【ONE】インドネシア発 平田樹 キュートな人造人間18号はいかにして難敵を攻略したのか。

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2020.2.21

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 日本から出場した3名の選手が全勝という最高の結果を残した2・7
ONEジャカルタ大会。中でも平田樹はラウンド終了時観客の目を釘付けにするようなダンスを披露して、場内のボルテージを一層高めるなど一際目立った存在になっていた

 大会直前には、アジアでも人気の日本漫画『ドラゴンボール』のキャラクターである人造人間18号ふうの服を着た写真をSNSに投稿し大きな話題となった影響も大きかったか。しかし決戦当日まで平田は減量と尿比重(尿中の水分とそれ以外の物質の割合)に苦しみ、最終的には対戦相手の合意のうえ契約体重が変更されるなど、決して落ち着いた状況で試合を迎えたわけではなかった。

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 実は決戦2週間前から平田にとっていつもとは違う闘いが始まっていた。対戦相手がビー・ニュー・イェン(米国/ベトナム)からナイリン・クローリー(ニュージーランド)に変更になったのだ。ニュー・イェンはサウスポーながら、クローリーはオーソドックス(右構え)。試合を直前に控え、平田は対策を根本から見直さなければいけなかった。

「何度もクローリー選手の試合ビデオを観て、その特徴だけを掴んで練習するようにしました。具体的にいうと、相手が来るタイミングを覚えるようにしたんですよ。相手の構えが変わると距離感も変わってくる。ただ、私の場合、オーソドックスの方がタックルは入りやすいかなと感じました」

 クローリーの父は元オールブラックス。クローリーもジュニア時代には重量上げの国内チャンピオンになり、タグラクビー(タックをする代わりに腰についたタグを奪う初心者向けのラクビー)の国内代表にも選出されたというサラブレットだ。ONEの若手育成イベント「ウォリアーシリーズ」で2戦2勝という好戦績を収め、本戦に上がってきた。

 案の定、クローリーは身体能力抜群。腰が重く、柔道出身の平田になかなかテイクダウンを許さない。仮に倒されたとしても即座に立ち上がるなど、平田の動きを徹底的に研究していた。想像以上の難敵を迎え、平田は「タックルや投げの切り方がきちんとできている選手だった」と振り返る。

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