すけっち

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2014

5月14日 #7 「水晶(みずき)の音」


3月10日、東日本大震災から3年、「東日本大震災チャリティー公演 式町水晶コンサート~心のままに~」(会場:和光大学ポプリホール鶴川/主催:町田市文化・国際交流財団)が開催されました。開催を呼びかけた式町水晶(しきまちみずき)さん(17歳・都立新宿山吹高等学校通信制)は、脳性麻痺と闘うヴァイオリニストです。

1996年10月、未熟な状態で生まれた水晶さんは、3歳の時、脳性麻痺と診断され、リハビリのためにヴァイオリンを始めますが、中学生の時、「凄い荒れたんですよ僕。親に対しても口のきき方が凄く悪くなった時期があって。ただ、そんな中でも、ヴァイオリンと勉強、負けたくなかったんですよ。健常者の方々に」と言います。
そんな水晶さんを母・式町啓子さんは、「私のことはどこかで、こういう体で生んでっていう思いが今もあるんです。それはよく分かりますし、健常者の私からは分からないところですよね。」と語る。

自身の体と心のために弾いていたヴィオリン。しかし、2011年、東日本大震災の報道に、「じっとしていられなかった。ヴィオリンを弾くことによって何か出来ないかなと思って」と、震災から5ヶ月後、岩手県宮古市・大槌町・山田町・釜石市、宮城県気仙沼市・南三陸町を、3日間で訪れ、被災地でヴィオリンを弾きました。

「涙を流しながら、良かったよって言ってくれたことが今でも残っています。自分の悩みが凄くちっぽけに感じて。障がい者健常者と自分が差別していたんじゃないかと思って。人の役に立つということが、それが一番大事じゃないのかなって思って。」と、東京で開くチャリティーコンサートは3回目を迎えました。
コンサートを主催する町田市文化・国際交流財団の池田博一さんは、「障がいもあるけど、それを乗り越える力強さ、そういう彼の姿を一人でも多くの人に知ってもらえれば」と、応援する。

水晶さんは言います。「陸前高田市から避難された方がいらっしゃって、凄く感動してくださって『ありがとう』と言われたので、一つの励みとして頑張る気力が更に湧いてきました。恵まれていることに感謝して、最後の最後まで、それこそ、指一本でも動くんだったらやるしかないっていうのはあります。」と。