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2019.04.02

【卓球】張本、水谷、伊藤のベスト8が最高。中国勢の圧勝で立て直しを迫られた日本陣営<カタールOP>

伊藤美誠 写真:新華社/アフロ


 ITTFワールドツアー今季2戦目の「カタールオープン」がドーハで3月31日に幕を閉じた。カタールオープンはワールドツアー最高格付けのプラチナ大会とあって、出場メンバーはいずれも強豪揃い。日本からも男子シングルス世界ランク4位の張本智和(木下グループ)、女子シングルス同4位の石川佳純(全農)ら男子14人、女子16人が出場した。

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しかし、シングルスは男子の張本、水谷隼(木下グループ)、女子は伊藤美誠(スターツSC)のベスト8が最高。ダブルスも女子世界ランク1位の早田ひな(日本生命)/伊藤ペアと佐藤瞳/橋本帆乃香(ともにミキハウス)ペアが3位にとどまった。

そんな中、混合ダブルスで全日本選手権2連覇の森薗政崇(岡山リベッツ)/伊藤ペアが気を吐き決勝へ進出。しかしそれも強烈なフットワークの持ち主の許キン/劉詩ブンの中国人ペアにストレート負けを喫し、悔しい準優勝となった。他にも中国は男女シングルスと女子ダブルスでも優勝を挙げ、5種目中4種目を制す圧倒的な強さを見せつけている。

<カタールOP 結果>
■男子シングルス
優勝:馬龍(中国)準優勝:林高遠(中国)
■女子シングルス
優勝:王曼イク(中国)準優勝:劉詩ブン(中国)
■男子ダブルス
優勝:何鈞傑/コウ鎮廷(香港)準優勝:ボル/フランツィスカ(ドイツ)
■女子ダブルス
優勝:孫穎莎/王曼イク(中国)準優勝:丁寧/王芸迪(中国)
■混合ダブルス
優勝:許キン/劉詩ブン(中国)準優勝:森薗政崇/伊藤美誠(日本)

 シングルスベスト8に入った張本、水谷、伊藤のうち、水谷は馬龍、伊藤は丁寧ら中国人選手に負けたのに対し、張本はスウェーデンのファルク(世界ランク15位)にフルゲームの末に破れた。ファルクのフルネームはマティアス・ファルク。結婚してファミリネームが変わった旧姓マティアス・カールソンだ。

世界卓球2018スウェーデン(団体戦)男子銅メダルに輝いた古豪スウェーデンの主力選手で、男子には珍しくラケットのフォア面に表ソフトラバー、バック面に裏ソフトラバーを貼っている異質攻撃型。フォア表から繰り出すスマッシュやストップ、ペースを変えて打ってくるバックハンドドライブの強打を武器としている。

当然、張本もファルクの異質ラバーに警戒していただろうが、何しろ慣れないプレースタイルの相手だ。とりわけサービス・レシーブで崩され1ゲームしか奪えなかった第3ゲームなどはやりづらさが否めなかった。豊富な回転量とパワーのある両ハンドドライブで攻めてくる正統派の中国人選手に強い張本も、クセ球を打ってくるヨーロッパ勢には取りこぼすことがある。「世界卓球2019ハンガリー(個人戦)」<4月21~28日/ブダペスト>でもその辺りが課題となってくるだろう。

水谷が準々決勝でストレート負けを喫した馬龍はこのカタールオープンが左ひざの怪我からの復帰戦だったが、獲得ポイントの高いプラチナ大会で男子シングルス優勝という、これ以上ない結果で完全復活を印象付けた。

馬龍のワールドツアー優勝は昨年5月の中国オープン以来、約10カ月ぶり。同じ中国の林高遠と対戦した決勝でも2ゲームを先取されてから4ゲーム連取する大逆転で若手の勢いを封じた。馬龍は試合直後、「ゲームカウント0-2にされたとき、『1ポイント1ポイントだ』と自分に言い聞かせた。林高遠はリードを奪ってから、よりプレッシャーをかけてきたが、全くプレッシャーはなく、第3ゲームはプレーが良くなっていった。全体的にいいプレーができたと思うし、メンタリティも良かったと思う」(ITTFインタビューより抜粋)と話している。

 女子では伊藤と丁寧の準々決勝が見どころのひとつだった。しかし、伊藤は競った出足の2ゲームを10オールで丁寧に奪われると、その後は反撃ならず。結局ストレート負けという厳しい結果に終わった。

その丁寧は同じ中国の20歳・王曼イクに準決勝でストレート負け。王曼イクは武器である強烈なバックハンドに加えフォアハンドの威力も増しており、劉詩ブンとの決勝でも一発で打ち抜く得点力を見せ女子シングルス優勝を手にした。ちなみに劉詩ブンに準決勝で破れた孫穎莎も18歳と若く、中国でもベテランと若手がしのぎを削る構図が激化しているようだ。

 4月はアジアの強豪が集まるアジアカップ<4月5~7日/横浜>、そしていよいよ世界卓球2019ハンガリー(個人戦)が21日に開幕する。日本代表選手たちは国内合宿を経てハンガリーに発ち、現地合宿で最終調整をした後、戦いの舞台ブダペストに入る。

(文=高樹ミナ)



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