<チューブ調味料>保存期間と正しい保存方法は?専門家がすすめる”意外なレシピ”

ちょい足しやお手軽レシピも!おいしい使い方を専門家が伝授


今回のアンケート結果や、ご意見・疑問などを踏まえ、管理栄養士として、多くのメディアで活躍している浅野まみこさんに、お話を伺いました。

Q.最近のチューブ調味料の傾向は?

「昔に比べて本当に種類が豊富です。中華だしや豆板醤、コチュジャンといった、中華系・韓国系の調味料がチューブタイプになった他、最近では従来の薬味系に加えて青じそやパクチー、レモン。紅生姜やアンチョビ、福神漬けなどちょっとだけ使いたいもの。あとはサツマイモや餡子といった甘いペーストなど、かなりバリエーションの幅も広くなっています」

Q.保存期間や保存方法に関しての疑問が多く、「冷凍保存しても大丈夫?」といった声もありました。

「保存期間は種類によりますが、開封後は冷蔵保存で、ワサビやからしは3~4カ月。生姜やニンニク、その他のチューブ調味料は、1カ月が目安です。タイプによって違いはあるので、パッケージやメーカーサイトを見て、確認すると安心ですね。

冷蔵庫で保管する際できるだけ空気を抜いた方が、風味を保つことができます。冷凍保存を試したことはないですが、可能だと思います。ただ油脂を含むため風味は落ちますし、保存期間がさほど短いわけではないので、使い切る方がお勧めです」

Q.保存期間が長いことから、安全性が気になる人も少なくないようです。

「食品の品質保持のために添加物は入っていますが、厳格な食品の規格基準に基づいています。添加物も食品の一部。保存料や添加物を気にする人は多いですが、過剰にナーバスになる必要はありません」

Q.メーカーによって味や風味に違いがあるのは、どうしてなのでしょう?

「チューブ調味料の基本的な話になりますが、ワサビや生姜、ニンニクといったベースとなる原材料に、油や塩、香料などを加えて作られる加工品です。メーカーによって使用する原料の品種が違う他、加えるもののレシピによって味や風味が変わります。各社のこだわりや企業努力が出るところですし、好みの味を探す楽しみもあると思いますよ」

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チューブ調味料の栄養や使い方のコツ


Q.生姜やニンニクなど、原料の野菜と比較して栄養面には差があるのでしょうか? また、すりおろしたものなどに比べ、風味が「もの足りない」と感じる人が多いようです。

「例えばチューブ調味料の生姜でも、体を温める成分ジンゲロンやショウガオールなど原料由来の栄養は含まれます。ただし、同じ10gであれば、油脂などを加えた加工品であるチューブ調味料より、生の生姜をすりおろしたものの方が、もちろん栄養成分は多くなります。
しかし、チューブ調味料は保存が効いて使いやすく、手軽に使えるメリットがあります。わずかな差を気にするよりも、手軽さを優先して、おいしく楽しめるほうがいいのではないでしょうか。

香りや風味は油に溶かしているため、加熱すると揮発して飛びやすい特徴があります。料理なら、下ごしらえや最初に加える他、仕上げの風味づけに入れたり、食べる時にちょい足ししたり、タイミングで香りや風味を利かせるのがコツです」

Q.レシピで生姜やニンニク1かけをチューブ調味料で代用する場合、量の目安は?

「一般的なレシピで出てくる1かけの目安は、約小さじ2の分量です。チューブ調味料なら、絞り出す長さ3~5cm。香りは抑えられていますので、お好みで多く入れてもいいですし、風味を利かせたいならレシピの分量に追加して、仕上げにも使ってください」

Q.きれいに絞り出して使い切るコツはありますか?

「ソフトパッケージなので、空気を入れて立てておくと、自然と最後まで使い切れます。ただ、保存の際に空気が入った状態だと、風味が劣化しやすいため、少なくなってから使う時は、蓋をしっかりと閉め、反対側のチューブの後ろを持って振る。平らな場所に寝かせて置いてフォークや包丁の背などで上からなぞる、お箸で挟んで絞り切る方法などもあります。最終手段は、ハサミでカットして、小さなゴムベラなどですくいましょう」



意外な使い方やちょい足し、超簡単レシピも!


Q.チューブ調味料の上手な使い方は?

「油や塩分を含む特性を活かすのが、上手な活用法。メーカーや好みによっても変わるので、分量は省きますが『ちょっと少ないかな』くらいで味を見て、足してください。ちょい足しで加減ができるのがチューブ調味料の利点です。風味は加熱すると飛ぶので、入れるタイミングも意識するといいですね」

【ちょい足し編】

「多くのチューブ調味料が合うものとしては、豆腐、納豆、市販やレトルトの他カップタイプなどのスープ。ドレッシングは、作る際に足す、市販のものに混ぜるのもお勧めです。

その他、ポン酢に混ぜるものとして、定番のもみじおろしもいいですが、レモンペーストや刻みレモンも合います。味噌に柚子胡椒やネギ塩、パクチー、しそなどを混ぜると、肉や魚の他、野菜などのディップ系にも。牛丼はもみじおろし、パクチーで少しずつ味変すると、一口ごとに違う味を楽しめます」

【料理編】

「塩味が含まれるため、お肉などにチューブ調味料のニンニクやショウガを揉み込むと、下味がつくので味付け要員としても便利。同じく塩味を活かす方向では、茹でたパスタを炒めるのに、オリーブオイル、ニンニクに加え、青じそや刻みレモンなどチューブ調味料だけで味付けすることも可能です。

卵との相性もよく、玉子焼きを作る時に混ぜるチューブ調味料を変えれば、毎日違う味の玉子焼きができます。究極の簡単レシピとしては、生姜、中華だし、ネギ塩を好みの割合で入れ、お湯を注いで混ぜればスープの完成です」

Q.お悩みに「ワサビやからしを使い切れない」という声が多いのですが、いいレシピはありますか?

「どちらもドレッシングに混ぜるなど、風味を楽しむ方向で考えると使い切れる調味料です。からしは野菜を切って漬けるだけの『からし漬け』(からし、白味噌、醤油、みりんを合わせたものに漬けるなど)がお勧め。レシピサイトをチェックすると、たくさん出てきます。ワサビはかなり幅広く、クリームチーズにワサビを混ぜ、サーモンにつけるとパンに合いますし、炭水化物系にも合うので里芋とかサツマイモなどに混ぜ込んで、コロッケや変わりポテトサラダにしても。

油の揮発性で熱を加えると辛みが飛びますし、焼き物や揚げ物との相性がいいんです。たっぷり塗っても辛味が飛んで風味だけ残り、おいしいだけでなく、きれいなグリーンの映え要素もあり、おつまみにもぴったりです。
鶏肉などに塗って焼くのが一つ。また、お勧めは揚げ衣にする方法。海苔にごはんを敷いて、たくあんを裏巻き(普通の海苔巻きとは反対に具を海苔の側に置いて、ごはんが外になるように巻く)したものに、バターナイフで全体にたっぷりとワサビを塗り、衣にして揚げると、ワサビの辛味が抜け、香りと香ばしさが残る『ワサビ揚げのおしんこ巻き』ができます。量を使うレシピなので、使い切りたい時にも適していますよ。

定番の使い方だけでも便利なチューブ調味料ですが、使い勝手のよさを活かしてちょい足しすると、意外な組み合わせを楽しめ、幅広く活躍してくれます。いつもと違う使い方も、ぜひ気軽に試してみてください」

【浅野まみこ(あさの まみこ)プロフィール】

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株式会社エビータ」代表取締役。管理栄養士。テレビや雑誌、新聞といった各種メディア出演に加え、商品開発やレシピ開発など食のコンサルティングをはじめ講演、イベントなど多方面で活躍。著書に『コンビニダイエット』(星海社)、『やせられないのは「夕方の空腹」が原因だった! 』(青春新書プレイブックス)ほか多数。

(取材・文/鍬田美穂)


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