天才を育てた廣津留真理の半生…「子育てで大切にしてきた3カ条」とは?

大分県の公立校から、留学経験なしでハーバード大学に現役合格。卒業後は、ジュリアード音楽院も学び、現在はヴァイオリニスト、起業家、大学講師、情報番組のコメンテイターとして幅広く活躍する廣津留すみれさん。誰もが認めるこの天才を育てたのが、オンラインの英語教室を主宰する母・廣津留真理さんだ。

ひろつる前編
6月23日(金)に「ハーバード生たちに学んだ『好き』と『得意』を伸ばす子育てのルール15」(講談社)を出版。真理さんが主宰する英語教室では、イエール大学や東京大学、国立大学医学部といった難関大学に合格する教え子たちも多い。

「テレ東プラス」は、廣津留真理さんにロングインタビュー! 自身の半生や子育てで大切にしてきたこと、すみれさんとの関係から子どもの才能の伸ばし方にいたるまで、存分に話を聞き、前後編に亘ってお届けする。

【動画】8割が理系に進学!注目の新鋭校にカメラが潜入!

何よりハッピーが大事! 子どもにモテる母になる


――英語指導にとどまらず、子育てに関するセミナーやハーバード生を講師陣に迎えるサマースクールを主催。これまで1000人以上のハーバード生と関わり、1万人以上の親子を見てきた真理さん。今回出版した本には、“子どもを伸ばす親とそうでない親は、いったい何が決定的に違うのか”が、惜しみなく書かれています。
私事で恐縮ですが、21歳、就活ど真ん中の1人息子がおりまして、正直真理さんが提唱される15のルールで「自信を持ってこれができていた!」と胸を張って言えるのは、たった2つでした(笑)。本を読んだ後は反省しましたが、それと同時に「いや、就活中の息子に対する声かけに、まだまだ生かせる!」と前向きな気持ちになりました。


「とてもリアルなご感想をありがとうございます(笑)。今回の本は、親も子も明るく笑顔で一生暮らせるように…という願いを込めて書きました。子どもを信じて夢に向かってがんばれるルールを、15項目詰め込んでいます。一見、常識破り、型破りに思えるルールもあるかもしれませんが、“みんなの本音はきっとこれ!”という視点を大切にしています。
子育ては、何よりハッピーが大事。子どもが伸びる方法も書いてありますが、ぜひ気楽に楽しく使っていただければ…。親御さんに“楽になってほしい”ただそれだけです」

――本にある「子どもを幼稚な存在として扱わない」というルールにも共感しました。真理さんご自身も、幼い頃、子ども扱いされることが苦手だったそうですね。


「そうですね。私は大分県で生まれ、3人妹弟の長女でしたが、威張った大人たちに子ども扱いされることがとても苦手でした(笑)。集団生活で、何も考えずに人と同じことをしなければいけないことに違和感がありました」

――真理さんのご両親はどんな方ですか?

「地方あるあるかもしれませんが、周りの大人はみんな“国立大に進み、公務員になる=幸せ”という意識が高かったように思います。私の親もそうだったかもしれません。でも私は東京の私立大学に進みましたし、新卒で正社員や公務員にはなりませんでした。思えば、両親は大変理解があったと思います。ありがたいですね」

――大学時代はどんな学生生活を送っていたのでしょう。

「バブルだったので、普通にディスコで遊んだり、好きな分野を深掘りしたり、海外旅行を楽しんだりする学生でした(笑)。英語の高校教員免許も取りましたが、実は私、就活をしたことがないんですよ。
大学を卒業してからは、観光ビザで3ヵ月間外国に滞在できることを利用して、ワープロ持参で主にヨーロッパと日本を行き来しながら翻訳の仕事をしたり、帰国したときに通訳をしたり、英語講師をしたり、フリーランスで活動していました。楽しかったですよ。
今思うと、好きな国に行ってワープロで仕事をし、データをフロッピーで企業に送る…私、元祖“旅するリモートガール”だったんですよね(笑)」

――たしかに! 時代をだいぶ先取りしていたわけですね(笑)。

「そうなんですよ。まだインターネットやメールが普及してなくて、フロッピーの時代だったんですが(笑)。でも、“次はどこでリモートワークしようかな”と考えていた矢先、親から『あなた何やってるの?』という電話があり、“たしかに!”と我に返って。得意な英語とグローバルな視点を活かして社会の役に立とうと、一念発起。地元で英語を教え始めました。
すると、教え子たちが次々と東大や医学部など難関大学に合格するようになりまして…。最初は、麻布の会員制バー的な感じで、教室を非公開にしていたんですけど(笑)、徐々に口コミで広まり、生徒が集まるようになりました。結婚と出産を経て、長女のすみれがハーバード大に入学したのと同時に英語教室を法人化して、今に至ります」

――なるほど。真理さんのモットーは?

「“未来は自分で作る”がモットーです。ぶっちゃけ未来しか見えていません(笑)。私の場合、周りの価値観に振り回されていなかったからこそ、自分の“得意”がはっきり自覚でき、仕事にすることができました。もう一つ、日々重視しているのは、タイパ・コスパです。子育てもビジネスも、常に効率を考えてシステムを作る、行動するように心がけています」

※このページの掲載内容は、更新当時の情報です。
x
x