張本智和 PHOTO:Itaru Chiba
2024年全日本卓球選手権大会<1月22日~28日/東京体育館> 28日、男子シングルス決勝で張本智和(20=智和企画)が戸上隼輔(22=明治大学)をゲームカウント4-3で下し、6年ぶりとなる優勝を果たした。
最年少で優勝した2018年大会以来、王座から遠ざかる張本。王座奪還への最後の関門となるのは、最近は世界的に活躍を広げる、全日本2連覇王者の戸上だ。
まず戸上が試合開始からエンジン全開。スイングスピードの速いドライブで張本を圧し、カウンターも次々と決める。張本は丁寧なプレーで食い下がるも、戸上が11-8で第1ゲームを先取する。
2ゲーム目は張本が台上プレーを軸にリードし、先に10-8とする。フットワークを使いながら攻める戸上に10-10とされるが、最後はフォアカウンターで12-10で取り返す。
第3ゲームは4-4から、戸上がフォアハンドでことごとく得点し8-4に。しかし張本も打ち合いでしのぎ、切れたツッツキも交えて8-8と追いつくが、それでも戸上が攻め込んで張本のガードを崩し、11-9で奪取する。
張本は戸上のチキータを避け、待ちを外すためにロングサーブを連発。だが戸上はストレート攻撃でミドルを突き刺して9-6に。ただ次のサーブをミスし、気落ちしたか次のチキータをミスして9-8となったところで戸上がタイムアウト。
次の一本、今度は戸上がチキータをしっかり決めて10-8に。次も攻めきって4ゲーム目を11-8とし、戸上が王手をかける。
だが第5ゲーム、張本はストップやミドル突きで優位を築いて10-5とリード。しかし甘い球を逃さず強打する戸上が1点差に迫り、張本がタイムアウト。次の一本をミドルへのロングサーブから取り切った張本が11-9で1つ返す。
張本はアップダウンのサーブで戸上のチキータミスを誘発し、5-2と先行するが、戸上も強打攻勢で追いつく。熾烈な攻防で、お互いが持ち味を出す激戦ラリーのまま10-10に突入する。
打ちまくる戸上に、張本は十八番のバック系技術で反攻。最後はフォアカウンターを打ち込んで14-12でここも奪い、"ハリバウアー"が飛び出した。
■張本智和 勝利後インタビュー
Q.会場の雰囲気をどう捉えていますか
本当にもう言葉が出ないですね。いつも自分、インタビュー完ぺきなんですけど(笑)。今日は本当に言葉が出ないです、誰に感謝していいか......会場にいる全ての人に、相手含めて、全員に感謝したいです。
Q.優勝のした今のお気持ちも言葉に表しづらいですか
初優勝なんじゃないかってくらい、全日本の優勝の仕方を忘れて。今日も戸上選手は完ぺきで、何をやってもダメで、先週は勝ったんですけどそれも僅差で、本当に強いです。
本当に1位も2位も僕らの中でも変わらないで、時の運で1点や2点、ラッキーもあったり、お互い思い切れたり、その差で、結果は絶対出ちゃうんですけど。僕と彼は本当に同等のライバルで、明日やれば彼が勝つかもしれないし、あさってやれば僕が勝つかもしれないし、本当にそれぐらいよきライバルです。
もうこれでオリンピックまで、戦うことはあるかもしれないですけど、もう正真正銘、残り半年間、仲間として、オリンピックに突き進んでいきたいと思います。
Q.決勝で勝負を分けたポイントは
多すぎて、全てのボールがポイントって言いたいくらいなんですけど。一番は5ゲーム目、1-3の10-9でタイムアウトで取り切ったところ、2つ目がやっぱり7ゲーム目、最後もマッチポイント何回も取られて、取り返して、正直最後は足もつっていたんですけど、最後の2点でピタッと足つるのが止まったんですよ。そのときに神様に勝てって言われているかなって、心の底から思いました。
Q.今日は8回チャンピオンシップポイント、王手をかけられる展開でした
それだけ耐えたってことは信じられないですし。8回耐えるなんて、この先あるかないか、それくらいのことだと思うので。本当に全日本の神様が6年ぶりに優勝をくれたのかなと思います。自分の力ではないです、本当に神様のおかげです。
Q.前回の優勝が6年前、あのときは14歳でした。当時と比べると、この優勝はどんな違いがありますか
当時の10倍も20倍も100倍も優勝したなって実感があって、うれしいです。本当に1試合目から最後まで、無駄な一球は一個もなかったですし。こんなにほしくて取れたタイトルはここ数年ではじめてだと思うので。
大会前は「全日本獲れなくても五輪でメダル獲れればいいや」ぐらいの気持ちでしたけど、あらためてこの全日本のすばらしさ・価値を再認識させられたので、来年以降、次は僕が連覇するチャンスできる選手になるので、これから先何度も連覇できるように。
本当に、戸上選手とこの先、全日本を含めて何度もやると思うので、また彼とこの決勝で何度も何度も戦って、勝って負けて。もちろん全部勝ちたいですけど、本当に実力は同じくらいなので、勝つ回数を増やして、お互い世界に(向けて)高めあっていけたらいいのかなと思います。
Q.今年はオリンピックイヤーです
いよいよこの全日本が終わって、来月から世界に向けての大会がはじまりますし。もう半年もないですし、この半年間が一番大事だと思いますね。オリンピックのその日は、準備したものを発揮するだけなので、この半年間でいかにいい準備をするか、そこでメダルが獲れるか獲れないかが決まってくると思うので。
試合はただの答え合わせであって、それまでの練習、勉強が一番大事だと思います。本当に明日からオリンピックに向けて、もうこの瞬間ですね、あの表彰台を降りたら、オリンピックがはじまると思って頑張りたいと思います。
会場:東京体育館
競技種目:
1.男子シングルス
2.女子シングルス
3.男子ダブルス
4.女子ダブルス
5.混合ダブルス
6.ジュニア男子シングルス
7.ジュニア女子シングルス