多彩な芝居に挑戦し続ける歌舞伎界の名優・松本幸四郎。そのライフワークと呼ぶべき作品のひとつが、ミュージカル『ラ・マンチャの男』。 1969 年の初演以来、 36 年間で公演回数は延べ 1086 。 1000 回という区切りを迎え、今年、松本幸四郎はある決心をする。それは、未だ訪れたことのないドン・キホーテの故郷、スペインを旅すること…。「実生活においても“ドン・キホーテ”を演じ続けているのかもしれません」と語るほど、心酔している松本幸四郎。その感動の旅路を追う。

 妻・藤間紀子と娘・松本紀保とともに夏のスペインを訪れた松本幸四郎は、ドン・キホーテゆかりの様々な場所を巡っていく。

 西欧とイスラムの文化が混在するエキゾチックな街・マドリッド、赤土の大地が広がるラ・マンチャ地方、そしてドン・キホーテ自身の旅の終着点になったバルセロナ…。

  旅の出発点となったマドリッドで、スペイン広場に建つ「ドン・キホーテ像」を訪れた松本幸四郎は、ハラハラと涙する。 36 年を経て、ようやくこの地に立てたという万感の涙で旅は幕を開けた。情熱と活気に満ちた、“ドン・キホーテ的なる人と物”との数々の出逢いを通し、一家が見つめたスペインとは?

コピーライト