早田ひな PHOTO:World Table Tennis
【結果速報・トーナメント表】WTTチャンピオンズフランクフルト|https://tvtokyo.tv/3ScBDAM
8日間の熱戦に沸いた卓球の海外ツアー「WTTチャンピオンズ フランクフルト」<10月29日〜11月5日/ドイツ>が閉幕。6日には日本のナショナルチームが無事帰国した。
最終日を飾った女子決勝は世界卓球2021ヒューストン金メダルの王曼昱(中国)と、今大会、準々決勝で伊藤美誠(スターツ)、準決勝で世界卓球2023南アフリカ金メダルの孫穎莎(中国)を破って勝ち上がってきた王芸迪(中国)の頂上決戦となり、ストレートで同胞対決を制した王芸迪が優勝を果たした。
男子決勝はリオデジャネイロと東京で五輪連覇の馬龍(中国)に、22歳の台湾のエース林昀儒が挑み、ゲームカウント4-1で林が勝利。絶対王者と呼ばれる馬龍から大金星を挙げ、会場を興奮の渦に巻き込んだ。
今回、日本勢のファイナル進出は実現しなかったが、早田ひな(日本生命)が女子準決勝まで勝ち進み、中国勢に割って入るベスト4に食い込んでいる。
中でも準決勝であたった王曼昱とは意外にも初対戦で、23歳の早田と24歳の王がどんな同世代対決を見せるかに注目が集まった。
【アーカイブ配信中】WTTチャンピオンズフランクフルト 10月29日(日)~11月5日(日)開催!トーナメント表・試合結果
結果はゲームカウント4-1で王が勝利。第1ゲームは王にミスが続き早田が8-3までリードを広げたものの、早田のボールに慣れてきた王が脅威の8連続得点。第2ゲームも巧みなコース取りで2-11の大差をつけ奪った。
このあたりの展開について早田は、「1ゲーム目を11-6くらいでしっかり締めなきゃいけなかったのに、ラリーが続かなかった分、自分も相手のボールを分かっていなくて3球目をミスしたりした。8-6になったぐらいから相手の方が回転量だったり、コースを上手く使って(ボールを)台に入れる能力が高かった」と振り返る。
早田が身を持って感じた王の「コースを上手く使う能力」とは、自身と似た体型ゆえの気づきだった。
身長160cm前後が大半の女子選手にあって早田は167cm、王は176cmと長身だ。2人とも手足が長く、卓球台から下がった中陣もしくは後陣からでも持ち前のフットワークを生かし、腕をしならせるようにして男子顔負けのパワードライブを打つことができる。
それを互いに阻止すべく、体の真ん中を狙うミドルのボールを挟み相手の体勢を崩そうとする場面が多かったが、そこに早田は王曼昱の技術の高さを見たという。
「王曼昱選手も私も体の近くのボールを打つのは間違いなく難しい。でも、王曼昱選手はそのさばき方が上手くて、(ミドル処理から)真っ直ぐ飛ばすボールもあれば、弧線を作るボールもある。さらに相手の台のどこに落とすかを相手の体の向きや体勢、ラケットの面も見て待っていないコースを選択していく。そういう上手さがあって、自分にはまだ足りないところだと思いました」
一方、早田の専属の石田大輔コーチも王曼昱と王芸迪の決勝に気づきを得た。
スタンドで2人の激しいラリー戦を凝視しながら、「王曼昱の球威に王芸迪が全くひるまない」と石田コーチ。
もともと王芸迪は前陣速攻でピッチの早いプレーが持ち味だが、大きなラリーが得意の王曼昱に押され台から下げられてもおかしくない。それがほとんど下がらず、逆にどんどんピッチを上げて連打で畳み掛けていく。
「やはり普段の練習で王曼昱選手のボールに慣れているのが大きいですよね。その点、ひな(早田選手)は王曼昱選手と初対戦ということもあって、王曼昱選手のボールに対し『来る!』と一瞬、身構えてしまった。頭では分かっているんだけれど、そのほんのわずかな体の萎縮で次の動きが遅れます。気持ちというよりも生理的な反応なのでどうしようもない。でも、いかにそれを無くしていくかを考え練習しなければなりません」
ミドルの処理にボールの慣れ。もちろんそれ以外にも修得したい技術はあり、ここで触れた2つは基本的なことかもしれないが、いずれにせよ世界トップレベルの高い次元で突き止めていることは言うまでもない。
【会場】ドイツ フランクフルト
【出場選手】
■男子
張本智和(智和企画)
篠塚大登(愛知工業大学)
■女子
伊藤美誠(スターツ)
早田ひな(日本生命)
平野美宇(日本生命)
張本美和(木下アカデミー)