• #
  • トップ
  • ライフ
  • "メタボの3高"生活をやめるだけ! がんから命を守る食事と、...

“メタボの3高”生活をやめるだけ! がんから命を守る食事と、再発予防に効果がある健康法:主治医の小部屋

ライフ

テレ東

2020.7.29 主治医が見つかる診療所

木曜夜7時58分から放送の「主治医が見つかる診療所」は、皆さんが知りたい医療の疑問に第一線で活躍する医師たちがやさしく答える、知的エンターテイメントバラエティ。毎回、病院の選び方のコツや今すぐできる健康法などを、最新情報を交えて発信しています!

さて、今回WEBオリジナル企画「主治医の小部屋」に寄せられたのは、がんになりにくい食生活についての質問です。がん患者の命を救う食事と生活術「命の食事」を提唱する同番組のレギュラー・南雲吉則医師にお答えいただきました。

まずは"おかず食い"と油の使い分けから


shujii_20200729_01.jpg
Q:50代男性です。南雲先生の「命の食事プロジェクト 〜大切な人をがんから守るために〜」というWebサイトで、「タバコをしのいでトップに躍り出た発がん原因は "食生活" 」と書かれているのを読んで衝撃を受けました。がんから身を守るためにはどんな食事をすればいいのか知りたいです。

── 先生は著書『命の食事』の中でも、「がんが喜ぶ狂った食事」「がんを育てる狂った生活」という表現で食生活の大切さを説かれていますね。

「食事に関しては、わかりやすく言うと、メタボリックシンドローム(以下、メタボ)にならない食生活を心がければいいということです。『メタボの3高』という言葉があるのですが、メタボは高血圧、高血糖、高脂血症(脂質異常症)の3つのうち2つ以上に当てはまり、かつウエスト周囲径が太い(内蔵脂肪型肥満を示す)場合に診断されます。

では、この『メタボの3高』の原因は何かというと、高血圧は塩、高血糖は糖、高脂血症は油のとり過ぎです。つまり、糖・油・塩の3つに注意することが命を守る食事につながるという、非常に簡単な話なんですね。

今、がんの死亡原因となっているのは、トップが食生活、次にタバコ、3番目が感染症で、これらを合わせると約70%を占めています。毎日の生活の中で"命の食事"のような考え方をもってシンプルライフを心がければ、苦労や我慢をすることなく健康管理ができるわけです」

── 具体的に毎日の食事はどのように工夫するとよいのでしょうか。

「まず糖ですが、糖は体の中で脂肪に容易に変換されるので、肥満や糖尿病の元になります。また、血管の内皮細胞という血管の内側の粘膜細胞にあるコラーゲンと結びつき、糖コラーゲンというAGE(終末糖化産物)ができてしまうと動脈硬化を起こし、それが心筋梗塞や脳梗塞、がんの原因になります。

ではどうすればよいか。糖を制限する方法としておすすめなのが "おかず食い" です。おかずを中心に食べて糖質制限をしていれば肥満の原因にはならないので、カロリーは気にせず脂質でもタンパク質でもとってください。それでも太るようなら食事の回数を1回抜きましょう。

次に油ですが、健康に悪い油とは何かというと、トランス脂肪酸が心筋梗塞や脳梗塞、がんを引き起こす原因になるといわれています。さらに、サラダ油やコーン油に含まれている必須脂肪酸のオメガ6(n-6系脂肪酸)も、とりすぎると体に炎症を起こして心筋梗塞や脳梗塞、がんのリスクを高めることがわかっています。

一方で、積極的に増やしたいのが抗炎症作用のあるオメガ3(n-3系脂肪酸)です。オメガ3は寒い地方の油で、エゴマ油や亜麻仁油、あるいは青魚の油などに含まれています。ただし、熱に弱いという弱点があり、すぐに酸化してしまいます。炒め物や揚げ物をするときは酸化しにくいココナッツオイルやバター、ラードなど、暑い地方の植物油か体温の高い動物の脂を使い、エゴマ油や亜麻仁油はサラダや冷たい料理にかけるようにすると、オメガ3を自然に摂取できるようになります」

再発防止には日光浴やサプリでビタミンDの補給も


shujii_20200729_02.jpg画像素材:PIXTA

── 塩は高血圧の予防や治療で気をつけている人は多そうですね。

「塩については昔から減塩が大切だといわれています。脳卒中の死亡率が高かった長野県では食事指導員を育成して、減塩対策を40年にわたって取り組んできました。その甲斐あって、現在は22年間連続してがんの死亡率が低い都道府県ベスト1になっています。

減塩は高血圧、脳卒中だけではなく、がんの死亡率を下げることにもなったのです。料理をする際ははじめから塩を使うのをやめて、だしをとったり酢を調味料として使ったりひと工夫することで、かなりの減塩効果が期待できます。

それと、意外なところで落とし穴になりやすいのがうま味調味料(化学調味料)です。うま味調味料はグルタミン酸ナトリウムといってナトリウム(塩分)が入っているんですね。そのため、うま味調味料を使って料理をしていると減塩が達成できないこともありますので、注意が必要です」

── すでにがんに罹患した方で再発予防を考える場合はいかがでしょうか。

「再発が怖い、再発を防ぎたい場合、いちばん、がんに効果があるのはビタミンDです。ビタミンD欠乏症のがん患者さんは死亡リスクが1.7倍になるという報告があり、一方でビタミンDの血中濃度が十分にあればそのリスクが0.58倍まで下がるといわれています(乳がんの場合)。今まさに体の中にがんがあるのでしたら、ビタミンDの摂取には気を配ってほしいと思います。

ビタミンDは、食品ならきくらげや干ししいたけなどの中に含まれています。ただ、食事で毎日そればかりを食べるのは難しいですよね。また、紫外線を浴びることによって体の中で合成もされるのですが、たとえば秋から春にかけての紫外線の少ない時季は、日なたぼっこをしているくらいではなかなか増やせません。ビタミンDのサプリメントを飲む、あるいはタンニングマシン(日焼けマシン)に入って週に30〜40分くらい全身を焼くという方法で補充するといいでしょう。

昔の人たちはよく日光浴や日なたぼっこをしていましたが、それがひとつの健康法だったわけです。そうした、いにしえの健康法を今もう一度見直すべきなのかもしれませんね」

── 南雲先生、ありがとうございました!

【南雲吉則医師 プロフィール】
医学博士 昭和56年3月、東京慈恵会医科大学卒業
東京女子医科大学形成外科研修、癌研究会附属病院外科勤務、東京慈恵会医科大学第一外科乳腺外来医長を歴任。平成2年 医療法人の認可を受け、「医療法人社団ナグモ会ナグモクリニック」を開設。医療法人社団ナグモ会理事長、ナグモクリニック総院長 平成28年4月 ナグモクリニック福岡院長。
著書に「命の食事」(主婦の友社)、「紫外線のすごい力」(主婦の友社)など多数。

※この記事は南雲吉則医師の見解に基づいて作成したものです。

今回お話を伺った南雲先生も出演する主治医が見つかる診療所スペシャル【得する健康クイズ大会 主治医からの挑戦状】(7月30日木曜夜7時58分)。

shujii_20200729_03.jpg
自宅で簡単に楽しく自分の脳や体の若さをチェックできる「セルフドック」を送る。 「注意力」「思い出し力」「認識力」の若さなどを出演者と一緒にテレビの前でチェックしてみよう! さらに、最強の脳若返り食品とはいったい...? また、夏場は「脳梗塞」の死亡率が最も高くなる季節ともいわれている。とくに今年は感染予防のため、マスクを付けているのでいっそう危険度が増す可能性も。その原因と対策についても徹底解説。この夏を若々しく元気に過ごすための情報をお見逃しなく!

関連タグ

一緒に読まれています!

この記事を共有する

番組情報INFORMATION

主治医が見つかる診療所

主治医が見つかる診療所

医者や病院の選び方、病気に応じた治療方法…医療に関する様々な疑問に、スタジオに集結した現役医師たちが一挙お答えします。新しいスタイルの“医者を選べる”知的エンターテイメントバラエティ番組です。

放送日時:テレビ東京系列 毎週木曜 夜7時58分

出演者

【司会】草野仁、東野幸治  【アシスタント】森本智子(テレビ東京アナウンサー)

人気の記事POPULAR ARTICLE

    カテゴリ一覧