魂の浄化と癒し......よみがえりの聖地「熊野古道」中辺路を歩く

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2019.8.17

熊野信仰の中心である「熊野三山」、真言密教の道場「高野山」、修験道(しゅげんどう)の拠点である「吉野・大峯」の三つの霊場と、そこに至る参詣道である「熊野古道」。歴史あるこの古道は、2004年、「紀伊山地の霊場と参詣道」としてユネスコ世界遺産に登録された。

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今回の「和歌山ミュージアム」は、熊野三山のひとつである「熊野本宮大社」までの参詣道として、最も多くの人々が歩いたとされている古道「中辺路(なかへち)」を歩く――。

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かつて、熊野の遠く長い道のりを行くことができなかった人々が代わりに参拝することで熊野三山を参拝したと見なされたといわれている「闘鶏神社」。「権現さん」の名前で親しまれるこの神社は、熊野本宮大社が河川の増水で流失する以前の社殿の配置と共通している。

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熊野古道に点在する王子社の中でも格式の高い五躰王子のひとつである「滝尻王子」。古来より、熊野三山への入口として重んじられ、平安時代に藤原宗忠が記した『中右記』には「初めて御山の内に入る」との添書きがあるという。

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熊野参詣道を案内して約20年、語り部の小松さんは「どうしてこんな生き物、命にあふれた環境があるんだろうなという驚きが熊野信仰、自然そのものを崇拝する信仰に繋がったんじゃないかなと。日本人の自然に対する考え方がこの紀伊半島では如実に感じられるんだと思います」と語る。

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中辺路最初の休息地となる「高原霧の里」。果無(はてなし)山脈が一望できる素晴らしい眺めは、旅の疲れもあっという間に吹き飛んでしまうほどの美しさだ。

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平安時代に、熊野を参詣した花山法皇の旅姿を偲んで彫られたとされる箸折(はしおり)峠の牛馬童子像。牛と馬の2頭の背中に跨った約50cmの石像は、中辺路のシンボルとされている。

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藤原秀衡が杖にした桜を桧の株に継いだという故事による「継桜王子」。樹齢約1000年の9本の杉の巨木があり、那智山の方角にのみ、枝を伸ばしているという不思議な巨木だ。

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熊野本宮大社の神域の玄関口とされ、かつては大鳥居があったと伝えられる「発心門王子」。参詣者たちはその前で、お祓いをしてから鳥居をくぐったと言われている。

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「つぼ湯」が世界遺産として登録されている唯一の温泉である湯の峰温泉。熊野詣をする人々が「湯垢離場(ゆごりば)」として、身を清めたり、長旅の疲れを癒したりしたといわれている。

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熊野本宮大社はかつて大斎原(おおゆのはら)と呼ばれる中洲にあり、参拝者たちは歩いて川を渡り、着物の裾を濡らしてからお参りするのがしきたりだったという。

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しかし、現在から約130年前に起こった大水害が熊野本宮大社を呑み込んでしまい、社殿の多くは流失。水害を免れた4社を現在の場所に遷座した。

参詣者たちが目指した熊野本宮大社。室町時代には、武士や庶民の間でも熊野信仰が流行し、性別や身分を問わず、すべての人を受け入れる懐の深さから、たくさんの人々が参拝に訪れる様子は「蟻の熊野詣」と例えられるほどであった。

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世界遺産を歩き、熊野の自然と歴史に触れる。「和歌山ミュージアム」で、さまざまな絶景に出逢う旅へ出かけてみよう。

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