希望ではないと思いますが、セックスの話を避けるのと同じ要領でピルの話題もカットされてしまう。ピルは決して猥談じゃないし、医療なので本来性的なイメージと結びつくのもおかしいのですが」

SHELLY「私も18歳くらいから飲んでましたよ。放送業界では、番組内で"生理=タブー"という風潮もありますよね。以前番組で"このポーチ、生理用品を入れるのにちょうどいいかも"とコメントして、スタジオですごく盛り上がったんですけど、放送ではばっさりカットされていました(笑)。あの時、"生理用品って言っちゃダメなの?"と違和感を覚えたんですよね」

「ピルの都市伝説に振り回されず、体が辛ければ処方してもらって、生理の煩わしさからフリーになって欲しいと思います」

コンドームをしないのも立派なDV


「日本では性的同意(※性的な活動を行う際にお互いの意思を尊重し、相互で同意を得ること)の表現が難しい」というトークテーマも。

SHELLY「日本は性的同意を受け入れる、セックスを積極的に受け入れる子は軽いと思われますよね」

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鈴木「"嫌よ嫌よも好きのうち"という俗語がある日本と比べて、アメリカは"イエス"の文化。性的同意のシンプルさが日本とは違います。『いやん』と『NO』の区別は、まず男女間での共有が必要なんですよ」

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たしかに日本のアダルトビデオに関していえば、女性側の「本気の嫌」が分かりづらいという印象は否めない。

「強引なプレイは、互いの信頼があってこそ成立するものですからね。意思の疎通ができていなければ犯罪にもなりえます」

そもそも、「性的同意」という言葉を初めて耳にする人もいるかもしれない。受け取る人の価値観によって極めて曖昧ともいえるこの言葉...そこで宋先生が、明確にレクチャーしてくれた。

「あうんの呼吸で"今日はセックスができるかな..." "断らないんだからいいだろう"ではなく、相手が積極的に同意しないと同意とは言えないんですね。女性側も"私もしたい、そういう気分です!"と相手に伝えなければならない。この男女間のギャップが埋まらない限り、セクハラや性暴力、ハニートラップの問題は永久になくならないと思います。"結婚=好きな時にセックスができる"という考え方もやめたほうがいいですね」

宋先生は、"性的同意を得ることは、男性の身を守る術である"と力説する。


fes_20200704_mine.png▲今回リモートで参加した峰は、出産を終えたばかり。

「中絶は10代の子ばかり取り上げられますけど、実は既婚者の中絶も多いと聞きます。まだ若い子が彼氏に"コンドームをつけて"と言いにくいのはなんとなく理解できるけど、夫に"避妊をして"と言えないのはひどいな...」

SHELLY「コンドームをしないのも(場合によっては)立派なDVですからね」

鈴木「同意の有無はセックスにおいては大変大事です。殺人だと同意があっても罪。でもセックスは、同意があれば愛の行為で、同意がなければ犯罪になることもある、いかに特殊なものであるかという意識も持ってもらいたい」

「男性から誘われても"1回は断らなくちゃダメ、ヤリマンだと思われる"みたいな雰囲気も問題ですよね。そうなると、男性側も自然と強気でいかなくちゃいけなくなるじゃないですか」

ゆきぽよ「そもそも日本のアダルトビデオ(以下AV)の作り方がよくないのかもしれませんよね(笑)。だからいつまでたっても、若い男子の価値観が改善できないのかも...」

鈴木「AVは性教育のためにあるものじゃないですからね。市場でウケるものをマーケティングで作っているわけですから」

(※有料配信より、一部抜粋)

イベントの最後には、テレビ東京・伊藤隆行部長も登場し、自身の性にまつわるエピソードを惜しむことなく披露。パネラー陣に一喝されるシーンも! 男性目線だと「マジか、それ!」的な驚愕の事実が次々と明らかになり、思わず耳を覆いたくなる内容だったかもしれないが、女性目線でも「なるほど」と学べることが多かった今回のスペシャルイベント。この他にも多くのテーマが語られたが、「男性はもっと自分に自信を持つべき。無駄なプライドはいらない。例え(セックスに)失敗したって女性はあなたを嫌いにならない」というパネラー陣の温かいメッセージも胸に響いた。

最後に、MCのSHELLYが、「全国の中学校で(性教育の一貫として)ぜひ見せるべき!」とおススメしたのが「紅茶の動画(セックスを紅茶に置きかえて考えてみよう)」だ。

©2015 Emmeline May and Blue Seat Studios

普段踏み込めないような領域にまでトークを発展させることができた事にこそ、配信する‟意義"はあったかなと。イベント後、技術さんや男性スタッフが『皆そんなこと考えていたんだ』とか『ピルって何も付けずにセックスしたいから...意外の理由で飲む人がいるなんて初めて知った!!!』とワイワイ話してた様子を見るだけでも、やって良かったと思いました。伊藤Pのように男性も‟ネタとしてではない性の話"をもっとできるといいですね。若い世代から大人まで何かを考えたり、楽に話すきっかけになってくれたらいいなと思います」(工藤P)。

「全国の高校生、大学生にこそ見て欲しい!」「少しずつセクシャルマインドを変えていって欲しい」という記者の願いも込めて...。ぜひまた、「セクシャルマインドセットをバージョンアップせよ!!」第2弾を開催してほしいものだ。

(取材・文/船桂子)

テレビ東京のプロデューサー・ディレクター陣が、毎日入れ替わりで様々なイベントを有料配信していくスペシャル企画「テレ東無観客フェス2020」はまだまだ続きます!

●本日夜8時開演
演劇「女のみち特別編~アンダーコロナの女たち~」
ドラマ「来世ではちゃんとします」などを手掛ける祖父江里奈プロデューサーによる演劇企画。ドラマの脚本を手掛けた劇作家ペヤンヌマキ(ブス会*)の代表作「女のみち」シリーズの特別編。コロナ禍の中、濃厚接触が不可避なAV業界ってどうなっているんだろう?と疑問を持ち、AV監督も務めるペヤンヌマキに脚本・演出を依頼。

作・演出:ペヤンヌマキ(ブス会*)
出演 :内田慈、もたい陽子、高野ゆらこ、尾倉ケント

担当:祖父江里奈(「来世ではちゃんとします」プロデュ―サー)
料金:1800 円(税込)
※作品は約 30 分程度を予定。その後、出演者やペヤンヌマキ、AV女優・羽田希による座談会を行います。

●7月5日(日)夜8時開演
佐久間宣行スペシャル企画「クズか、宝か?〜見えない企画を試してみる会〜」
イベントの最後を締めくくるのは、「ゴッドタン」の佐久間宣行プロデューサーが脳内に抱えるアイデアを実験的に試していく企画。

出演:田中卓志(アンガールズ)川島明(麒麟)、岩井勇気(ハライチ)
担当:佐久間宣行
料金 :1500 円(税込)

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