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2015年5月30日放送分

 

■特集

「株価2万円時代に“死角”はあるか?」

ゲスト:東短リサーチ 加藤出氏

日経平均は27年ぶりの11日連続上昇で、15年1ヵ月ぶりの高値をつけた。
専門家も年内の高値を「今期の企業業績は25%弱の増益と予想しており、それに見合う株価は2万2000円」(SMBC日興証券・阪上氏)
「アベノミクスの成長戦略は現実に進展し始めている。高値は2万5000円。何かのはずみで3万円いってもおかしくない」(大和住銀投信投資顧問・門司氏)とみている。
しかし個人消費は13ヵ月連続でマイナスを記録するなど、実体経済は株価ほどよくない。
それにもかかわらずなぜ株価は上昇するのだろうか?
ゲストの加藤氏は「いま世界的に金融緩和が激しく運用に困っている資金があふれている。
2009年以降の世界の主要な株価指数を見ても軒並み上昇している。
日本株は出遅れていたが、円安で企業業績が好調で公的資金が株を買っている、アベノミクスも少しずつうまくいっているという期待感もあってところてん式に押し出された世界の投資資金が日本株に入ってきている」と分析する。
ただ日銀の調査によると1年以内の支出を減らすという人が増えている。
「円安は中小企業のコスト高や中低所得層の支出を委縮させてしまう影響があるのでここを解きほぐせるようカネの循環を良くする必要がある」(加藤氏)。
今後の注目点として、加藤氏は
①6月末から夏にかけて政府が中期の財政再建策(骨太の方針)を発表するが、世界の格付機関や市場が納得できるような再建策をまとめることができるかどうか
②アメリカのイエレンFRB議長が利上げを市場にショックを与えないようにうまく実施できるかどうかの2点を上げた。
短期的には日銀の緩和政策もあり強気でいいかもしれないが、金融緩和策の出口が近づいてきて金利が上がると財政再建のからみもあり、舵取りが難しくなる懸念が残る。







■ブルベア羅針盤

「商品相場 ドル高の影響」

ゲスト:マーケット・リスク・アドバイザリー  新村直弘氏

春から持ち直し気配を見せていた原油や金などの商品相場がここにきて軟化してきた。
アメリカの利上げ観測が強まるにつれてドル相場が上昇し、商品相場を圧迫している。
商品の価格は需要と供給のバランスで決まるのが基本だが、金融政策によって影響を受ける場合もある。
商品相場は需給と金融の両面から見る必要がある。
例えば銅とドル指数の関係を見ると、
①昨年10月から今年1月までは銅相場が下落→IMFが世界経済見通しを下方修正したのを受けて需要減少を見越したため
②2月以降5月初めまでは上昇→原油価格の下げ止まりによるコスト高と中国政府の景気追加対策期待
③5月中旬以降は下落→アメリカの金利引き上げ観測でドル高となり銅相場を圧迫
という展開になっている。
新村氏は①②は需要動向が材料になっていたが、③からは金融相場の色合いが濃くなっているというわけだ。
金融相場の色合いが強いとはいえ商品の場合、価格が上がると需要は減り、下がると需要は増えるので、上がり続ける、下がり続けるということはない。
他の金融商品と異なり需給バランスという歯止めがかかる。
銅は幅広い産業で使用される必須金属だが、原油のOPECのようなカルテルもなく、実体経済を反映しやすい。
商品相場は実体経済を見る一つの指標になる。


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