メキシコの夫婦に衝撃…ニッポンでお世話になった食堂の家族から重大報告が:世界!ニッポン行きたい人応援団
続いて紹介するのは、アメリカに住む「組子」を愛するジョニーさん。
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組子とは、1400年以上前の飛鳥時代から続く日本建築の装飾技法。釘は一切使わず、小さな木の部品を組み合わせて、繊細な幾何学模様を作りあげます。
古くから障子や欄間などの建具に用いられ、その精度は100分の1ミリ単位。成田空港駅の柱にも組子が施されるなど、美しさに注目が集まっています。
DIY好きだったお父さんの影響で、木工職人を志したジョニーさん。5年前、地元で開催された組子教室に参加し、美しさと技術に感動。組子作りの奥深さに魅了され、その後も独学で研究を続けました。
組子の魅力について、「シンプルな模様の美しさ、緻密に計算された組み立て方です」と話すジョニーさん。ニッポンの鳥居をモチーフにしたテーブルや、「組みキューブ」と名付けたランプなど、組子に対する創作意欲は止まりません。
現在製作中の組子があるそうで、作業場へ。組子に必要な3種類のピースを、正確な角度にカットする道具を見せてくれました。精度を高めるため、道具から自作しています。
組子の基本の角度は22.5度、45度、67.5度の3つ。道具に木片をセットして鑿(のみ)で削ると、正確な角度に仕上がりました。
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こうして部品を一つずつ削り出していくこと1時間。木枠にはめていくと、コップや皿をのせるトレーの出来上がり。3年前から作った組子をインターネットで販売しており、ランプは50個も売れたそう。
ニッポンにはまだ一度も行ったことがないジョニーさん。家のローンもあり、経済的な余裕はありませんが、ニッポンでどうしても叶えたい夢が。
200種類以上ある組子のうち、ジョニーさんが作れるのはたった5つ。ニッポンで美しい組子をたくさん見て、職人さんから技術を学びたいと話します。そんなジョニーさんをニッポンにご招待! 念願の初来日を果たしました。
栃木の「鹿沼組子」に興味があり、技術を学びたいと話すジョニーさん。鹿沼組子とは、栃木県鹿沼市で300年以上受け継がれる木工装飾の伝統工芸です。鹿沼市は良質な杉やヒノキに恵まれ、江戸時代から木工の街として栄えたそう。元来の幾何学模様だけにとどまらず、独創的な絵画調の組子も特徴です。
向かったのは、栃木県の日光東照宮。全国から腕利きの宮大工や彫刻の職人が集められ、1年5カ月かけて造営された社殿に、鹿沼組子のルーツといわれる装飾があります。
神輿を納める建物の窓に施された、立涌花菱(たてわきはなびし)模様と呼ばれる細工。その後の鹿沼組子に影響を与えたという装飾を目にし、伝統の一端に触れます。
東照宮造営後、職人たちの一部が移り住んだのが、日光の南にある宿場町だった鹿沼市。木工装飾が根付き、祭事の道具や建具に施すことで組子が発展した、ニッポン随一の組子の街です。
今回お世話になるのは、伝統工芸士で鹿沼の名匠にも選ばれている吉原幸二さん。作品がローマ教皇に贈呈された、現代を代表する組子職人です。3人の息子さんも組子職人で、全員が伝統工芸士に認定されています。
まずは吉原さんが作った組子を見せていただくため、ご自宅へ。家を建てる際、建具は約1年かけ、すべて自分たちで作り上げたそう。衝立の孔雀のデザインは吉原さんのオリジナルで、何万というピースが使われており、出来上がるまで4〜5カ月かかったとか。
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床の間の障子には、「投網」という絵柄が使われています。同じ部品が連続する幾何学模様と違い、組み手の角度が一つひとつ変わる、絵柄としては最高峰の投網。「信じられないほど美しいです。想像以上のものを見て圧倒されました」。
翌日、アメリカに帰っても活かせる模様として、「五三の桐」「七宝」「桜亀甲」の3つを吉原さんに教えていただくことに。これが習得できれば、作れる模様の幅も格段に広がるそう。
ここで、アメリカで自作した、部品をはめて鑿でカットする道具を見ていただくと、皆さん「おおお〜、それはすごい」とびっくり。吉原さんたちも、何十年も前はジョニーさんと同じような道具で作業していたそうですが、今は違う道具を使っています。
発想と原理はジョニーさんのものと同じですが、わずか数ミリの精密な部品を大量に作るため、使うのは鑿ではなく鉋。その鉋が進化したものが「葉鉋」です。削る幅をネジで簡単に調節でき、刃がV字になっているため2つの部品の端を一度に切断できます。
一度に多くの部品が作れることに驚くジョニーさん。まとめて削った方が、部品ごとの誤差も生まれにくくなります。効率だけでなく精密さも追求した、職人の知恵が詰まった道具なのです。
そしていよいよ、3種類の模様を教わることに。初めに教わるのは「五三の桐」。正方形の地組み(枠)に5種類のパーツを組みます。
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長男の秀美さんが取り出したのは、薄い刃の入った「毛引き」と呼ばれる道具。木の長さを揃えたら、完全に切断しないギリギリの深さまで溝を入れます。ジョニーさんも挑戦しますが、力加減が難しそう。

組子とは、1400年以上前の飛鳥時代から続く日本建築の装飾技法。釘は一切使わず、小さな木の部品を組み合わせて、繊細な幾何学模様を作りあげます。
古くから障子や欄間などの建具に用いられ、その精度は100分の1ミリ単位。成田空港駅の柱にも組子が施されるなど、美しさに注目が集まっています。
DIY好きだったお父さんの影響で、木工職人を志したジョニーさん。5年前、地元で開催された組子教室に参加し、美しさと技術に感動。組子作りの奥深さに魅了され、その後も独学で研究を続けました。
組子の魅力について、「シンプルな模様の美しさ、緻密に計算された組み立て方です」と話すジョニーさん。ニッポンの鳥居をモチーフにしたテーブルや、「組みキューブ」と名付けたランプなど、組子に対する創作意欲は止まりません。
現在製作中の組子があるそうで、作業場へ。組子に必要な3種類のピースを、正確な角度にカットする道具を見せてくれました。精度を高めるため、道具から自作しています。
組子の基本の角度は22.5度、45度、67.5度の3つ。道具に木片をセットして鑿(のみ)で削ると、正確な角度に仕上がりました。

こうして部品を一つずつ削り出していくこと1時間。木枠にはめていくと、コップや皿をのせるトレーの出来上がり。3年前から作った組子をインターネットで販売しており、ランプは50個も売れたそう。
ニッポンにはまだ一度も行ったことがないジョニーさん。家のローンもあり、経済的な余裕はありませんが、ニッポンでどうしても叶えたい夢が。
200種類以上ある組子のうち、ジョニーさんが作れるのはたった5つ。ニッポンで美しい組子をたくさん見て、職人さんから技術を学びたいと話します。そんなジョニーさんをニッポンにご招待! 念願の初来日を果たしました。
栃木の「鹿沼組子」に興味があり、技術を学びたいと話すジョニーさん。鹿沼組子とは、栃木県鹿沼市で300年以上受け継がれる木工装飾の伝統工芸です。鹿沼市は良質な杉やヒノキに恵まれ、江戸時代から木工の街として栄えたそう。元来の幾何学模様だけにとどまらず、独創的な絵画調の組子も特徴です。
向かったのは、栃木県の日光東照宮。全国から腕利きの宮大工や彫刻の職人が集められ、1年5カ月かけて造営された社殿に、鹿沼組子のルーツといわれる装飾があります。
神輿を納める建物の窓に施された、立涌花菱(たてわきはなびし)模様と呼ばれる細工。その後の鹿沼組子に影響を与えたという装飾を目にし、伝統の一端に触れます。
東照宮造営後、職人たちの一部が移り住んだのが、日光の南にある宿場町だった鹿沼市。木工装飾が根付き、祭事の道具や建具に施すことで組子が発展した、ニッポン随一の組子の街です。
今回お世話になるのは、伝統工芸士で鹿沼の名匠にも選ばれている吉原幸二さん。作品がローマ教皇に贈呈された、現代を代表する組子職人です。3人の息子さんも組子職人で、全員が伝統工芸士に認定されています。
まずは吉原さんが作った組子を見せていただくため、ご自宅へ。家を建てる際、建具は約1年かけ、すべて自分たちで作り上げたそう。衝立の孔雀のデザインは吉原さんのオリジナルで、何万というピースが使われており、出来上がるまで4〜5カ月かかったとか。

床の間の障子には、「投網」という絵柄が使われています。同じ部品が連続する幾何学模様と違い、組み手の角度が一つひとつ変わる、絵柄としては最高峰の投網。「信じられないほど美しいです。想像以上のものを見て圧倒されました」。
翌日、アメリカに帰っても活かせる模様として、「五三の桐」「七宝」「桜亀甲」の3つを吉原さんに教えていただくことに。これが習得できれば、作れる模様の幅も格段に広がるそう。
ここで、アメリカで自作した、部品をはめて鑿でカットする道具を見ていただくと、皆さん「おおお〜、それはすごい」とびっくり。吉原さんたちも、何十年も前はジョニーさんと同じような道具で作業していたそうですが、今は違う道具を使っています。
発想と原理はジョニーさんのものと同じですが、わずか数ミリの精密な部品を大量に作るため、使うのは鑿ではなく鉋。その鉋が進化したものが「葉鉋」です。削る幅をネジで簡単に調節でき、刃がV字になっているため2つの部品の端を一度に切断できます。
一度に多くの部品が作れることに驚くジョニーさん。まとめて削った方が、部品ごとの誤差も生まれにくくなります。効率だけでなく精密さも追求した、職人の知恵が詰まった道具なのです。
そしていよいよ、3種類の模様を教わることに。初めに教わるのは「五三の桐」。正方形の地組み(枠)に5種類のパーツを組みます。

長男の秀美さんが取り出したのは、薄い刃の入った「毛引き」と呼ばれる道具。木の長さを揃えたら、完全に切断しないギリギリの深さまで溝を入れます。ジョニーさんも挑戦しますが、力加減が難しそう。
続いて刃の高さを変えた2台の葉鉋を使い、最初は浅い刃で半分ほど削り、次に深い刃で切り落とします。これは2度引きという方法で、「一発でやるとザラザラ、2回だときれいにできる」と秀美さん。
最初に切断ギリギリで止めた部品は、折り曲げて木枠へ。通常3つの部品が必要なところを、この方法なら2つで済みます。接合部分が減ることでズレも起こりにくくなり、美しい仕上がりに。断面を滑らかにする2度引きも、部品同士がぴったりはまるための一手間です。
こうして作った5種類32個の部品を木枠にはめていくと、五三の桐が完成。「とても嬉しいです」と喜ぶジョニーさんに、秀美さんも笑顔。
その晩は、吉原さんの自宅で、吉原さんの奥さんが鹿沼の食材で作った、心づくしの料理をご馳走に。初めて食べるというタケノコやタラの芽などに舌鼓を打ちました。
翌朝。円が連続する七宝と呼ばれる模様を教えていただきます。ジョニーさんが最も知りたかった、曲線を作る技法が明らかに。
七宝は正三角形の枠に3本の部品をはめますが、曲線にする分だけ、部品を三角形の一辺より少し長くするのがポイント。そのまま曲げると折れてしまうため、切り出した木片をお湯に5分ほど浸し、柔らかくなったら専用の台の上で曲げていきます。
試しに枠の中へ入れると、きれいにはまったように見えますが、少し長いよう。七宝は、円の連続でできる模様。一つの枠だけでなく、全体を見た時のバランスで、曲がり具合を調整する必要があります。職人の感覚を頼りに、1ミリ単位の美意識が求められるのです。
先ほどより短い部品に作り直し、七宝が完成!
組子の修業4日目。独学ではどうしてもわからなかった、桜亀甲という模様を教えていただくことに。吉原さんによると、桜を覚えれば他の模様との組み合わせでレパートリーが増えるそう。
桜亀甲には、これまで見たことのない、木枠の隅にはめる「きっころ」と呼ばれる部品が。鉋でV字の溝を掘りますが、センターに溝を掘ることがポイント。
ジョニーさんが挑戦すると、溝がセンターから大きくズレています。さらに、切り始めと最後に力が入り過ぎているため、深さにもバラつきが。均一に力を入れることに集中し、昨日作った七宝模様の隣にはめていくと、桜亀甲が完成しました。
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最後にチェックした吉原さんから「オーケー!」をいただくと、皆さんから拍手が。ジョニーさんも、きれいな仕上がりに大満足!
別れの時。ジョニーさんは受け入れてくれたことへの感謝を伝え、「本場で組子の基礎を学ぶ夢が叶いました。その技術を活かして組子が早く正確に作れると思うとワクワクします。皆さんは素晴らしい先生でした」とメッセージを読み上げます。
さらに、お世話になった皆さんへプレゼントが。毎晩ホテルに戻ってから書き込んで作った、木製のメッセージボードを手渡します。
「ジョニーさんがいなくなるとものすごく悲しくなります」と吉原さん。「私も皆さんが恋しくなります」と別れを惜しむジョニーさんに、吉原さんが使っているのと同じ組子の道具をプレゼントしてくださいました。
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思いがけない素敵なプレゼントに、大感激のジョニーさん。4日間の修業で作った組子を飾れるように仕上げたものもいただき、「言葉では言い表せないくらい感動しています」と語りました。
「吉原木芸」の皆さん、本当にありがとうございました!
ジョニーさんにはもう一つ、どうしても訪れたかった場所が。ジョニーさんが持っている中でも、ニッポンの三木で作られた鑿は抜群に使い心地が良いそう。その鑿がどのように作られているのか知るため、兵庫県三木市に向かいます。
戦国時代から鍛治技術が根づき、日本最古の金物の町といわれる三木市。播州三木打刃物は、国の伝統的工芸品にも指定され、今も多くの職人に愛用されています。
今回お世話になるのは、三木市で鑿だけを専門に作る、創業約130年の「大内鑿製作所」。四代目で伝統工芸士の大内俊明さんは、たった1人で工房を継ぐ鑿職人です。持参した鑿を見ていただくと、なんと数年前に大内さんが作ったものだと判明!
鑿の大きさや形はさまざまで、約350種類もあり、使う人の職業や用途によって作り分けています。今回は特別に、組子に最適な鑿を作っていただくことに。
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欧米の鑿は全て硬い鋼で作られるのに対し、ニッポンでは、日本刀などと同じく軟らかい地金と硬い鋼、2種類の鉄を重ね合わせます。これを炉に入れ、鋼と地金が同じ色になったところで叩いてはりつけ、切り落とします。
続いて、軟らかい地金でできた軸の部分を整形。四角形が八角形になり、そして円形に。次に、刃先のサイズを測りながら、使い道によって最も適した大きさに整えます。
大内さんによると、同じ鑿を作るにしても、作る人によって違うものができることが多いそう。「組子でも切断面の角度をどうしようとかいろいろなこと考えるでしょ? それと同じです」と話してくださいました。
宗家・大内の銘を刻印したら、鋼の硬度を上げる焼き入れへ。780度まで熱したものを、水に浸けて2秒で150度以下に。急速冷却で鋼がより硬くなります。
そして、仕上げの研磨作業。使い道によって最適な刃先の角度も違うため、組子に使いやすいよう、約30度に。刃の幅は組子の木片に合わせて18ミリになりました。こうして、大内さんが組子の細工に最適だと考えた鑿が完成!
別れの時。「本当に素晴らしい時間でした」と話すジョニーさんからプレゼントが。「大内さんの鑿づくりへの情熱に触れ、感動しました」と書かれたメッセージボードに、大内さんは感激。裏には、大内さんが刻印に使っている柏の葉の印があしらわれています。
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大内さんからも、この日作った鑿をプレゼント。実は、ジョニーさんの組子への熱意に感銘を受け、最初から1本プレゼントするつもりで作ったそう。「一生飾っておきたいですが、気持ちを汲んで組子作りに使います」。握手を交わし、工房を後にしました。
大内さん、本当にありがとうございました!
組子を通じて様々な出会いがあったニッポン滞在。しかし、ジョニーさんにはまだ続きが。撮影終了後に来日する恋人のアシュリーさんに、プロポーズしようと考えていたのです。
その後、2人が訪れた京都から届いた動画には、プロポーズに成功した様子が! 挙式予定は来年の秋だそうです。
ジョニーさん、アシュリーさんおめでとうございます! またの来日をお待ちしています!
月曜夜8時からは、月曜プレミア8「世界!ニッポン行きたい人応援団」を放送!
「“味噌”作りを学びたい!」
オーストラリアで独自に“味噌”を手作りしているボウさんをご招待! 武田信玄ゆかりの蔵元で「信州味噌」の造り方や麹作りの秘訣を学ぶ。さらに、徳川家康のお膝元、愛知県で昔ながらの巨大な木桶で仕込む「豆味噌」の伝統のワザを教えてもらう。
18カ月熟成された味噌樽からは、12トンからわずか30リットルの超希少な「たまり」やたった3%ほどの貴重な「とろみそ」なるものが!
「“ベーゴマ”を作り、腕試しがしたい!」
昭和に子どもたちの遊びとして大ブームとなった“ベーゴマ”を愛するオランダのロブさん。ニッポンのベーゴマを手にしたことをきっかけに、自宅に工房を作り自分で作るほど夢中
に!
さらに、「出島ドラゴン」なるチームまで結成し「ニッポンで通用するのか、腕試しがしたい!」という夢と、今では少なくなってしまったベーゴマを作る工場に「行ってみたい!」という願いが! 果たして…。
最初に切断ギリギリで止めた部品は、折り曲げて木枠へ。通常3つの部品が必要なところを、この方法なら2つで済みます。接合部分が減ることでズレも起こりにくくなり、美しい仕上がりに。断面を滑らかにする2度引きも、部品同士がぴったりはまるための一手間です。
こうして作った5種類32個の部品を木枠にはめていくと、五三の桐が完成。「とても嬉しいです」と喜ぶジョニーさんに、秀美さんも笑顔。
その晩は、吉原さんの自宅で、吉原さんの奥さんが鹿沼の食材で作った、心づくしの料理をご馳走に。初めて食べるというタケノコやタラの芽などに舌鼓を打ちました。
翌朝。円が連続する七宝と呼ばれる模様を教えていただきます。ジョニーさんが最も知りたかった、曲線を作る技法が明らかに。
七宝は正三角形の枠に3本の部品をはめますが、曲線にする分だけ、部品を三角形の一辺より少し長くするのがポイント。そのまま曲げると折れてしまうため、切り出した木片をお湯に5分ほど浸し、柔らかくなったら専用の台の上で曲げていきます。
試しに枠の中へ入れると、きれいにはまったように見えますが、少し長いよう。七宝は、円の連続でできる模様。一つの枠だけでなく、全体を見た時のバランスで、曲がり具合を調整する必要があります。職人の感覚を頼りに、1ミリ単位の美意識が求められるのです。
先ほどより短い部品に作り直し、七宝が完成!
組子の修業4日目。独学ではどうしてもわからなかった、桜亀甲という模様を教えていただくことに。吉原さんによると、桜を覚えれば他の模様との組み合わせでレパートリーが増えるそう。
桜亀甲には、これまで見たことのない、木枠の隅にはめる「きっころ」と呼ばれる部品が。鉋でV字の溝を掘りますが、センターに溝を掘ることがポイント。
ジョニーさんが挑戦すると、溝がセンターから大きくズレています。さらに、切り始めと最後に力が入り過ぎているため、深さにもバラつきが。均一に力を入れることに集中し、昨日作った七宝模様の隣にはめていくと、桜亀甲が完成しました。

最後にチェックした吉原さんから「オーケー!」をいただくと、皆さんから拍手が。ジョニーさんも、きれいな仕上がりに大満足!
別れの時。ジョニーさんは受け入れてくれたことへの感謝を伝え、「本場で組子の基礎を学ぶ夢が叶いました。その技術を活かして組子が早く正確に作れると思うとワクワクします。皆さんは素晴らしい先生でした」とメッセージを読み上げます。
さらに、お世話になった皆さんへプレゼントが。毎晩ホテルに戻ってから書き込んで作った、木製のメッセージボードを手渡します。
「ジョニーさんがいなくなるとものすごく悲しくなります」と吉原さん。「私も皆さんが恋しくなります」と別れを惜しむジョニーさんに、吉原さんが使っているのと同じ組子の道具をプレゼントしてくださいました。

思いがけない素敵なプレゼントに、大感激のジョニーさん。4日間の修業で作った組子を飾れるように仕上げたものもいただき、「言葉では言い表せないくらい感動しています」と語りました。
「吉原木芸」の皆さん、本当にありがとうございました!
ジョニーさんにはもう一つ、どうしても訪れたかった場所が。ジョニーさんが持っている中でも、ニッポンの三木で作られた鑿は抜群に使い心地が良いそう。その鑿がどのように作られているのか知るため、兵庫県三木市に向かいます。
戦国時代から鍛治技術が根づき、日本最古の金物の町といわれる三木市。播州三木打刃物は、国の伝統的工芸品にも指定され、今も多くの職人に愛用されています。
今回お世話になるのは、三木市で鑿だけを専門に作る、創業約130年の「大内鑿製作所」。四代目で伝統工芸士の大内俊明さんは、たった1人で工房を継ぐ鑿職人です。持参した鑿を見ていただくと、なんと数年前に大内さんが作ったものだと判明!
鑿の大きさや形はさまざまで、約350種類もあり、使う人の職業や用途によって作り分けています。今回は特別に、組子に最適な鑿を作っていただくことに。

欧米の鑿は全て硬い鋼で作られるのに対し、ニッポンでは、日本刀などと同じく軟らかい地金と硬い鋼、2種類の鉄を重ね合わせます。これを炉に入れ、鋼と地金が同じ色になったところで叩いてはりつけ、切り落とします。
続いて、軟らかい地金でできた軸の部分を整形。四角形が八角形になり、そして円形に。次に、刃先のサイズを測りながら、使い道によって最も適した大きさに整えます。
大内さんによると、同じ鑿を作るにしても、作る人によって違うものができることが多いそう。「組子でも切断面の角度をどうしようとかいろいろなこと考えるでしょ? それと同じです」と話してくださいました。
宗家・大内の銘を刻印したら、鋼の硬度を上げる焼き入れへ。780度まで熱したものを、水に浸けて2秒で150度以下に。急速冷却で鋼がより硬くなります。
そして、仕上げの研磨作業。使い道によって最適な刃先の角度も違うため、組子に使いやすいよう、約30度に。刃の幅は組子の木片に合わせて18ミリになりました。こうして、大内さんが組子の細工に最適だと考えた鑿が完成!
別れの時。「本当に素晴らしい時間でした」と話すジョニーさんからプレゼントが。「大内さんの鑿づくりへの情熱に触れ、感動しました」と書かれたメッセージボードに、大内さんは感激。裏には、大内さんが刻印に使っている柏の葉の印があしらわれています。

大内さんからも、この日作った鑿をプレゼント。実は、ジョニーさんの組子への熱意に感銘を受け、最初から1本プレゼントするつもりで作ったそう。「一生飾っておきたいですが、気持ちを汲んで組子作りに使います」。握手を交わし、工房を後にしました。
大内さん、本当にありがとうございました!
組子を通じて様々な出会いがあったニッポン滞在。しかし、ジョニーさんにはまだ続きが。撮影終了後に来日する恋人のアシュリーさんに、プロポーズしようと考えていたのです。
その後、2人が訪れた京都から届いた動画には、プロポーズに成功した様子が! 挙式予定は来年の秋だそうです。
ジョニーさん、アシュリーさんおめでとうございます! またの来日をお待ちしています!
月曜夜8時からは、月曜プレミア8「世界!ニッポン行きたい人応援団」を放送!
「“味噌”作りを学びたい!」
オーストラリアで独自に“味噌”を手作りしているボウさんをご招待! 武田信玄ゆかりの蔵元で「信州味噌」の造り方や麹作りの秘訣を学ぶ。さらに、徳川家康のお膝元、愛知県で昔ながらの巨大な木桶で仕込む「豆味噌」の伝統のワザを教えてもらう。
18カ月熟成された味噌樽からは、12トンからわずか30リットルの超希少な「たまり」やたった3%ほどの貴重な「とろみそ」なるものが!
「“ベーゴマ”を作り、腕試しがしたい!」
昭和に子どもたちの遊びとして大ブームとなった“ベーゴマ”を愛するオランダのロブさん。ニッポンのベーゴマを手にしたことをきっかけに、自宅に工房を作り自分で作るほど夢中
に!
さらに、「出島ドラゴン」なるチームまで結成し「ニッポンで通用するのか、腕試しがしたい!」という夢と、今では少なくなってしまったベーゴマを作る工場に「行ってみたい!」という願いが! 果たして…。
※このページの掲載内容は、更新当時の情報です。






