女子シングルス代表 残り1枠は平野美宇か伊藤美誠か!? パリ五輪選考レース最終戦 全日本卓球がいよいよ開幕!

2024.01.21
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平野美宇、伊藤美誠 PHOTO:Itaru Chiba

1月22日からスタートする全日本卓球(1月22~28日/東京体育館)。日本一を決める国内最高峰のビッグゲームだが、今大会はパリオリンピック選考レースという側面でも注目が集まる。

その中心にいるのが女子選考ランキング2位争いを繰り広げる、平野美宇(木下グループ)と伊藤美誠(スターツ)だ。

2022年から始まったパリオリンピック選考レース。選考会や全日本卓球、国際大会などで獲得した選考ポイントによってランキングが決まり、上位2名がパリオリンピックのシングルス代表権を得る。

女子は早田ひな(日本生命)が序盤から着実にポイントを積み重ねてトップを独走。2位に300点以上差をつける790.5点でシングルス代表の座は確実。

残る1枠を争うのが、選考ランキング2位の平野美宇(486点)と同3位の伊藤美誠(451.5点)。そして、最後の選考ポイント対象大会となるこの全日本の結果によって、最終順位が決まる。

全日本卓球 女子シングルススーパーシード組み合わせ表

全日本卓球の獲得ポイントは以下の通り。
優勝:120点
準優勝:100点
ベスト4:80点
ベスト8:50点
ベスト16:20点
ベスト32:10点

平野と伊藤の差は34.5点なので、平野は決勝進出を果たせば無条件でランキング2位が確定。伊藤より早く負けたとしても、1ラウンド差であれば逆転はされない。

一方、伊藤が逆転するにはベスト8以上が絶対条件で、さらに平野よりも2つ以上多く勝ち上がらなければならない。スーパーシードの平野と伊藤は4回戦からの登場で1回勝てば32強入り。万が一初戦で敗退するとポイントを得ることができない。

選考ランキング4位の木原美悠(木下グループ/354点)、5位の張本美和(木下アカデミー/330.5点)らは、全日本で優勝しても2位平野のポイントには届かないため、シングルス枠の最後の椅子は平野と伊藤で争われることになる。

2024年パリ五輪 女子日本代表選考ポイントランキング

2024年パリ五輪 女子日本代表選考ポイントランキング
女子上位10名(2023年12月25日現在)

順位 選手名(合計ポイント)
1位 早田ひな(790.5P)
2位 平野美宇(486P)
3位 伊藤美誠(451.5P)
4位 木原美悠(354P)
5位 張本美和(330.5P)
6位 長﨑美柚(278P)
7位 佐藤瞳(252P)
8位 大藤沙月(232P)
9位 芝田沙季(207P)
10位 安藤みなみ(165P)

平野は11月に敗れた若手実力者とベスト8決定で激突か 難敵ひしめくゾーンで伊藤はベスト8入りを目指す

過去に優勝経験のある平野と伊藤とはいえ、全日本で勝ち上がるのは簡単なことではない。2人の壁になりそうな注目選手を見てみよう。

平野は初戦の4回戦を突破し、続くベスト16決定で当たる可能性があるのが平成25年度大会の準優勝者、森さくら(日本生命)。激しいガッツポーズが有名で、勢いに乗らせると非常に危険なタイプだ。

そしてベスト8決定で怖いのは選考ランキング8位、19歳の大藤沙月(ミキハウス)。

これまでも平野とは度々激戦を繰り広げている強敵で、11月の選考会ではフルゲームの末に敗北を喫している。そして、準々決勝では同7位の日本最強カットマン、佐藤瞳(ミキハウス)、同10位でハードパンチャーの安藤みなみ(トップおとめピンポンズ名古屋)らもいる。

さらに、決勝進出をかけた準決勝で待ち受けるのが第1シードの早田ひな。近年は戦術面やメンタル面でも成長が見られる平野が実力者たちを相手にどんな戦いぶりを見せるのだろうか。

そして伊藤の山は平野以上に難敵揃いだ。

まず初戦の相手候補として不気味なのが、昨年の世界ユース(U15)で4冠を達成した若手の有望株、15歳の小塩悠菜(星槎中)。

変則グリップのペン表速攻スタイルで、カットとの二刀流でも知られるオールラウンダー。昨年5月の選考会では平野美宇を相手にフルゲームまで持ち込んでおり、実力もシニアトップクラスだ。総合力や経験では当然伊藤に分があるが、初戦ということを考えると油断はできない。

続くベスト16決定で要注意なのはフォア面表ソフト、バック面粒高という唯一無二の異質型、出澤杏佳(専修大)。クセ球を駆使する独特のプレースタイルが持ち味で、今年度は学生2大タイトルを獲得するなど勢いもある。

そして伊藤にとっては絶対条件である8強入りをかけた6回戦では、11月の選考会でフルゲームの苦戦を強いられた出雲美空(サンリツ)、そして準々決勝では19歳の横井咲桜(ミキハウス)が控える。

横井とは前回大会の6回戦で対戦して1-4で伊藤が敗退。同じ全日本の舞台で伊藤がリベンジを果たせるか、対戦が決まれば注目の一戦となるだろう。

順当にいけば準決勝では現在世界ランク15位(日本勢3番手)で急成長中の張本美和(木下アカデミー)か前回大会準優勝の木原美悠(同木下グループ)との対戦となる。

平野と伊藤の直接対決が実現するのは決勝戦だが、平野が決勝まで勝ち上がった時点で2位が確定するため、伊藤は勝ったとしても逆転はない。

しかし、伊藤はこの全日本でなんとしても結果を残したいと考えている。パリオリンピック団体戦メンバーの選出があるからだ。

急成長の張本美和 第6回選考会で伊藤、早田を破って初優勝 PHOTO:Itaru Chiba


団体戦メンバー、3人目の椅子は誰が掴み取るのか?

パリオリンピック日本代表は、選考ランキング上位2名がシングルス代表となり、加えて団体戦メンバー1名が協会推薦で選出される。

その3人目に誰が選ばれるのかも大きな関心事だが、女子においてはシングルス枠を逃したとしても、平野か伊藤のどちらかが団体戦メンバーに選ばれる可能性が高いと言われる。つまりパリオリンピックの団体戦は、早田ひな、平野美宇、伊藤美誠の「黄金世代トリオ」で挑むというわけだ。

昨年のWTTコンテンダーザグレブで中国選手を3連破し、決勝では世界女王の孫穎莎を下して優勝した平野。この実績はかなり大きなアドバンテージになるはずで、日本女子悲願の「金メダル」「打倒中国」を叶えるには平野の存在は不可欠だ。

伊藤に関しては、近年国際大会で目立った成績が残せておらず、対中国の面でも「大魔王」と呼ばれた以前の勢いがないとも言われるが、これまでの実績や経験を踏まえれば他選手よりも圧倒的に優位。

また団体戦にはダブルスがあり、ダブルス巧者でなおかつ早田とのペア、平野とのペアの両方で成績を残している強みもある。

ただし、伊藤の場合はこの全日本で最悪の結果になると、選考ランキングで木原美悠に抜かれて4位になる可能性があり、また急激に頭角を現し「団体戦メンバー候補になりうるのでは」という声も出ている怪物、張本美和の存在もある。

だからこそ、きっちりとこの全日本できっちりと勝ち上がり、「やはり伊藤は強い」という印象を与えたいところだ。

選考レースでも他を圧倒した女王早田ひなが3度目の優勝を果たすのか。平野美宇と伊藤美誠の代表争いはどんな結末を迎えるのか。新たなスター、大会をかき回すダークホースが現れるのか。史上最も過酷な全日本卓球が幕を開ける。

開催期間:1月22日 - 28日(7日間)
会場:東京体育館
競技種目:
1.男子シングルス
2.女子シングルス
3.男子ダブルス
4.女子ダブルス
5.混合ダブルス
6.ジュニア男子シングルス
7.ジュニア女子シングルス