女郎のお染から仇討ちの依頼が入る。20年前、お染の父親で旧日田藩藩士・佐久間忠兵衛は、親友の貴志伝左衛門に殺害されたという。貴志は、忠兵衛殺害後、佐久間家の金を奪って逃走、行方知れずになっていた。家の主と金を奪われた一家は路頭に迷い、お染は女郎に身を落としていた。
ところが最近、江戸で貴志に似た男を目撃したという。驚くことに、その男は木戸番の嘉助だというのだ。貴志本人か見極める方法は、佐久間と斬りあった際にできた、左肩から二の腕にかけて傷があることだった。さっそく、刑部は嘉助を訪ねて真相を確かめることにした。
すると、嘉助はあっさり犯人であることを認め、自分を斬るよう告げる。刑部は、嘉助が親友殺害を後悔して日々供養していることを知り、彼の気持ちをお染に伝えることにした。しかし、目の前で父親を殺害されたお染の気持ちは変わらず、苦しんでいた…。
翌日、お染が何者かに殺害されて遺体で発見される。北町奉行所同心の伊十郎は、お染が血文字で刑部の名を残して死んだことから、真相を聞きにやってきた。一方、お染の死を知った刑部は、嘉助にだけお染の身の上を明かして会いに行くことを告げたことから、殺人は彼の仕業と睨み、行動を起こす…。
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