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コロナ禍で妊活を決意した夫婦...家族全員が感染「出産に対する不安よりも、子どもができたことへの驚きと喜びの方が大きかった」

ライフ

テレ東プラス

2022.6.1

新型コロナウイルス感染拡大によって目にするようになった「産み控え」という言葉。
厚生労働省が2022年2月に公表した人口動態統計(速報値)によると、2021年の出生数は84万2897人と過去最少を更新。年々減少傾向だったが、未知のウイルスに対する不安や経済状況の悪化などから、妊娠・出産をためらう家庭が多かったことが一因にあると言われている。

だがその一方で、パンデミックによる心境や環境の変化がきっかけとなり、結婚や妊娠を選択した人も。

今回取材した後藤さん(40歳)も、その一人。後藤さんはコロナ禍での妊娠・出産を経て、現在はご夫婦で1歳の男の子を育てている。

2021年6月、39歳で初めての出産を経験した後藤さんは、妊娠が分かってから現在に至るまで常にコロナ禍で「むしろ、平常時の妊娠生活や子育てを知らない」と話す。

このタイミングでの妊娠・出産に不安はなかったのか。妊娠するまでの経緯や思い、コロナ禍での出産や子育ての現実など、リアルな話を聞いた。

shussan_20220601_01.jpg画像素材:PIXTA

コロナ禍になって初めて、夫婦で将来について話し合いました


――2021年6月に出産した後藤さん。まずは出産に至るまでの経緯から教えてください。

「実は私たち夫婦は、コロナ禍になるまで、いわゆる妊活というものをしたことがありませんでした。35歳で3歳年下の夫と結婚し、姉が不妊治療を経験していたこともあり、特に調べたわけではありませんが、なんとなく私自身も"そう簡単に子どもができないのではないか..."と感じていたのです。夫や親族にも『私たちはずっと2人家族かな』と話していましたし、夫も自分の甥や姪を見ても、特に羨ましそうにしている様子はなかったので、勝手に『子どもは望んでいないのだろう』と思っていました。
結婚後もお互い仕事が忙しく、きちんと将来について話し合ったことがありませんでしたし、姉の不妊治療の経験や私の妊娠に対する不安も夫に伝えたことがなくて...。

そんな夫婦の状況を一転させたのがコロナ禍でした。
2020年の春に緊急事態宣言が発出されると、友人と遊ぶ機会も減り、夫婦2人で過ごす時間が格段に増えて、それまで以上に色々な話をするようになりました。そこでなんとなく子どもについて聞いてみると、夫は結婚してから徐々に子育てに憧れを持つようになったと。『今ならいつ子どもができてもいい。できなかったらその時は、2人で幸せな家庭を築いていこう』と言われました。そんな夫の想いを聞いたら私も気持ちが楽になって、子どもが欲しい...自然とそう思えるようになったのです。そして、2020年の10月に妊娠したことが分かりました」


――今より新型コロナウイルスの情報が少なく、混沌としていた時期だったと思います。出産に対する不安はありませんでしたか?

「不安よりも、自分に子どもができたことへの驚きと喜びの方が大きかったです。以前私が開腹手術をしていたので、帝王切開の可能性が高く、さらに高齢出産であること、コロナ禍ということもあり、『安心・安全を優先しましょう』とお医者さんからアドバイスをいただき、お世話になっていた産院から都立の総合病院に転院しました。感染対策ありきの妊娠生活の始まりでした」

shussan_20220601_02.jpg画像素材:PIXTA

――妊婦健診なども平常時とは違っていたのでしょうか。

「そうですね、例えば、健診時に診察室に入れるのは基本的に妊婦さんだけで、パートナーが同席してエコーを見るという、ドラマのような光景はありませんでした。病院の建物の横に"行列があるな"と思ってのぞいてみたらPCR検査のブースだったり、総合受付に入る前は検温、消毒が徹底されていたりと、思い返すと殺伐とした雰囲気でしたね。
平常時の妊娠・出産を知らないどころか、そもそも妊娠に対する知識が足りなかったので、子育て経験のある友人によく聞いていましたが、『普通の妊娠生活とはこういうものだよ』と教えてもらって、『そうなんだ、知らなかった』と思うことも多かったです」

――妊娠中、日々の生活の中で心がけていたことはありますか?

「基本的な感染対策と、あまり出歩かないということでしょうか。一人の時は日々の買い物と散歩程度で、スーパー、ドラッグストア、公園の3ヵ所をめぐる毎日でした。
また、意識的にマイナスな情報は耳に入れないようにしていました。妊娠7ヵ月に入ってようやく国内でワクチン接種が開始されたと聞き、ほっとしたのを覚えています。
妊娠中は母子共に大きなトラブルもなく順調でしたが、実は夫が、12月に箱根のホテルを予約してくれていたんです。でも、感染状況は年末に向けて日々悪化していきましたし、私のお腹もどんどん大きくなるし...諦めて当然ではありましたが、キャンセルする時は夫婦で少し悩みました」

――妊娠が分かった時点で「帝王切開の可能性が高かった」とのことですが、実際の出産の状況は?

「安全第一で予定帝王切開を選びましたが、入院・出産予定日が分かるので、夫も事前に休みを取ることができました。手術自体は私がマスクをしていること以外、平常時と変わりがなかったように思います。
出産時、夫は息子にも私にも会うことはできませんでしたが、待合室なども人が少なく、とても静かで、過度に緊張したと言っていました。
忘れられないのは、クールな印象だった担当のお医者さんが、出産直後に夫のもとへ行ってスマホを預かり、産まれたばかりの息子の写真を何枚も撮ってくださったことです。動画も撮影してくださって...コロナ禍だからこそ味わえたうれしい出来事でした」

――入院中の感染対策に関する、印象的なエピソードはありますか?

「入院前のPCR検査と入院時の付き添い制限、あとはベッドで寝ているときもマスク着用でした。入院すると外部との接触がなくなるので、看護師さんも平常時と同じように対応していましたし、産後は3時間ごとに母子で授乳室に集まり、お母さん同士は顔を合わせて会話することもできました」

※このページの掲載内容は、更新当時の情報です。
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