経済ドキュメンタリードラマ「ルビコンの決断」

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2009年5月28日放送
知事はなぜ辞任するのか!?~静岡空港 250日の攻防~
詳しい内容
日本全国で大型公共事業の見直しが議論される中、静岡県を揺るがす大きな問題が起きていた。今年3月に予定していた「静岡空港」の開港が延期になった。その責任を取り、4期16年の長期政権を築いた石川嘉延知事が辞職することになった。 その原因は、空港滑走路の西側に残るわずかな“立ち木”。この“立ち木”の高さが航空法の定める上限を超えていたため、滑走路を短縮して6月4日に暫定開港することになった。 去年秋に“立ち木”の存在が発覚して以降、地元メディアはこの問題を大々的に報じてきた。しかし当初、県は“立ち木”の存在を認めなかった。このため、地権者の大井寿生さんは県に対する不信感を募らせ、交渉はこじれ続けた。大井さんはついに「石川知事の辞職と引き換えに“立ち木を切る”」と宣言、最後の話し合いが始まった・・・。 もっと早くに、県はミスを認め、地権者と対話することはできなかったのか。空港建設をめぐる住民と行政、250日の攻防に迫る。また、スタジオトークでは、大型公共事業のあり方、そして知事という仕事について考えたい。


場面写真
キャスト紹介
地権者 空港建設事務所幹部
布施 博 浜田 晃
大浜報道キャスターのあとがき
「静岡空港」

行政というのは、自らの過ちを認めることができない組織なのだそうです。
今回の決断プレゼンター、元総務大臣、増田寛也さんの見解です。
過ちを認めないためには辻褄を合せなくてはいけない。
しかし、静岡空港の場合はその辻褄合わせが破たんしてしまいました。

先日、知り合いの若い官僚と食事をする機会がありました。
官僚になる前からの知り合いでもある彼は官僚組織になじめずに
ジレンマを抱えているそうです。
国民の立場にたった行政サービスを進めるためには、
積極的に動かなかければならない。法律や法令を変えなくても、まだまだ行政サービスの質は現場の担当者の心意気で上げていくことはできると彼は言います。
彼が実行した行政サービスの改革は、国民からも評価を得たそうです。
ところがある時期から、彼の仕事に対して“身内である官僚の組織”から横やりが入り始めます。たいがいの横やりは無視していたようですが、 「お前は使命感で好きにやれば良いが、お前の後任もお前と同じレベルの仕事をしないと
行政サービスが低下したと思われる。後任の仕事の質もお前が責任をもって高めることができるのか」と問い詰められ、悩んでいるというのです。
彼自身、自分だからやれるという自負心を持ち、それを支えに仕事を
するようなタイプの人間です。
しかしその自負心や実力は官僚組織では邪魔なもののようです。
結局、前例を粛々と踏襲していくしかない。
「官僚の世界では、出る杭も出ない杭も抜かれる。バランス感覚ですよ」
自嘲気味に笑っていました。