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完全公開!三原ミツカズ先生&和田正人さん対談

先日お届けした「死化粧師」原作者 三原ミツカズ先生と、主演の和田正人さんとの対談を完全公開!撮影裏話など盛り沢山です!


撮影/田山達之

三原さんは、なぜエンバーマーをマンガ化したのか?
さらに間宮心十郎の生みの親は、和田さんの演技をどう感じているのか??
かなり濃いお話が繰り広げられ、お互いの製作裏話も満載!!

和田:緊張しますね、はじめまして、今日はよろしくお願いします!

三原先生:こちらこそ。いきなりですが和田さんは普段、漫画を読まれたりしますか?

和田:大好きです。漫画喫茶とかでもよく4、5時間籠もったりして。最近は『のだめカンタービレ』を読みました。面白いと聞いたら女性漫画も読みますね。

三原先生:『死化粧師』を読まれた印象はどんなでしたか?

和田:絵がすっごくきれいでした! 小雪先生役の国生さゆりさんは『死化粧師』以外の三原先生の作品も読まれたみたいで、僕が対談すると言ったら「くれぐれも三原先生によろしく!!」と(笑)。絵のタッチがすごい好きだって言ってましたよ。

三原先生:国生さんが!おニャン子世代としてはたまらないですね、感動です。製作発表の国生さんが非常に小雪に似ていてビックリしました。皆さん、キャラに歩み寄ってくれていて嬉しいです。和田さんもあのはねはね心十郎ヘアを見事に再現していてすごいですね。 実際、心十郎を演じるのはどんな感じでした?

和田:えっと、心十郎がかっこよすぎて三枚目の役が多い僕が演じていいんだろうか…と。

三原先生:かっこいいですか?

和田:かっこいいですよ!! ドラマだと三枚目部分を強調してますけど、心十郎は基本すごいイケメンじゃないですか。気だるい感じの雰囲気も色気に繋がってますよね。

三原先生:そう言ってもらえると嬉しいです。

和田:男の僕から見てもすごく憧れるキャラクターですね。なので自分が演じていいのだろうか?と最初はすごく不安でした。原作があって原作のファンがたくさんいて三原先生もいて、皆さんがドラマを見るわけじゃないですか、そういったプレッシャーは感じました。たぶん今までで一番役作りに悩んだんじゃないかな。

三原先生:でも以前、漫画原作の舞台(※1)をやられたと聞きましたが?

和田:あの時は初仕事だったんで何も考えずに体当たりで。終わってから、あ、怖い事やってたんだなと(笑)。でも今回はそれから3年、経験も積んできた分、あの時と一緒じゃいけないなと、より深く色んな部分を考えてやらしてもらってます。


撮影/田山達之

三原:ありがとうございます。撮影に入って心十郎を演じてみてご自分と似ているところとかありましたか?

和田:僕自身、人肌に触れて安心するっていうのはすごくわかるんですよ。人に限らず、犬を飼ってるんですけど、その犬を抱いた時とか、友達同士のハグとか、先輩にがんばれよって触られた時とかに感じるもの、心十郎が欲する癒しってこういう事かなって。彼の場合、根底にあるものがもっと重くて特殊ですけど。

三原:実は体温にこだわって描いているので、気づいていただけると嬉しいです。

和田:橋爪さん(※2)もやっぱり子供を抱きしめたくなると言ってましたね。

三原:エンバーマーの橋爪謙一郎さんには私もお世話になってます。やっぱりエンバーマーの役作りのために会われたんですか?

和田:ええ。最初、役者の先輩に話を聞こうにも本格的にエンバーマー役をやった人がいなくて、テーマとしても珍しいので調べるのもなかなか…。

三原:わかります。私も連載当初、資料がなくてまるっきりわからなかった。葬儀の専門雑誌があるんですよ、1冊何千円という高価な(笑)。それのエンバーミングの記事をかたっぱしから見て小さな写真を凝視して、こういうものかなと想像しながら描いていましたね、だから単行本1巻最初は見切り発車(苦笑)。 橋爪さんの監修が入ったのは実は途中からなんです。

和田:ええ!? そうなんですか!

三原:なかなか取材できなくて…自分でも飛び込みで葬儀会社に申し込んだりしたんですが、デリケートな部分がありますからね。漫画というと娯楽的な印象も強いですし面白おかしく扱われるのでは…という心配もあったと思います。でも手探りで漫画を描いて、出来たものを読んでもらって、段々お話を聞かせてもらえるようになって、橋爪さんを紹介していただけた時は本当に嬉しかったですね

和田:ドラマのプロデューサーも誤解が非常に心配だって言ってました。デリケートなテーマだからきちんと伝えないといけないって最初に言われて、自分もそうだなと思いました。

三原:エンバーマーという仕事は知ってましたか?

和田:いえ。イメージとしては簡単な死化粧かなと。それで知らなきゃと思って僕も体当たりでどっか行こうと考えていた時にプロデューサーからエンバーマーの方と話す機会を作るからと。そして橋爪さんとお会いしてその後、橋爪さんのお弟子さんが、実際はこうやるんだよというレクチャーをスタッフを遺体に見立ててやってくださって。それを撮ったものを家でも何度も見ながら勉強しました。

三原:第1話のエンバーミングシーン感動しました。エンバーミング溶液をマシーンに入れる時、ちゃんと縁に当てながら入れていて飛沫が飛ばないようにしてましたね。完璧だなあと。

和田:あそこは監修のエンバーマーさんに入ってもらって細かい事を全部聞きながら本番に入りました。所作の1つ1つをチェックしてもらって。あのシーンの撮影はすごく押して、かなり夜遅くまで撮りましたね、でも一番大切な部分ですから。

三原:あのシーンは本当に良かったです。私も参考にしたいくらい。 セットのエンバーミングルームに入りたい(笑)。

和田:ぜひぜひ来てください!ところで三原先生はなぜこのテーマで漫画を描こうと思ったのですか?

三原:私が家族のように思っていた親友が亡くなった時やはり遺体の状態が良くなくて。当時私はエンバーミングを知らず、その後に新聞記事で知ったんですね。知っていればその子をエンバーミングする手助けが出来たのにという悔しさがずっとひっかかっていて、もしかしたらこういう思いをする人が他にもにいるんじゃないか? そういう人に知ってもらいたいという思いから描き始めました。

和田:僕はまだ身近な人が亡くなったという経験がなくて、エンバーミングするって事が遺族の心をどれだけ癒せられるものなのかリアルに知らなかったんですけど。最近、仲のいい人にこういうドラマをやってると話したら、実は私のお母さん、エンバーミングをしたんだよと。

三原:ええ!?

和田:生の声を初めて聞けたので僕もどうなの?どうなの?って食いついて聞いちゃいました。肝臓か腎臓を悪くして亡くなったので、亡くなった時、顔に黄疸が出ていてそれでエンバーミングをしてもらったそうです。もともとすごくきれいなお母さんだったんだけど黄疸状態からエンバーミングを受けてすごいきれいに戻ったと、もうほんっとうに良かった!! とすっごく喜んでたんですよ。そう言ってる時のその人の表情を見て間違いないんだなって思いました。

三原:それは貴重な体験ですね。

和田:ほんとに知りたい知りたいと思っていた時だったので鳥肌立ちました。またこれでリアルな深い思いをもらった気持ちで改めて撮影に向かえます。

三原:がんばってください!!

和田:がんばります!!

三原:私も印象変わったんですよ。初めて和田さんの写真を見た時にかわいらしい方がやるんだなと、で実際にドラマを見て、ああ、1秒ごとに心十郎になっていくんだなと驚いて。心十郎に見える見える見えてきたと。

和田:嬉しい!!

三原:でも本当にみなさんが真摯に取り組んでくださって嬉しいです。まだまだ存在が知られていないものなので。

和田:そうですね、現場でお弁当の宛名がエンダーマーって書いてあってすごく惜しい!とか(笑)

三原:ブログで書いてましたね。ブログを読むと現場が本当に楽しそうですよね。セットも心十郎の部屋とかバーとかも凝っていて。

和田:そうなんです。僕自身がダーツ趣味で、じゃあ、ただのバーじゃなくてダーツバーにしようとか。 ダーツ投げるのもこうしてああしてと真面目にやったりちょっとくだけたりと色々案出しながら。

三原:女の子とのデートシーンですか?

和田:実はその撮りが撮影初日だったんですが別の緊張もありましたね。原作だと心十郎はあそこまで三枚目じゃないのでちゃらちゃらやりすぎてもいけないと思ってぎりぎりまで悩みました。でも監督からこの後の厳粛なシーンとギャップを出すためにも思い切ってやれと言われて。

三原:緩急が必要ですよね。

和田:最初はもっと抑えめでしたけど、もっともっと!もっとはっちゃけていこうと。そこら辺のさじ加減が難しいですね。監督も最初は悩んでいたみたいですけど最近はだいぶ掴めてきたんじゃないか。

三原:今は何話を撮られているんですか?

和田:今朝(10月上旬当時)4、5話を撮り終わりました。4話にちょっと撮り残しがあったのでそのシーンを5話と一緒に撮って。6話も今週中には終わるんじゃないかな。もう全体の後半に取りかかってますね。

三原:演じていて印象に残っているシーンとかありますか?

和田:2話の結核のお父さんの話(※3)の病室にいる父親に向かって子供が手を振るシーンですね。僕、原作もあの場面が大好きなんで、うるっときちゃうんですけど。ラストを知ってるだけに非常に切ないシーンなんですけどほのぼのとしたシーンでもあって記憶に残ってますね。あとはずいぶん先の11話の1シーンも撮ったんですけど、アズキと結構、距離が近くなっているという原作にはないシーンを撮った時、なんだろうな、凄く心十郎の気持ちを理解できたというか、台本はもう最後まであがっているので結末はわかってるんですけど、だからこそ心十郎はこうしてアズキに惹かれていってるんだなと実感できました。

三原:ほんとにだんだん心十郎になっていってますね。

和田:でもベッドシーンはやっぱり緊張しましたけどね。

三原:あるんですね(笑)。

和田:いや、1話ラストの通りすがりの子と何かがあったのかなかったのか、ごにょごにょ(笑)の添い寝シーンですけど(照)。1日で3シーンくらいまとめて撮ったので別々の女の子と入れ替わり立ち替わり撮って緊張したとか色々思い出があります。はい(笑)。

三原:ちなみに和田さんご自身の女の子のタイプは?例えばアズキ派?小雪派? それともほかのナースの方々?

和田:ははは、心十郎としてはやはりアズキなんですけど。小雪先生がかっこいいんですよ。特に国生さん演じる小雪先生はすごく乱暴で男勝りで…そこら辺、原作と違う部分なんですけど、突然、胸ぐら掴まれたり。

三原:1話で殴られて鼻血出してましたね。

和田:あそこはギャグのシーンですね。3話以降、心十郎と小雪先生がマジに対立していくんですが、国生さんは台本にないタイミングで手加減なくぶつかってくるんですよ。そしてやりがあった後、和解するんですけどその時の小雪先生の変化、ぶっきらぼうだけど「協力するよ」って言うところとか小雪先生と国生さんが重なってすごく魅力的で、かっこいいなと思えて…国生さんの演じる小雪先生、僕は個人的に好きです。三原先生のお気に入りは?

三原:私は一番描きやすくて動かしやすいのは心十郎なんですよ。でも個人的には…志坂先生かな(笑)

和田:1話目で僕のドーナツ持って行っちゃったのがおかしかったですね。

三原:心十郎のなのに、持って行くのかよってテレビ見ながらつっこんじゃいました。そういえばドラマでは心十郎の好物がドーナツなんですよね。

和田:僕リアルにドーナツ大好きなんですよ。家のそばにミスドがあってしょっちゅう行ってます。最近リッチドーナツとかあっておいしいですよ。嘘っぽく聞こえるかもしれませんが本当なんですよ。アズキ役の篠原真衣ちゃんがアサヒのキャンペーンガールやってて好きな飲み物はアサヒスーパードライと書いているのと同じように、これマジなんです。

三原:ここ強調ですね(笑)。

和田:これほんとにマジなんです。けっしてミスドのCM狙ってるとかそういうのじゃないですよ!

三原:わかりました、狙ってるんですね(笑)

和田:あ、狙ってる顔してました?(笑)いやいや、本当にドーナツ好きですよ。

三原:(爆笑)でもそれはよかった。撮影ですごく痩せられたと聞いたので、ドーナツでたっぷり糖分とってください!

和田:和田正人はドーナツで生きてます!

三原:では最後にドラマの見所、和田さんの熱い思いをお願いします!

和田:僕も含めエンバーミングというものをまだ知らない方が大勢いらっしゃると思います。その処置が必要か必要でないかは別として、そういうものがあるんだということを純粋に知ってもらいたいです。またこのドラマを通して人の生きるということ、そして残された人の気持ちをリアルに感じてもらえたらなと思います。身近にいる人を大切に思ってもらえたら…ドラマでは漫画とはまた違ったアプローチになると思いますが、原作にも流れている気持ちを伝えられたらと思います。

三原:楽しみにしています。ありがとうございました!


撮影/田山達之

※1:許斐 剛著のテニス漫画『テニスの王子様』のミュージカル。
和田さんは2004〜5年、千石清純役で出演。
※2:現在日本で活躍するエンバーマーの1人。
ドラマのエンバーミング監修を担当。
※3:漫画では単行本1巻収録の4話「抱かない愛情」。


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