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日本人に欠かせない調味料、手作り醤油キットに込めた想い@大徳醤油株式会社

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テレ東プラス

2021.4.2

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醤油は、日本人に絶対欠かせない調味料。昔は高級品だったこともあるが、今では手軽にどの家庭にもある身近な存在になっている。その割に製法などを意外と知られていないのが実情だ。

醤油の製法は「本醸造」「混合醸造」「混合」と3種類に分けられる。日本醤油協会の定義では、本醸造で作られた酵素の添加、醸造の促進を行わず食品添加物も使用していない製法を天然醸造という。これは昔ながらの製法だが、製造工程に時間がかかるため今では少なくなっており、酵素などの添加で醸造を促進しその過程を短くする製法が多くなっている。

そんな中、天然醸造にこだわりをもって醤油作りを行っている醤油蔵がある。兵庫県養父市にある「大徳醤油」だ。

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1910年創業「大徳醤油」の天然醸造へのこだわりは「機(とき)有るべし」という商品名にもしたこの言葉に詰まっている。日本の有機農業の先駆者が、有機という言葉を「機(とき)有るべし」と読み、"すべての生命の活動を表したような言葉だ"と言ったそう。醸造と言う行為は「幾億の微生物のいのちの活動の生産物をいただくことだ」と心に刻んでおくため、その言葉を商品名にしている。

そんな「大徳醤油」は、蔵全体についた酵母たちを含めて発酵させる...加温などの人工的な温度調整をしない醸造にこだわりを持っている。「大徳醤油」独自の製法と言うよりは昔ながらの伝統的な製法にこだわり、守っていると言う方が正しいかもしれない。

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そのため、「大徳醤油」では麹造りから自社で行っている。創業当時はどの醤油蔵でもそうだったが、今では製造工程の短縮を目的とし、自社での麹作りを行っているところは数少ない。

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「大徳醤油」4代目・浄慶拓志社長に話を伺うと、「麹造りから長期間熟成させて作る醤油屋さんは少なくなってきています。なので、残っている醤油屋さんは商売よりも伝統の技術を未来に残すという使命があるんじゃないかと思っています。昔は高級品だった醤油も今では低価格になっていて新規参入の設備投資も回収するのが難しく、参入障壁も高くなっているので残っている我々が頑張らないと、と思っています」と熱い思いを語ってくれた。

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「大徳醤油」では、家庭でも醤油作りを体験できる「醤油じかん 手作り体験キット」も販売している。このキットを使ってみると、醤油作りがとてもシンプルであることがよくわかる。同梱されているのは、食塩、麹、そして最後に醤油を絞るための布。

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食塩水を作り麹と混ぜ合わせ、あとはひたすら醸造を待つ。しかし、このまま放っておけばいいわけではない。もろみは生き物なので、定期的に世話(混ぜ合わせる)をする必要があるのだ。1年以上かけて醤油とともに暮らすことで、醤油に対する理解も深まる。

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醤油を絞った後のもろみも、余すことなく料理に活かすことができる。自分たちで育てた醤油ともろみを使った料理を作る。在宅での食事が増えた今、料理作りがさらに楽しいものとなり、いつもの料理もまた違った味わいになるのではないだろうか。

浄慶社長に、キットに込めた想いを聞いた。

「本来醤油は旨味調味料ではなく、食べ物の味を引き立てるための調味料です。口に入れた瞬間の存在感はありますが、醤油の味は食べ物の味を消さぬよう後から弱まり、素材の味が引き立つ...それが昔ながらの醤油です。伝統的な製法で醸造させないと生まれづらい味のため、弊社ではその製法にこだわっています。日本人に馴染み深いこの味と伝統を大切に守りたいと思っています。そのため少しでもその製法に触れていただき、伝統的な醤油を知っていただくためにこのキットを販売しました。

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我々は有機・地域・伝統という三つのワードを大切にしています。有機は命の循環を大切にし、醸造という行為は幾億の微生物のいのちの活動の生産物をいただくことだと心に刻んでいます。そして地域の食材を使っており、但馬の風土に育まれた食べ物にこだわりを持っています。醸造方法など伝統的な醤油を伝え続け、良い意味で守ること。一方で進化する部分としては、若い人たちにも興味を持ってもらい伝統を伝えていくためにパッケージのデザインを工夫したり親しみやすくしています。伝統ある会社ですが、少人数のためベンチャーマインドと言いますか、新しいことには積極的にチャレンジしようと思っています。醤油をベースにした商品開発などに取り組むのもその一環です」

そんな「大徳醤油」の想いが詰まった「醤油じかん 手作り醤油キット」が「ふるさと名品オブ・ザ・イヤー2020 地方創生大賞(地方創生担当大臣賞)」を受賞した。「ふるさと名品オブ・ザ・イヤー」は、地域の将来を支える名品とその市場開拓を支援する表彰制度。地域の魅力づくりを応援する民間企業が、各地域に眠る名品とそれを支えるストーリーや取り組みをそれぞれの視点で選んで表彰する。政府の後援も得て、さまざまな地域の活性化を生み出すイベントだ。

daitoku_20210402_08.jpghttps://furusatomeihin.jp/index.php

「大徳醤油」の思いや取り組みは、まさに「ふるさと名品オブ・ザ・イヤー」の目的にマッチするものである。この他にも、全国の地域を盛り上げる熱い取り組みを紹介しているので、ぜひサイトでチェックして欲しい!

※このページの掲載内容は、更新当時の情報です。

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