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2017.10.30

準決勝進出の平野「相手を潰すくらいのつもりで」【卓球・女子W杯】

平野美宇 写真:Scott Grant/アフロ

 久々に自信がみなぎって見える。ITTF女子ワールドカップ<カナダ・マーカム>に出場している平野美宇(JOCエリートアカデミー/大原学園)だ。先月行われた大陸予選のアジアカップは思い通りにいかない苦しい試合が続き涙に暮れた。あの時、「自信がない」としきりに口にしていた平野は、ここにはもういないようだ。

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平野美宇 写真:Scott Grant/アフロ


序盤の硬さを払拭し初戦を突破

 大会2日目の28日、決勝トーナメントの1回戦と準々決勝に臨んだ平野は1回戦でまず、パワーヒッターでベテランのエクホルム(スウェーデン)と対戦。立ち上がりでミスが続き第1ゲームを奪われたものの、第2ゲームを奪い返すと、続く第3ゲームは9-5とリードした場面から3球連続で嫌なミス。ここでベンチが絶妙なタイムアウトを取り態勢の立て直しを図った。これが奏功し第3ゲームを死守した平野は、第4、5ゲームではスマッシュや台上プレーなど積極果敢な攻めをポイントにつなげ、最後は危なげない試合運びで初戦を突破した。

「初戦にしてはいい試合ができたと思う。相手は予選リーグもやってきたのに対し、(自分は決勝トーナメントから出場で)少し硬さが出てしまったけど、2ゲーム目からは自分のプレーができて、どんどん調子を上げられた」と平野。流れを引き寄せるきっかけとなった第3ゲームのタイムアウトについては、「次のポイントが相手のサーブだったので、レシーブを厳しく返すことをコーチと確認し意識した」と明かしている。

平野美宇 写真:Scott Grant/アフロ


準々決勝は情け無用でストレート勝ち

 準々決勝では1回戦を3ゲームビハインドから大逆転した陳思羽(台湾)と対戦した。今大会の出場選手20人の中で最多となる、今シーズン47試合を戦っているタフな相手だ。しかし、陳思羽は1回戦の激闘で左足を負傷。だが平野は終始容赦なく相手を圧倒し、陳思羽に付け入る隙を与えずストレート勝ちを収めた。


【卓球・女子W杯】準決勝 平野美宇vs劉詩ブン LIVE配信


 試合後の平野が秀逸だった。「前の試合を見ていたら、陳思羽選手が足を痛がっていて、相手選手がすごくやりづらそうにしていたので、自分が当たるとしたらとにかく動揺しないよう、相手を潰すくらいのつもりでしっかり頑張ろうと思った。精神的に崩れちゃったら終わりなので」といたって冷静。さらに今日は気持ち良くプレーできたと言い、「大会が始まって試合をする中で気持ちが上がっていった。アジアカップの時は自分の成績に勝手にプレッシャーを感じて守りに入っていたが、今日は思いきりプレーできている」と、気持ちのいい理由についても笑顔で語っていた。

 女子ワールドカップは明日、いよいよ最終日を迎える。平野の準決勝の相手は世界王者中国の劉詩ブン。これまでまだ一度も勝ったことがない上にワールドカップ4回制覇の難敵だが、「自分はチャレンジャーという気持ちで思いきって戦いたい」と若きディフェンディングチャンピオンは目を輝かせた。

(文=高樹ミナ)

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