猫の“かまってちゃん行動”って?言葉はどのくらいわかる?ネコ心理学者に聞く猫のホンネ

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今年もやります! 明日2 月 22 日(土)「猫の日」は、BSテレ東が「BSキャッ東」に改名し、朝から晩まで猫まみれの特別編成を行います。夜9時から放送の「猫の幸せ、私の幸せ」は、藤あや子さん、住吉美紀さんが「猫の健康」をテーマに愛猫と幸せに暮らすための最新情報をお届け。

【動画】猫の幸せ 私の幸せ<猫のこと、ちゃんと考える>

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番組に出演するネコ心理学者の髙木佐保さん(麻布大学獣医学研究科 特別研究員)にインタビュー! 「好きだからこそ、もっと猫のことが知りたい」という思いから10年に渡り500匹以上の協力を得て“猫の認知”について研究している髙木さんに、猫の知られざる心理について話をうかがいました。

猫のこともっと知りたい!


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「うちの猫はすごいツンデレ。私は好かれてないの?」
「忙しい時だけ甘えてくるのって何でだろう…」

猫と暮らす人間にとって“猫が考えている事”がわかったら、これほどうれしいことはないですよね。猫の気になる行動について、髙木さんにネコ心理学から解説していただきます。

【ネコの心理1】猫って自分の名前をわかっているの?

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猫は名前を呼んでも振り向かないこともありますが、自分の名前を認識しているのでしょうか?

「猫が人の会話をどう認識しているのかという研究の中で、“猫が自発的に言葉を覚えるのか”を調べました。一緒に住んでいる家族の名前や他の猫の名前を認識しているかを調べる実験では、“認識している”という結果が出ました。

うちでは2匹の猫を飼っているのですが、1匹の名前を呼ぶとほぼ同時に2匹とも振り向くので認識していないんじゃないかな…と思っていましたが、実験的に結果が出たので感動しました」(髙木さん、以下同)

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【ネコの心理2】猫って人間の言葉をどのくらいわかっているの?

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犬は「お座り」「待て」などの指示に従って行動することができますが、猫は人間の言葉をどのくらい理解しているのでしょうか?

「人間の言葉の理解については、犬と比べて猫は研究が進んでいません。犬の場合は、まずいくつかのおもちゃの名前を覚えさせ、ある名前を言うとそのおもちゃを持ってくるという方法で実験を行い、言葉を覚えるのが得意な犬は1000以上の言葉を覚えられることがわかっています。でも猫の場合は、そもそも“何かを取って来る”という行動をあまりしないので、同様の実験はできていないんです。

猫に対しては“人間の赤ちゃんと同じような能力があるか”という研究をしました。赤ちゃんにマークを見せて『これは〇〇』と教えると『このマークは〇〇だ』と、すぐに覚えるんです。猫に同じような実験をしたところ、猫も赤ちゃんと同じくらいすぐ覚えるという結果が出ました。

これは“短期記憶”なので、次の日に覚えているかはまた別の話になります。ただ、赤ちゃんと同様の結果が出たので、もしかしたら猫は想像以上に単語を覚える能力があるのかもしれません」

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“猫は3年の恩を3日で忘れる”ということわざもありますが、猫は長期的な記憶は難しいのでしょうか?

「猫の記憶については、こんな実験を行いました。お皿を4つ置いて、皿1にはご飯、皿2にもご飯、皿3にはヘアピン、皿4には何も入れず、猫にそれぞれのお皿を見せてから、皿1のご飯は食べさせて、皿2のご飯は食べようとしたら『食べちゃダメ』と引き離します。その後、猫を別の部屋で約15分遊んでから、4つのお皿がある部屋に戻すと、猫は皿2へ向かったんです。

動物は、基本的に“いい事があった場所”を選んで向かうという傾向があるのですが、特にいい事がなかった場所を選んだんですね。という事は、“さっき食べられなかったから、まだご飯が残っているはずだ”という記憶に基づいた選択なのではないかと考えられます。この結果、猫も15分前の体験は記憶していることがわかりました」

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“飼い主と遊んだ”という思い出も記憶しているのでしょうか?

「そうした一度切りの思い出は、何度も繰り返して経験し覚える記憶とは違い、“エピソード記憶”といと言います。『あの時こうしたな』と、覚えようとしないのに覚えている記憶が猫にはあるようです。もしかしたら、“昨日飼い主さんと〇〇をして楽しかった”ということは、思い出しているかもしれませんね」

猫って嫉妬するの?【ネコの心理3】

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犬と猫を一緒に飼っていると、犬だけ連れて外出すると、お留守番の間に猫がわざとトイレを失敗していることがあります。猫って嫉妬したりするのでしょうか?

「“嫉妬”の研究では、猫の前で飼い主さんが“ぬいぐるみの猫”をなでた時と、“クッション”をなでた時の反応に違いがあるか、また“知らない人”がこれと同じ行動をとるとどうなるか、という実験を行いました。結果、猫は“飼い主さん”が“猫のぬいぐるみ”をなでている時だけ、よく見ていました。

犬で同様の実験をすると、ぬいぐるみと飼い主さんの間にグイグイ割って入っていったり、ぬいぐるみを殴るようにタッチしたり、“嫉妬”からくるような行動をとるんです。しかし、猫にはそうした行動は見られませんでした。これまでの研究のデータから見ると“完全に嫉妬とは言えない”という状況ですが、現在、追加の研究を行っているので、今後明らかになっていくと思います」

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パソコンやスマホに熱中していると間に入ってきたり、出かける準備をしていると膝に乗って甘えたりすることがありますが、この時はどんな感情なんですか?

「“飼い主さんがどこに注意を向けているのか”を猫はわかっているという研究結果があります。間に入ったり膝に乗ったりするのは、他のことをしている飼い主さんの注意を自分に向けさせる、いわゆる“かまってちゃん行動”のようです。飼い主さんが準備をしたら出掛けてしまうことを認識していて、寂しいからかまって欲しい、ということですね。

猫って人のことを良く見ているんです。うちの猫は動物病院に連れて行く時、些細な動きの違いを察知して隠れてしまいます。だから意識して普段通りを装っています(笑)」

【ネコの心理4】猫が嫌がっている時のシグナルは?

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猫と暮らす上で、覚えておいた方がいい猫からのシグナルはありますか?

「イカ耳(耳を横にピンと張った状態)になっていたり、しっぽをパンパンに膨らませていたりする時は気持ちが昂っているので注意が必要です。あと、顔と顔との接近は控えた方が良いかと思います。うちの娘は猫が好き過ぎてキスしようと顔を近づけたら目元を引っ搔かれてしまいました」

【ネコの心理5】猫も認知症になるの?

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高齢の猫がぐるぐる同じ所を歩き回ったり、人間の“認知症”のような行動をしたりすることがあります。猫も認知症になるんですか?

「認知症になる猫もいると思います。今までは認知症になる前に天寿を全うしていたかもしれませんが、今は医療の発展などもあって猫の寿命も長くなり、認知症になる猫も増えてきているのではないでしょうか。完全室内飼いだと刺激が少ないのも要因のひとつかもしれません。こうしたメカニズムは、たぶん人間も含め哺乳類共通のことなのではないかと思われます」

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猫と人間の幸せのために


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現在、日本での飼育数トップで“猫は日本一の伴侶動物”でありながら、他の動物と比較して猫が物事をどう認知するかという研究は進んでいませんでした。

髙木さんは「ずっと一緒に暮らして家族のような存在なのに、猫の内面が全く明らかにされていないことが不思議でした」との思いから、“猫が物事をどのように認知しているか” を実験として検証。データとして残せるようになったのは近年で、“猫の心理学”はここ数十年の若い学問とのこと。「飼い主にも“この子は物事をこう認識しているから、こういう行動を取るんだ”ということがわかれば相互理解が深まって、より良い関係性が作れると考えています。今後も猫が何をどう認識しているのかを明らかにしていこうと思っています」と、さらなる研究への意欲を。

また、ご自身も、兄弟猫の“みかげ”と“くらま”を飼っているそう。兄弟といえども2匹の性格は全く異なり、みかげはご飯が大好きな“食いしん坊”、くらまは女の子が大好きな“プレイボーイ”。くらまは去勢済みにもかかわらず、「春の発情期に雌猫の鳴き声を聞くと、網戸を破って会いに行ってしまうんです。網戸の強化もしましたが、それも突き破られてしまいました(笑)」と。逆に、みかげは全く女の子に興味がないそうで、「兄弟なのに不思議ですよね」と髙木さん。

こうした経験から、「今後は猫の個体の違いの研究もしていきたいと思っています。品種や毛色の違いによる性格の違いについても、いくつか論文は出ているものの、まだまだわからないことが多いので、これから研究していきたいです」と。猫のことをもっと理解して、お互いにとってより幸せに暮らせるようになるといいですね。

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髙木さんも出演する「猫の幸せ、私の幸せ」は、藤あや子さん、住吉美紀さんが「猫の健康」をテーマに愛猫と幸せに暮らすための最新情報をお届け。今回は「猫の健康」にフォーカス!

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ダイエットに挑戦する猫ちゃんや、初めて子猫を迎えるお宅に密着、猫の健康のために設計された家などなど、猫が健康に暮らすための様々なVTRをご用意。さらに「猫のお悩み」解決コーナーも。

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この他にも、2 月 22 日(土)「猫の日」の「BSキャッ東」では朝から晩まで猫まみれの番組を放送。さらに、BSキャッ東のマスコットキャラクター「びーえするるる」のコラボカフェや、るるるグッズの販売、BSテレ東公式Xをフォロー&リポストで電子マネーが当たるプレゼントキャンペーンなども開催中!

【プロフィール】
髙木佐保(たかぎ・さほ)
ネコ心理学者/日本学術振興会特別研究員(RPD)/麻布大学特別研究員
1991年生。2013年同志社大学心理学部卒業。2018年京都大学大学院文学研究科行動文化学専攻心理学専修博士課程修了。2017年度京都大学総長賞を受賞。著書に「知りたい! ネコごころ」(岩波書店)、「ネコはここまで考えている 動物心理学から読み解く心の進化」(慶應義塾大学出版会)など。

(取材・文/猫咲泉)

画像素材:PIXTA
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