「ホス狂い」で話題!大泉りかの半生...SMショーでモデルも
――最初はパフォーマーとしてデビューした大泉さんですが、作家として書き始めた経緯は?
「ライターになりたいという思いもあったので、SMショーの取材に来ていた編集者に売り込んだんです。『じゃあ、安いけど書いてみる?』と言われて書いたのが、人妻系のエロ本でした。当時の私は大学生でしたが、その体験告白コーナーに『旦那が酔い潰れている間に、旦那の弟と...』みたいな妄想ストーリーを書いているうちに、大学を卒業することになってしまいました(笑)。
当時はライターと同時に、"フリーで脱げる人"という触れ込みで、誘われたら片っ端から脱いでいたので、口コミでさまざまな仕事が回ってきましたね。ギャラリーをオープンするのでストリップを披露してほしい、裸でパイを投げられる役をやってほしい、キャットファイトなど...常盤響さんの写真集でも脱いでいます。当時はとにかく脱ぎ散らかしていました(笑)」
――思い切りがいいというかなんというか...。でも、それだけで食べていくのは、なかなか大変ですよね?
「そうなんですよ。大学卒業後は風俗誌の編集プロダクションに就職しましたが、めちゃくちゃブラックだったので退職し、小学館の編集者が業務委託でWEB管理できる人を探してるというので転職しました。そこで『生え抜きの作家が欲しいから、ライトノベル書いてみない?』と誘われて、書くようになったんです。
若い頃は生活するのも大変でしたが、みんなが賞を獲ってデビューするところを、最初から業界に入って、立場を作り上げてきたというのはあるかもしれないですね。脱ぎ散らかしていたこともあり、『ライトノベル界で一番エロいのを書いてくれ』と頼まれて肌色ラノベを書くようになって...。さらに別の編集者に『官能小説も書いてみませんか?』と誘われて、デビューした感じです」
――官能小説家としてデビューするには、やはり経験が重要になるのでしょうか?
「官能小説の場合、取材も多少はしますが、基本的には頭で思い描いて書くことが多いので、経験値より妄想力の方が重要だと思います。私の場合、映画を観るのが好きなので、そこから思いつくことが多いかもしれません。例えば、戦争で死にそうな兵士が『お願いだから、最後に君の裸を見せてくれ』と言いながら死んでいくシーンがあったら、"あっ、それいいな。めちゃくちゃエロいな"って(笑)。そこから、どんなシチュエーションがいいか話を広げていき、"不倫カップルが旅行中に事故に遭い、病室で彼女と一緒にいたら妻にバレるから、最後にちょっとおっぱいを見せて出ていってくれ"みたいな(笑)。
あと今って、"歳の差の恋とはけしからん!"みたいな風潮があるじゃないですか。そんなところからヒントを得て、逆張りでシングルファザーが風俗に行き、出てきた女の子が娘の友達、でもその友達はファザコンで奨学金のために風俗で働いていて...という官能小説を、去年夏のスポーツ紙で連載していました」
――なるほど。たしかにそそられる設定ばかりです(笑)。最後に、今後の大泉さんの展望を教えてください。
「官能小説は発注を受ければ書くという感じでしょうか。本当は、自分で書いて持ち込めばいいんですけど、今、自分の興味が『ホス狂い』のようなルポルタージュに移行しているので。子どもを産むまでは小説を書くのが好きだったんですけど、子どもが産まれると、育児も大変だし、なかなか人と会えなくなるじゃないですか。人と会う機会が少なくなってしまうのが嫌なので、今はあえて他人と関われる仕事を受けるようにしています。
昨今のSNSでは、どちらかというと性にネガティブな声がおおきくて、"男が嫌い"とは言いやすいけど、"私は男が大好きです!"とは言いにくい世の中。だから私は、あえて後者の声を拾っていきたいです」
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1月15日(日)夜10時に公開するインタビュー後編では、話題の著書『ホス狂い』や女性用風俗について伺います。
「ホス狂い」(鉄人社)
【大泉りか プロフィール】
1977年、東京都生まれ。SMショーのモデルやキャットファイターなど、アンダーグラウンドな世界にどっぷりと浸かった20代を過ごす。2004年に『ファック・ミー・テンダー』(講談社)でデビュー。以後、官能小説や女性向けポルノノベル、女性の生き方をテーマとしたエッセイなどの執筆を中心に活躍。漫画の原作なども手がけ、20冊以上の著書を持つ。女性用風俗を取材した「FORZA STYLE」 も話題。
毎月、「聖ドグダミ女学院」というイベントも行っている。
「聖ドグダミ女学院」公式Twitter:@pundit_dokudami
(取材・文/谷亜ヒロコ)
