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2015年7月11日放送分

 

■特集

「中国株暴落!“バブル崩壊”の波紋は?」

ゲスト: 富士通総研 柯 隆氏

7月8日、上海総合指数は一時8%急落し、直近の高値5166(6月12日)から3507と32%も下落した。
この影響を受けた日経平均株価は638円安と今年最大の下げとなり、2万円の大台を大きく割り込んだ。
この動揺はアジアやアメリカの株式市場にも波及した。
週末にかけては中国政府の相次ぐ株価対策で上昇に転じたが、この波乱はこれで終了したのだろうか?
ゲストの柯隆氏は「最近の中国やアメリカの研究グループによると、中国の株価の適正水準は2500ぐらい」とし、30%下落したとはいえ、まだバブル水準にあるとみている。
中国の株取引口座は1億ほどあるが、その8割は個人投資家が占め、デイ・トレーダーのように値動き次第の小口取引をしている。
しかし今回は豊富な情報を持った大口の投資家が利益を獲得して小口が資金を失う結果になった。
特に信用取引に手を出した個人投資家は負債を抱え、自殺者も出ている。
中国政府は証券会社の投信買い入れ、国有企業の自社株買い、上場企業の大株主など半年間の株売却禁止、証券会社への無制限の流動性供給、悪意ある空売りの調査など、なりふり構わない株価対策を打ち出した。
先進国の株式市場では考えられないような政府の介入だが、柯隆氏は「自殺者が出るなどの社会リスクや政治リスクを考えた場合、ここまでやらざるを得ない事情は分かる。特に株価上昇のきっかけは政府が作ったことでもあるので」と理解を示す。
ただ「この株価対策は持続不可能」とも指摘した。
短期的にはやむを得ないにしろ、長期的には国有銀行・国有企業改革、社会保障制度改革などの改革を進めて消費を刺激していかなくてはいけないとする。
日本にとっても
①ギリシャと中国というダブル・クライシスの心理的影響
②日中間の貿易への影響
③対中進出企業への影響
などが考えられるので他人ごとではない。
柯隆氏は「日中の政府が対話して協力して乗り切るという声明を出してはどうか」と提案した。






■ブルベア羅針盤

「商品市場から見た中国株暴落の影響」

ゲスト:マーケット・リスク・アドバイザリー 新村直弘氏

上海総合指数の下落に伴って原油、銅なども下落した。
中でも銅の下落が目立つが、中国は銅に限らずニッケル、アルミ、スズなど非鉄金属の消費では世界の半分近くを占める消費大国。
非鉄の取引所LMEのメタルインデックスが中国の製造業の景気指標PMI総合指数と似た動きを示しているのもこのためで、中国の実体経済の低迷はこうした指標からも読み取れる。
昨年秋以降、非鉄相場は下落傾向をたどってきた。
中国経済の停滞を反映したものであり、これをみても株価の上昇はやはりバブルだったことを裏付けている。
今後の銅相場は中国の株価下支えが終了す年末にかけては中国政府も公共事業などの景気対策も打ってくるので、上向いてくるのではないかと新村氏はみている。
原油も似た動きでギリシャ、中国の情勢に左右されるが、この改善動向を見ながら少しずつ水準を切り上げてくる見通し。
ただIMFが発表した世界経済の見通しは下方修正されていることもあり、上値余地は限界がありそうだ。


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