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「メダルを獲るための反省ができた」世界卓球2018男子団体をプレイバック!

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4月10日放送の「卓球ジャパン!」では、世界卓球2018男子団体の激闘を振り返った。日本チームの数々の名勝負を紹介してきた「卓球ジャパン!クロニクル」も、今回で最終回。ゲストに迎えた日本卓球協会強化本部長の宮﨑義仁氏のDEEPなトークが最後を飾った。

2018年といえば、当時14歳の怪物・張本智和が全日本卓球で優勝し、東京五輪に向けた最強メンバーが出揃った年。大きな期待を背負って、開催地、スウェーデンのハルムスタッドに乗り込んだ日本男子だったが、まさかの結末が待っていた。

思えば、幕開けから波乱含みだった。エース、水谷隼が練習で腰を痛め、第1戦に出場できない状態となったのだ。水谷不在の不安の中、張本、丹羽孝希、松平健太の布陣でベルギー戦を乗り切ると、第2戦から水谷が復帰、ベラルーシを撃破した。

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そして迎えた第3戦のイングランド戦。第1試合で水谷がドリンクホールに危なげなく勝ったが、第2試合で張本がピッチフォードに、第3試合で丹羽がウォーカーに立て続けに敗れた。

後がない日本男子の期待が、万全とは言えない水谷にかかった。対するは張本を破って勢いに乗る絶好調のエース、ピッチフォード。長いリーチで水谷を攻め立てた。最終ゲームまで踏ん張った水谷だったがあえなく破れ、イングランドに敗北を喫した。

初めての世界卓球団体戦で、エースの重責を担った張本の敗北について宮﨑氏は語る。

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「完璧に勝ちにいく戦い方をするのが団体戦。そうしたときに張本のピッチの速い卓球が少し遅れをとって安定に行こうとした。それで力を出し切れなかったのを感じた」

わずかなメンタルの揺れがプレーに影響を与えるのが卓球だ。

グループリーグを2位で通過した日本は、決勝トーナメント1回戦で香港をストレートで破った。そして迎えた準々決勝、メダルをかけて戦う相手は宿敵、韓国。

サッカーなど他のスポーツと同様、日韓戦が特別に熱くなるのは「卓球も同じ」とMC平野早矢香。

第1試合で張本と対戦したのはチョンヨンシク、24歳。世界ランクは53位だが、宮﨑氏によると、これは故障で国際大会に出ていなかったためであり、実力は15位前後、つまり13位の張本とほぼ同じだ。

その評価通り、試合は第1ゲームから接戦が続き、最終ゲームへ。緊迫した状況の中、スコア3-2の場面で、チョンヨンシクがフォアクロスに放った渾身のボールを張本がここぞとばかりに叩き返して雄叫びを上げた。思わず歓声を上げるスタジオ。

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「この年齢で、このクオリティでスポーツをやってること自体が信じられない。中学生らしいオドオドした緊張感がまるで感じられないですよね」(MC武井壮)

「私生活は本当にオドオドして中学生らしいんですけど、試合になると怪物に変わるんです」(宮﨑氏)

しかしその後もスコアは2点と離れない。波に乗れない張本だったが、宮﨑氏によると、攻められたときに強い張本に対して、チョンヨンシクが攻めてこない作戦をとっているという。終盤、チョンヨンシクのチキータレシーブをカウンターして9-9に追いついた張本だったが、最後は得意のチキータをミスして先制を許した。

第2試合、水谷の相手は世界ランク8位のイサンス。切れ味鋭いカミソリのようなドライブを放つ強者だが、それを跳ね返すのが水谷だ。この試合も一進一退の接戦となり最終ゲームにもつれ込んだ。

宮﨑氏が注目したのが、3-4からの水谷のバックドライブレシーブだった。

「イサンスはここでロングサーブが効くだろうと思って出したと思いますけど、水谷は若い頃からレシーブは全部ロングサーブにヤマを張ってるんです」(宮﨑氏)

「普通は多く出される短いサーブを待つ選手が多いと思うんですけど」(平野)

「そう。だからみんな長いサーブが来ると驚く。でも水谷は違う」(宮﨑)

強化本部長ならではのDEEPな解説に武井がうなった。

最後は、水谷がサイドを切る絶妙なフォアブロックを決め、この大接戦をものにした。まさに「芸術的でファンタスティックなプレー」(武井)だった。

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第3試合は、松平健太がチャンウジンに惜しくも1-3で屈し、後がない状態で迎えた第4試合、登場したのは再び水谷。相手は張本を破って波に乗るチョンヨンシクだ。

張本のときと同様、無理をして攻めてこないチョンヨンシクに対して水谷はペースがつかめない。そのために水谷が無理をしてミスが出る展開になっていると宮﨑氏。

最後は長いラリーとなったが惜しくも敗れ、6大会ぶりにメダルを逃す衝撃的な結果となった。

しかし、この敗戦も宮﨑氏は肯定的にとらえる。

「ちょうど五輪と五輪の間の年だったため、東京五輪でメダルを獲るための反省ができた」(宮﨑氏)

この一戦がさらなる成長へつながり、東京五輪で活躍することを期待したい。

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次回は、今年から始まったツアー、WTTでの張本智和の活躍をDEEP解説の予定。お見逃しなく!

「卓球ジャパン!」 BSテレ東で毎週土曜夜10時放送

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