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2016年01月23日放送分

 

■特集

「激震どこまで?チャイナショック2016」

ゲスト:富士通総合研究所 柯隆氏

年明けからの大幅な世界同時株安、引き金となったのは中国だった。
製造業景気指数が悪化したことを受けて上海の株価が下落、導入されたばかりのサーキットブレーカー(大幅な株価変動を防ぐための売買停止)が早速発動され、動揺が広がった。
中国の経済指標をみると昨年の貿易統計は輸入が14.1%、輸出が2.8%減と6年ぶりの低水準に落ち込み、同じくGDPも6.9%と25年ぶりの低水準になった。
柯氏は「(経済の)ファンダメンタルが著しく悪化しているわけではないが、方向感が失われていてこの先どうなるのか疑心暗鬼を生んでいる」と指摘する。
その背景にある中国経済の問題点が①過剰設備 ②過剰債務 ③過剰労働力という3つの過剰。過剰設備を抱えているのは(製造業を中とした)国有企業。
過剰債務を抱えているのは地方政府であり、有利子負債なので年々増えていく。
労働力について労働人口は減少し始めているのだが、付加価値の低い製造業などが海外に移っているので、失業者が増加している。
これが社会不安につながることを中国政府は恐れている。
IMFは2016年の中国の経済成長率を6.3%、17年は6.0%と予測している。
柯氏は「今は景気のテコ入れより構造改革、経済改革に取り組むべき」と指摘する。
中国政府は金融を緩和しており、国営銀行に流動性は流れているが、国有企業は過剰設備を抱えているのでマネーが実体経済に流れていかない。
一方、民間企業は貸し倒れを警戒する国有銀行からお金を貸してもらえない。
そこで地下銀行から借りるが、「その金利が今や60%にも達している」(柯氏)という。
政府は国有企業改革を打ち出しているが、その方向は国有企業の強化→国有財閥化に向かっているように見える。
それでは市場経済の構築に逆行してしまうと柯氏は懸念している。
「市場経済を理解して市場うまく付き合うような改革が必要で、そうでなければチャイナショックはこれからも続くだろう」と予測する。







■ブルベア羅針盤

「原油安 本当の理由」

ゲスト:マーケット・リスク・アドバイザリー 新村直弘氏

原油価格は一時12年8か月ぶりの安値を付けるなど、年初から一段と下落した。
その理由を新村氏はずばりアメリカの利上げが影響しているとする。
原油価格をさかのぼってみると、100ドル台の水準から下落し始めたのは、アメリカがQE3という超金融緩和の終了段階を迎え、国債などの買い入れ額を縮小するテーパリングも予定通り終了することがはっきりしてきた2014年秋ごろからだった。
今回もアメリカがいよいよ利上げに踏み切ることがはっきりしてきた9月以降に原油相場が下がり始めている。
商品市場に比べて規制の乏しい株式市場には投機資金が流れ込んでいるので高水準を維持してきたが、これも利上げ後は利益確定の売りなどがかさんで下落し、それが逆資産効果→需要減少ということで原油相場に影響し、それが株価に跳ね返るという結果になってきた。
基本的には金融相場なので、市場の空気がぶれやすい状態になっている。
それでは原油価格が反転するのはいつだろうか?
もう一度、前回の相場展開を見ると、アメリカの企業決算が好調だった2015年1月末から2月にかけて一度、反転し、その後株価につれて上昇した。
今回も原油価格は売られすぎているので企業決算が良ければ買われることになるとする。
決算がそれほど良くない場合も、アメリカの引き締め方向の金融政策見直しを期待して動く可能性がある。
実際にECB(ヨーロッパ中央銀行)が追加緩和の方向性を出したことで週末の相場が反発した。
市場はここまで弱気の要因を織り込んできたので、下げ材料出尽くし感から次の反転への手掛かりを待っている状態ではないだろうかとする。
ただ、今後、上昇に転じた場合も高値は50ドル程度とみている。


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