卓球ニッポンの絶対的エース張本智和『天国と地獄』波乱万丈の2024年を振り返る

2025.01.09
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パリ五輪 張本智和 PHOTO:ITTF

卓球ニッポン・男子の絶対的エースである張本智和。天国、地獄、まさに波乱万丈の2024年をテレ東密着取材班が振り返る。

2023年の大みそか、張本は遠征先のカタールにいた。日本との時差は6時間。日本では新年を迎えようとしていたその瞬間も、練習に汗を流していた。結局、ラケットを振っている間に年越しのタイミングは過ぎてしまった。

「過ぎちゃった?教えて下さいよ!HAPPY NEW YEAR!」

卓球漬けで始まった2024年。新年を異国の地で迎えても元気いっぱいの張本は、新年最初の大一番でさっそく快挙を達成する。

14歳での初戴冠以来遠ざかっている優勝をかけて臨んだ全日本選手権。決勝の相手は前年王者で"張本キラー"の戸上隼輔。その最終ゲームだった。

両者一歩も譲らぬ大激闘になり、そして15-14で迎えたマッチポイント。最後は戸上のリターンがオーバーし見事6年ぶりに全日本優勝を果たしたが、その瞬間は専売特許の「チョレイ」もなく呆然とした表情のままコートに突っ伏した。

試合直後、テレビ東京のカメラだけにその胸中を明かしてくれた。

「6年ですよ?小学生なら卒業してますからね。今日負けても"エース"と呼ばれていたかもしれないけど、自分が納得できないです。どれだけ周りに褒められても、自分が納得してないと意味がない。全日本の決勝というと海外では小さく映るかもしれないけど、日本で1位になるということは日本人にしかわからない価値がある。今回全日本に出て改めて思いました」

最高のスタートダッシュを切った1月。続いて挑んだ大舞台が、2月に韓国・釜山で開催された世界卓球・団体戦。

ベスト8に入れば「オリンピック出場権獲得」という大事な大会で、エースとして大黒柱としてチームを牽引し、見事、パリオリンピック出場権を獲得した。

その後も国際大会で連戦連勝。パリオリンピック直前、タイで行われたWTTスターコンテンダーでは、同一大会で全種目制覇という離れ業も成し遂げた。この時、張本はテレビ東京のカメラに向かって、自信満々にコメントしていた。

「団体は2大会連続でメダルを獲りたいですし、シングルス、混合ダブルスの個人戦の方も、すべて3種目でメダルを獲りたいな、と思います」

しかし、夢舞台は決して甘いものではなかった。初陣の混合ダブルス。東京の水谷・伊藤ペアに続く金メダルを期待されて臨んだが、実力未知数の北朝鮮ペアに1-4でまさかの敗戦。張本、早田のエースペアは初戦で散った。

続くシングルスでは、準々決勝で世界王者の中国選手を最終第7ゲームまで追い詰めたが、7-6とリードしたところから5連続失点して敗れた。

背水の陣で臨んだ団体戦は、準決勝でスウェーデンと対戦。2勝2敗で迎えた最終第5試合で2ゲームを先取しながら逆転を許して、メダル確定を逃した。

フランスとの3位決定戦でも、2-2で迎えた第5ゲームで10-7とマッチポイントを握りながらまさかの5連続失点で敗れ、銅メダルも手中にできなかった。3大会連続のメダル獲得は、夢のままで終わった。

「今でもあの瞬間は死にたかった。あの瞬間本当に消えてなくなりたいくらい、あの場所から自分を消して欲しいくらい、あのコートに立っていたくなかった」。

チームをメダルへと導けなかった。まさに、どん底。それでも逆境を跳ねのけるのが、ニッポンのエース。屈辱にまみれたパリから不屈の闘志で蘇る。10月のアジア選手権。絶対王者・中国はじめ、アジアの強豪国が顔を揃える舞台で、当時世界ランク2位の選手を撃破し、日本勢50年ぶりの金メダルを獲得した。

パリオリンピックの後、何があったのか。大会3日後、テレビ東京のカメラにこう明かした。

「パリオリンピックが終わってすぐ練習再開したのが少し形として報われました。(パリオリンピックに)参加した選手の中で一番早く練習を始めた自信はありますし、パリオリンピックでの反省点を毎日繰り返し練習した自負もあります」

オリンピックでの挫折を肥やしにして、大きく成長した張本。その勢いは今年最後の国際大会でさらに加速する。世界ランク上位16人だけが出場できるWTTファイナルズ(福岡)。「いい締めくくりにしたい」と臨んだ初戦で、世界ランク5位の中国選手をいきなり撃破すると、準決勝ではアジア選手権で倒した世界ランク2位の中国選手を再び破り、準優勝に輝いた。

「中国人選手に連勝?嬉しいです!」

結果として世界ランクは3位まで上昇。1年をいい形で締めくくった張本は来年の抱負を口にした。

「(カタールで行われる)世界卓球のシングルスが一番の目標です。そこで金メダルが獲れるように頑張ります」

真の日本のエースへと成長した「シン・張本」の2025年から目が離せない。


テレ東リアライブ編集部

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